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留守番中の子どもの事故を防止しよう

● 子どもの「やけど」事故の発生状況

新型コロナウイルス感染症の影響から、学校の臨時休校で外出を控えて、子どもだけで留守番をする機会が増えていると思います。昼食時には、子どもが一人で簡単に、お湯で調理できるカップ麺・インスタントスープ・味噌汁等を食べる時に、「やけど」をする危険があるので注意が必要です。

「やけど」の事故により救急搬送された人の割合を見てみると、全体の40%が12歳以下の子どもとなっています(図1)。

また、その内の86%は住宅等居住場所で発生しています(図2)。

  1.   ※ 事故種別のその他、不明を除く。
図1 「やけど」による年齢別救急搬送人員(平成30年中)

図1 「やけど」による年齢別救急搬送人員(平成30年中)

図2 12歳以下の発生場所別救急搬送人員(平成30年中)

図2 12歳以下のやけど発生場所別救急搬送人員(平成30年中)

● 関連器物別の発生状況

「やけど」に関連する器物の上位3つは、ポット・熱湯が150人、味噌汁・スープが103人、カップ麺・麺類が80人の順となっています(図3)。

また、「やけど」は、初診時に中等症以上と診断された割合が約20%となっており、重症になっている事例もあるため注意が必要です(図4)。

図3 関連器物別の救急搬送人員上位5つ(平成30年中)

図3 関連器物別の救急搬送人員上位5つ(平成30年中)

図4 初診時程度別の救急搬送人員(平成30年中)総数 504

図4 初診時程度別の救急搬送人員(平成30年中)

こんな事故が起きています!

 【事例1】

テーブルの上に置いてあったお椀に手をかけてしまい、スープで前腕をやけどした。
(1歳 中等症)

 【事例2】

親がカップ麺にお湯を入れた後に目を離してしまい、子どもが誤ってこぼして体をやけどした。
(3歳 軽症)

「やけど」を防ぐために

○ やけどの恐れのあるものは、子どもの手の届くところに置かないようにしましょう。

○ 子どもを抱いたまま、調理をしないようにしましょう。

○ 熱い食べ物等は、冷ましてから子どもに食べさせましょう。



応急手当 やけどをしたとき!

@ 救命処置を優先

 ・反応、呼吸に異常があれば救命処置を優先しましょう。


A 冷却

 ・水道水などの清潔な水で冷やしましょう。

 ・着衣の上やガーゼなどで被覆した上から冷却しても支障ありません。


B 被覆

 ・感染を防ぐためにできるだけ清潔に扱いましょう。

 ・被覆材料は、できるだけ清潔なものを用いましょう。

 ・水疱は破らないようにしましょう。


※広範囲のやけどのときは、早く専門の医療機関を受診しましょう。


※上級救命講習テキスト ガイドライン2015 引用

乳幼児の日常生活事故防止動画はこちらからご覧になれます。(YouTube映像)

こちらをクリック↓





電子レンジでの事故に注意しよう!!

過去に子どもが留守番中に、電子レンジで食材を長時間加熱しすぎて火災になるなど、誤った使い方により火災や事故が発生しています。

こんな事故が起きています!

 【事例1】

電子レンジで卵を加熱調理している際、電子レンジを開けたところ卵が爆発して受傷した。
(12歳 軽症)

 【事例2】

10歳の兄が妹のために、アルミの包装に入れたままの冷凍食品を電子レンジで温めたところ、異臭がしたので中を見たら、冷凍食品から炎が出ているのを発見した。(けが人なし)

 【事例3】

自宅で留守番中に、コロッケパンを竹製皿の上にのせて、電子レンジで温めた際、庫内から火花が見え、煙が上がっているのを発見した。(けが人なし)

 【事例4】

自宅で留守番中に、容器に入っている白米を電子レンジで温めた際、煙が上がっているのを発見した。(6歳 軽症)

電子レンジ火災を防ぐ普段の心得



電子レンジ火災の実験映像はこちらからご覧になれます。(YouTube映像)

こちらをクリック↓

※この実験で使用した電子レンジ及び食品は、実際の火災とは関係ありません。



東京消防公式アプリダウンロードアイコン画像



参 考

データ:

平成30年中に東京消防庁管内で日常生活での事故(交通事故を除く)により救急搬送された人員です。


東京消防庁管内:東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域


程 度:医療機関搬送時の初診時程度

軽 症:入院を要しないもの

中等症:生命の危険はないが入院を要するもの

重 症:生命の危険が強いと認められたもの

重 篤:生命の危険が切迫しているもの