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東京消防庁

生活に欠かせない危険物の取扱いについて知ろう

生活に欠かせない危険物の取扱いについて知ろう

≪令和2年度危険物安全週間≫

令和2年6月7日(日)から13日(土)まで
「危険物 しっかりまもろう 使い方」

(令和2年度東京消防庁危険物安全標語 作者:金子 真優さん 世田谷区在学)

令和2年度東京消防庁危険物安全週間ポスター
令和2年度東京消防庁危険物安全週間ポスター

都民の皆様へ

私たちの生活に欠かせない物の中には、危険物を含む製品がたくさんあります。危険物の適正な取扱い方法を理解しないと、火災や事故が発生することがあります。
 火災や事故を未然に防ぐためにも、危険物を含む製品を使用する場合は、表示や取扱説明書等をよく確認し、正しく使用することが大切です。

危険物関係事業所の皆様へ

当庁管内における令和元年中の危険物施設等の事故件数は122件で、平成30年に比べ8件増加しており、近年増加傾向にあります。
 危険物施設等の事故を防止するためには、危険物関係事業所の皆様が法令を遵守することはもちろん、自社の施設の特性に応じた危険要因を把握し、最も適した安全対策を実践することが極めて重要となります。
 自社の危険要因と安全対策を踏まえた自主保安対策を充実し、危険物に関する事故を防止しましょう。

消毒用アルコールの取扱いについて

消毒用アルコールには危険物に該当するものがあり、取扱いを誤ると、火災等を引き起こすおそれがあります。
 ここでは、消毒用アルコールの安全な使い方をご紹介します。
 なお、ウォッカ等のアルコール濃度の高い酒類を使用して消毒する場合でも同様の危険性があります。

★ 火気の近くでは使用しないようにしましょう

手指消毒の際に使用する消毒用アルコールは、蒸発しやすく、可燃性蒸気となるため、火源があると引火するおそれがあります。
 消毒用アルコールを使用する付近では、喫煙やコンロ等を使用した調理など火気の使用はやめましょう。

★ 詰替えを行う場所では換気を行いましょう

消毒用アルコールの詰替えを行うときに可燃性蒸気が発生するおそれがあり、この可燃性蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすい性質があります。
 消毒用アルコールの詰替えを行う場所は、通風性の良い場所常時換気が行える場所を選び、可燃性蒸気を滞留させないようにしましょう。

★ 直射日光が当たる場所等に保管することはやめましょう

消毒用アルコールを直射日光の当たる場所等高温になる場所で保管すると、熱せられることで、可燃性蒸気が発生します。
 保管場所は、直射日光など高温になる場所を避けましょう。

ガソリンを容器に詰め替えて購入する時の確認事項等について

令和元年7月に京都市で発生したガソリンに起因する爆発火災を受け、令和2年2月1日からガソリンの容器詰替え販売時の確認が法制化し、義務化されています。

★ 購入者に対する本人確認

店舗から本人確認を行うことのできる書類の提示を求められます。

  1. 本人確認を行うことのできる書類の例
    運転免許証、マイナンバーカード、パスポート他
  2. 本人確認を省略することができる場合
    • @ガソリンスタンドの会員証等で本人確認ができる場合
    • A既に本人確認を行った場合
    • B継続的な取引がある場合

★ 購入したガソリンの使用目的の確認

店舗側から購入したガソリンの使用目的についての確認があります。

★ 販売記録の作成

ガソリンを容器に詰め替えて購入する店舗では、販売記録の作成を行う必要がありますので、本人確認へのご理解ご協力をお願いします。
 店舗側が作成する販売記録の詳細は次のとおりです。

【記録内容】
販売日、購入者の氏名及び住所、本人確認の方法、使用目的、販売数量

★ その他 

ガソリンの容器へ詰替え販売時に本人確認を拒否した場合は、ガソリンを購入できませんのでご注意ください。
 セルフスタンドでは、利用客が自らガソリンを容器に入れることはできません。

≪ガソリンの取扱いを確認しよう≫

●ガソリンを取扱う時の注意点

@ 火気のある場所での使用・保管は禁止です!

ガソリンは非常に揮発しやすく、使用する際には可燃性の蒸気が発生し、近くに火気があると簡単に引火する性質があります。周囲に火気がないことを確かめてから使用しましょう。

A 給油の際は発電機等を停止しましょう!

発電機等の機器に燃料を入れる際は、機器を必ず停止してください。使用中に給油すると、火災が発生するおそれがあります。

B 換気の良い場所に保管しましょう!

ガソリンの蒸気は空気より重いため、低い位置に溜まります。ガソリンの蒸気が溜まらないよう換気の良い場所に保管することが重要です。

C 冷暗所に保管しましょう!

ガソリンを入れた容器を気温の高い場所に置いていると、容器内の圧力が高まり、蓋を開けた際に噴き出すおそれがあります。ガソリンを入れた容器は冷暗所に保管しましょう。

温められた携行缶からガソリンが噴き出す様子
代表的なガソリン携行缶

●事故事例

屋外の花火大会で、露店用に使用していた発電機にガソリンを入れようとしたところ携行缶から噴き出したガソリンやその蒸気に引火し、火災となり死傷者が発生しました。

運搬容器の表示について

2種類の表示内容を理解して、運搬容器を正しく使いましょう!!

★ 容器が構造要件*に適合している旨を示す表示 

KHKマーク、UNマークは、構造要件に適合している表示です。
* 構造要件とは、落下試験、気密試験、内圧試験、積み重ね試験において、所定の基準に適合する性能を有している運搬容器をいいます。

★ 容器の内容物に関する表示

ガソリン携行缶にガソリンを収納する場合の例

  1. 危険物の品名:第四類第一石油類
  2. 危険等級:危険等級U
  3. 化学名:ガソリン
  4. 危険物の数量:10L
  5. 危険物の類別に応じた注意事項:火気厳禁

【 ポイント 】

  1. 灯油用のポリタンクにガソリンを入れることは厳禁です。
  2. ガソリン携行缶に灯油を収納することは可能です。ただし、表示を灯油に改める必要があります。

≪危険物施設等における事故状況≫

●令和元年中の危険物施設等の事故

令和元年中に東京消防庁管内の危険物施設等で発生した事故件数は、122件で、過去5年間で見ると増加傾向にあります。(図1参照)
 また、危険物施設等の1万施設当たりの事故発生率は、平成元年と令和元年で比較すると約2倍となっています。

図1 危険物施設等における事故発生件数
図1 危険物施設等における事故発生件数

●危険物施設別の事故発生状況

令和元年中の施設別の事故発生件数は、給油取扱所が63件で最も多く、火災や流出に該当しない「その他」の事故が55件とそのほとんどを占めています。(図2参照)

図2 令和元年中の施設別の事故発生件数
図2 令和元年中の施設別の事故発生件数

●セルフスタンドでの接触事故にご注意

給油取扱所における「その他」の事故の内訳は、破損が54件、コンタミが1件となっております。
 特に破損の原因の約6割(33件)が車両の運転操作ミスによる接触事故でした。(図3参照)

図3 給油取扱所における事故発生状況
図3 給油取扱所における事故発生状況

運転操作ミス33件を給油取扱所の形態別に見てみると、セルフスタンドで発生したものが27件と8割以上を占めています。(図4参照)

図4 運転操作ミスを事故原因とする給油取扱所の形態別事故発生件数
図4 運転操作ミスを事故原因とする給油取扱所の形態別事故発生件数

ガソリンスタンド(給油取扱所)の事故事例1

●車両接触による計量機の破損事故

本事案は給油するためにガソリンスタンドに進入した車両が計量機に接触し、破損させたものです。(写真1、2参照)
 この破損事故では、幸いにも危険物の流出はありませんでしたが、車が接触した衝撃で、計量機のノズルを収納する受けの部分が変形してしまいました。

【 事故防止のポイント 】

ガソリンスタンドの設備等が破損する事故は、原因の約6割が利用者の運転ミスによるものです。
 本事案のように、給油する前後に車両を移動する際に、設備等と接触する事故が発生しています。
 このような事故を防ぐには、運転車両の車幅を把握することや死角となる計量機周辺を移動する際に細心の注意を払うことが必要です。
 また、設備等と車両の距離に少しでも不安を感じたら、一度車両から降りて、接触しないことを確認してから移動しましょう。

ガソリンスタンド(給油取扱所)の事故事例2

●台風の風雨により転倒した計量機

近年発生する台風は、様々な気象要因により勢力が強いまま上陸するケースが目立ち、広範囲に甚大な被害を発生させています。本事案は、令和元年台風19号の強い風雨により、ガソリンスタンドの計量機が転倒したものです。(写真3、4参照)
 本事案の計量機は、下部の金属部分が腐食していたため、アンカーボルトがあるにもかかわらず、計量機とアイランドの固定が不十分でした。

【 事故防止のポイント 】

計量機が転倒し、配管の変形が認められましたが、幸いにも危険物の流出はありませんでした。
 台風などの自然災害は、しばしば私たちの想定を超えた被害を発生させます。
 このような被害を軽減させる意味においても、日常点検及び定期点検を確実に実施し、点検で不具合箇所が発見された場合は、早期に改修工事を実施することが必要です。

一般取扱所(非常用発電機)の事故事例

●令和元年の非常用発電設備の事故状況

令和元年における一般取扱所として規制を受けている非常用発電設備の事故は3件ありました。この3件の事故は、すべて点検中に発生しております。その中から、点検中に施工不良が原因で危険物の流出に発展した事故事例をご紹介致します。

●非常用発電機の点検時に発生した流出事故

東日本大震災以降、震災時等非常時におけるBCP対策として、必要最低限の電力を自社で確保するために非常用発電設備を設置するケースが増えています。
 本事案は、屋上に設置されている非常用発電設備を点検するために、主燃料タンクである地下タンクから屋上の燃料小出槽に移送ポンプにより燃料を圧送している際に発生した流出事故です。(写真5、6、7参照)
 移送ポンプと返油ポンプのフロートスイッチの誤配線により、@移送ポンプが停止すべき時に停止せず、A返油ポンプが作動すべき時に作動しなかったために、B燃料小出槽から危険物が流出してしまいました。

イメージ図

●試運転時の事故

この事故事例では、施工後にポンプの作動試験を実施しておらず、誤配線に気付くことができませんでした。
 非常用発電設備を構成するタンク燃料の流出は、災害時の計画に重大な影響を及ぼします。
 特に、非常用発電機は、非常時に使用できて初めて効果を発揮するため、平常時から適切に点検を実施し、不具合箇所を確認した場合には、早期に改修することが求められます。
 危険物安全週間の機会を捉え、非常用発電機の適正な点検について改めて確認しましょう。


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