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電車のドア、戸袋へのはさまれ事故に注意!


東京消防庁管内では※1、平成26年から平成30年※2までの5年間に、電車のドア、戸袋に体の一部がはさまれる事故で400人が救急搬送されています。指や腕の骨折などに至る場合もあり、注意が必要です。


  1. ※1 東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域
  2. ※2 平成30年の数値は暫定値
事故防止のために

◆ 子供が電車の戸袋にはさまれないために

電車のドアが開く際に、子供の手や腕、足などがドアに触れることがないように十分注意しましょう。


保護者が抱っこしている時や、ベビーカーに乗せているときにも子どもの手や足が戸袋に引き込まれる事故も発生しています。骨折などの大きなケガにつながる場合もあります。


◆ ドアとドアの間へのはさまれ事故

ラッシュ時など混雑する時間帯に事故が多く発生しています。発車間際の駆け込み乗車や降車はしないようにし、時間に余裕を持った行動を心がけましょう。

1 年別救急搬送人員

平成26年から平成30年の5年間に400人が救急搬送されており、平成30年中は79人が救急搬送されています(図1)。

図1 年別救急搬送人員

図1 年別救急搬送人員

2 年齢区分別搬送人員

年齢区分別にみると、0歳から5歳までの乳幼児が最も多く
搬送されています。乳幼児は、「戸袋」へのはさまれが圧倒
的に多くなっています(図2)。

図2 年齢区分別救急搬送人員

図2 年齢区分別救急搬送人員

3 5歳以下の救急搬送人員

5歳以下の内訳をみると1歳児と2歳児が多く搬送されています(図3)。

図3 5歳以下の救急搬送人員

図3 5歳以下の救急搬送人員

4 はさまれた部分

はさまれた部分は、「戸袋」が64.2%、「ドア」が35.8%となっています(図4)。

図4 はさまれた箇所別の救急搬送人員

図4 はさまれた箇所別の救急搬送人員

5 月別救急搬送人員

月別では、7月が最も多く、続いて5月となっています(図5)。

図5 月別救急搬送人員

図5 月別救急搬送人員

6 時間帯及び曜日別の救急搬送人員

時間帯でみると8時から11時までの時間帯が最も多く、次いで16時から19時までの時間帯となっています。また、曜日別でみると土曜日が72人と最も多く救急搬送されています(図6)。

図6 時間帯別救急搬送人員

図6 時間帯別救急搬送人員

7 初診時程度別救急搬送人員

初診時程度別にみるとほとんどが軽症ですが、7.5%が入院を要する中等症と診断されています(図7)。

図7 初診時程度別救急搬送人員

図7 初診時程度別救急搬送人員

軽症 軽易で入院を要しないもの
中等症 生命の危険はないが入院を要するもの

8 負傷した体の部位

電車のドアや戸袋へのはさまれは、手指や腕・肩を受傷する場合が多く発生しています(図8)。


図8 負傷した体の部位

図8 負傷した体の部位

9 事故事例

戸袋

【事例1】

親と一緒に電車のドア付近に乗車中、扉が開いた際に前腕部が戸袋に巻き込まれ受傷した。(5歳 軽症)

【事例2】

電車のドアが開いた際に、ベビーカーに乗っていた子どもの足が戸袋に引き込まれ受傷した。(2歳 軽症)

【事例3】

娘を抱きながら電車から降りようとした際に、娘の手が開いたドアの戸袋にはさまって受傷した。(2歳 中等症)

ドア

【事例4】

電車のドアが閉まりかけた際に、降車しようとしてドアにはさまれ転倒し膝を受傷した。(70代 中等症)

【事例5】

電車に駆け込み乗車をした際、足首が外に残った状態でドアが閉まりはさまって受傷した。(50代 軽症)