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耳かき中の事故に注意!

東京消防庁管内1)では、平成28年から令和2年2)までの過去5年間に耳掃除をしていて受傷した事故により、280人が救急搬送されています。

毎年、3月3日の「耳の日」を前に、耳かき中における事故の実態をお知らせし、注意喚起を行っています。

1)東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域
2)令和2年の数値は暫定値

事故を防ぐために

◯綿棒や耳かき棒を耳の奥まで入れ過ぎないようにしましょう。

◯子どもの耳掃除をする際には、急に動いたりしないよう声をかけておきましょう。

◯乳幼児のいる家庭では、綿棒や耳かき棒を乳幼児の手が届くところに置かないようにしましょう。

◯耳掃除をしている時は周囲の状況にも注意しましょう。子どもやペットがぶつかってくるかもしれません。

◯耳垢が取りづらい時などは、耳鼻咽喉科等の受診も考慮しましょう。

1 年別救急搬送人員

令和2年中は49人が救急搬送されています(図1)。

図1 年別救急搬送人員 グラフ
図1 年別救急搬送人員

2 年齢層(5歳単位)別救急搬送人員

年齢層別救急搬送人員をみると、0歳〜4歳が97人で、他の年齢層に比べて突出して多くなっています(図2)。

図2 年齢層別救急搬送人員 グラフ
図2 年齢層別救急搬送人員

3 初診時程度別救急搬送人員

初診時程度では、96.1%が軽症と診断されていますが、入院が必要とされる中等症が10人、重症と診断された人が1人います(図3)。

図3 初診時程度別救急搬送人員 グラフ
図3 初診時程度別救急搬送人員
初診時程度別救急搬送人員 イラスト
重 症:
生命の危険が強いと認められたもの
中等症:
生命の危険が強いと認められたもの
軽 症:
軽易で入院を要しないもの

4 受傷形態別事故発生状況

耳かき棒等を“奥に入れ過ぎた”が84人で全体の30%を占めており、最も多く発生しています。また、耳かき中に“人やモノ(動物を含む)に接触”したことにより受傷した事故も72人と多く発生しています(図4)。

図4 受傷形態別救急搬送人員 グラフ
図4 受傷形態別救急搬送人員

5 乳幼児(0歳〜5歳)の受傷状況

0歳〜5歳の受傷状況をみると、1歳では“自分で耳かきをしていた(耳に入れていた)”が最も多くなっており、その他の年齢では、“誰かに耳かきをしてもらっていた”が同数か多くなっています(図5)。

図5 年齢ごとの受傷形態別搬送人員(0歳〜5歳) グラフ
図5 年齢ごとの受傷形態別搬送人員(0歳〜5歳)

6 耳かき中にこんな事故が起きています

【人と接触して・・・】

親に耳かきで耳掃除をしてもらっていた際に、兄弟が接触し耳かきの先端が折れて耳の奥に入ってしまった(3歳 中等症)。

【飲酒後に・・・】

飲酒後、耳かきをしていたら耳から出血し、耳が聞こえなくなった(40代 軽症)。

【耳かき中に動いてしまい・・・】

親が綿棒を使用して子どもの耳掃除をしていたところ、子どもが急に動いてしまい、その際に耳から出血してしまった(9歳 軽症)。

【耳かきをしながら歩行して・・・】

耳かきで耳掃除をしながら自宅内を歩行していたところ、体がよろめき持っていた耳かきで耳を受傷した(70代 軽症)。