東京消防庁管内1)で、平成26年から平成30年2)までの5年間に、12歳以下の子供13人が、天窓やガラス屋根からの墜落により医療機関に救急搬送されています。
天窓やガラス屋根からの墜落は、高所からの墜落となり、生命に危険を及ぼす可能性が高く、注意が必要です。
1)東京都のうち、稲城市、島しょ地区を除く地域
2)平成30年の数値は暫定値
こんな事故が起きています
- 【事例1】
- 自宅マンション屋上で採光窓の上に乗って遊んでいた際、ガラスが割れ約3m下のベランダへ転落した。
(10代 軽症)
- 【事例2】
- マンション3階のガラス製のひさしの上で遊んでいた際、足元のガラスが割れ、約3m下のベランダに落下した。
(10代 軽症)
- 【事例3】
- マンション屋上に設置されている天窓に腰掛けた際、プラスチックのカバーが割れ、天窓を突き破り約3.5m下の廊下に落下した。
(4歳 中等症)
天窓やガラス屋根からの墜落を防ぐために
- 〇 天窓・ガラス屋根を有する施設の管理者等は、子どもが天窓・ガラス屋根に至る足場となりそうなものを取り除く、天窓の周囲に柵を設けるなど、容易に天窓・ガラス屋根に近づくことができない環境を作りましょう。
- 〇 保護者は、天窓やガラス屋根に乗ると破損し、墜落する危険があることを子どもに十分理解させましょう。
1 年別救急搬送人員
年別にみると平成26年が5年間で最も多く、6人が救急搬送されています。
平成30年は2人が救急搬送されています(図1)。
2 年齢別救急搬送人員
年齢別にみると、10歳が6人と最も多く、次いで9歳と11歳が2人となっています(図2)。
3 初診時程度別救急搬送人員
初診時程度では、入院の必要があるとされる中等症以上が5割を占めており、生命の危険が強いと認められる重症が3人となっています(図3)。
- 重 症:
- 生命の危険が強いと認められたもの
- 中等症:
- 生命の危険はないが入院を要するもの
- 軽 症:
- 軽易で入院を要しないもの
4 発生場所別救急搬送人員
発生場所別では、共同住宅が10人と最も多く、次いで公園の管理棟等の天窓やガラス屋根からの墜落事故が2人となっています(図4)。