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東京消防庁奥多摩消防署山岳救助日原地区周辺平成28年

平成28年 山岳事故等の詳細【日原地区周辺】

雪山で男性が道迷い

1月中旬の夕方、「単独で登山中の男性が下山中に登山道を見失い、山中にて身動きができなくなってしまった」との通報を受けました。

消防隊は、遭難者の携帯電話によるGPSの座標情報から、遭難者が登山道から外れたところにいることを確認しました。

消防隊は、約6時間の検索の結果、登山道から約50mのところにいる遭難者を発見することができました。現場付近は前日の降雪により、約50cmほど雪が積もった状態で、登山道が雪に隠れた状態でした。

救急隊の観察の結果、遭難者には目立った怪我は無く、消防隊の介添えのうえ、無事に下山を完了することができました。

降雪直後は積雪により登山道が覆われ、道を間違いやすくなります。特に登山者の少ない登山道は、雪が解けるまで登山道が不明瞭となることがあります。地図とコンパスの他、適切な雪山装備を持参し、安全に登山を楽しみましょう。

写真:山岳救助活動風景  写真:山岳救助活動風景

ゴールデンウィーク中の山で山岳事故発生

5月のゴールデンウィーク期間中、下山途中に転倒し足を骨折する山岳事故が発生しました。

救助隊は、林道の車止めから入山し、急な登山道を約1時間登った地点で要救助者と接触しました。救助活動中に刻々と天候が悪化するなか雲の切れ間をねらい、上空で待機していたヘリコプターに引き継ぎ、要救助者を無事救助することができました。

下山中に多くの事故が発生しています。落ち葉等により足場が滑りやすい場所もあります。さらに下山時は足に疲れがたまっているものです。時間に余裕をもって下山ができるような登山計画を練って登山を楽しみましょう。

写真:山岳救助活動風景 写真:山岳救助活動風景 写真:山岳救助活動風景

下山中に約20m滑落

5月中旬、5人パーティーで登山中の登山者のうち1名が、下山途中に傾斜約40度の斜面を滑落する山岳事故が発生しました。

事故発生場所から約150m下った場所に、ヘリコプターによる救助が可能な個所があり、救助隊はその地点まで要救助者を搬送しました。その後、救助隊の発煙筒と信号弾による合図の後、ヘリコプターに引き継ぎ、無事に救助することができました。

山は登る時よりも下る時の方がスリップやバランスを崩し転倒しやすいです。また、一日の疲労もあり、登りよりも下りで事故が発生しています。東京都内の奥多摩の山でも滑落すると命を落とす危険性があります。適切な登山装備と無理のない登山計画で、安全に登山を楽しみましょう。

写真:山岳救助活動風景  写真:山岳救助活動風景

登山者が滑落、他の登山者により救助

5月下旬、バランスを崩し登山者が登山道から約15メートル下の沢へ滑落する山岳事故が発生しました。

その際、事故を目撃した登山者が、滑落した登山者を水中から救出し、携帯電話の不通区域であったため約1時間かけて下山して119番通報をしました。また、現場に居合わせた別の登山者が、要救助者の出血箇所に三角巾などで応急処置を実施しました。通報を受けて現場に到着した救助隊は、ヘリコプターによる救助が可能な場所まで要救助者を担架に乗せて搬送しました。到着した救助ヘリから航空救助員が降下した後、担架に乗せられた要救助者はワイヤーで吊りあげられてヘリコプターの機内に収容され、救命センターへ搬送されました。

今回の山岳事故では、現場に居合わせた他の登山者による救助と応急処置、通報がありました。また、応急処置を実施した登山者は以前に救命講習を受講していました。街中と異なり事故が発生した際に、医療機関へ到着するまでに長い時間がかかる山岳事故では、現場に居合わせた他の登山者の協力と応急処置が、その後に大きく影響します。皆様も是非、救命講習を受講し、登山の他、日常生活で発生する事故などに備えましょう。

写真:山岳救助活動風景  写真:山岳救助活動風景  写真:山岳救助活動風景

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