東京消防庁管内1)では、平成21年から平成25年までの5年間に耳かきをしていて受傷した事故により、380人が救急搬送されています。
乳幼児の耳垢が取りづらい時などは、耳鼻咽喉科等の受診も考慮しましょう。
耳かき中の事故により、年平均76人が救急搬送されています(図1)。
図1 年別救急搬送人員
年齢層別救急搬送人員をみると、0〜4歳の乳幼児が150人で、他の年齢層に比べて突出して多くなっています(図2)。
図2 年齢層別救急搬送人員
初診時程度では、93.2%が軽症と診断されていますが、入院が必要とされる中等症と診断された人も26人いました(図3)。
図3 初診時程度別救急搬送人員
耳かき棒等を「奥に入れすぎるなどして出血等」が148人で全体の38.9%と多く、次に耳かき中に「人やモノ(動物を含む。)に接触」が97人で全体の25.5%となっています(図4)。
図4 受傷形態別の救急搬送人員
0歳〜5歳の受傷状況をみると、年齢では1歳の事故が最も多く、受傷形態では、「自分で耳かきをしていた(耳に入れた)」が多くなっていることから、乳幼児のいる家庭では、耳かき等は乳幼児の手の届く範囲に放置しないようにする必要があります(図5)。
図5 年齢ごとの受傷形態別搬送人員(0歳〜5歳)