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乳幼児の窒息や誤飲に注意!

東京消防庁管内2)で、令和元年から令和5年3)までの5年間に、5歳以下のこども5,528人が、窒息や誤飲等4)により医療機関に救急搬送されています。 飲み込んだものによっては、体の組織を破壊するなど重大な事故となるおそれもあります。

乳幼児の成長段階によって、窒息や誤飲の多いものが違います。こどもの成長を知り、窒息や誤飲の危険性を再確認し、事故からこどもを守りましょう。

窒息の危険 イメージ
  1. 1)乳幼児:0歳から5歳まで
  2. 2)東京都のうち、稲城市、島しょ地区を除く地域
  3. 3)令和5年中にあっては速報値
  4. 4)耳や鼻等に入ったものも含む

こんな事故が起きています

【たばこ】
突然嘔吐したので親が嘔吐物を確認したところタバコが混じっていた。
(0歳 中等症)
【親の薬】
親の処方薬が入っている袋で遊んでいるのを親が発見し、確認すると薬が減っていた。
(1歳 中等症)
【漂白剤】
親が目を離していたところ、粉末の漂白剤を舐めていた。
(1歳 中等症)
【ボタン電池】
親が使う予定で出しておいたボタン電池を口に入れているのを発見した。確認すると、電池の数が減っていた。
(2歳 中等症)

その他、過去に重症又は重篤と診断された事例としてりんご、硬貨、洗濯用洗剤などがあります。

※中等症とは、生命の危険はないが入院を要するもの


1 年別救急搬送人員

毎年1,000人を超える乳幼児が、ものを喉に詰まらせたり、危険なものを飲み込んだりして、救急搬送されています。令和5年はやや減少していますが、依然として多くの乳幼児が救急搬送されています(図1)。

図1 年別救急搬送人員
図1 年別救急搬送人員

2 年齢・月齢別救急搬送人員

年齢別では、0歳児の救急搬送が最も多く、成長とともに減少しています(図2-1)。0歳児の月齢別では、7か月から増加し、9か月が最も多く救急搬送されています(図2−2)。

図2−1 年齢別救急搬送人員
図2-1 年齢別救急搬送人員
図2−2 0歳児の月齢別救急搬送人員
図2-2 0歳児の月齢別救急搬送人員

3 時間帯別救急搬送人員

時間帯別では、17時台から21時台に多く救急搬送されています(図3)。

図3 時間帯別救急搬送人員
図3 時間帯別救急搬送人員

4 発生場所別救急搬送人員

発生場所別では、住宅等の居住場所が全体の9割以上を占めています(図4)。

図4 発生場所別救急搬送人員
図4 発生場所別救急搬送人員

5 関連器物別救急搬送人員

関連器物別では、食品・菓子や玩具が多いですが、乳幼児の窒息や誤飲に係る製品等は、たばこ、包み・袋、日用品等様々です(図5−1)。

0歳児は、お菓子の包みやペットボトルのラベルなど「包み・袋」が最も多くなっています(図5−2)。

1歳児、2歳児及び3−5歳児は、「食品・菓子」に次いで「玩具」が多くなっています(図5−3、図5−4、図5−5)。

図5−1 関連器物別救急搬送人員(0歳−5歳)
図5-1 関連器物別救急搬送人員(0歳−5歳)
図5−2 関連器物別救急搬送人員(0歳)
図5-2 関連器物別救急搬送人員(0歳)
図5−3 関連器物別救急搬送人員(1歳)
図5-3 関連器物別救急搬送人員(1歳)
図5−4 関連器物別救急搬送人員(2歳)
図5-4 関連器物別救急搬送人員(2歳)
図5−5 関連器物別救急搬送人員(3歳−5歳)
図5-5 関連器物別救急搬送人員(3歳−5歳)

コイン形電池・ボタン形電池を子どもに触らせないで!

幼児 イメージ

特徴

ボタン形電池・コイン形電池は放電能力が高いため、非常に短時間で消化管壁に潰瘍を作ります。

また、直径が大きく食道に留まる可能性が高いため、誤飲すると死に至るおそれがあります。

乳幼児の手の届くところに置いてありませんか?

出典:東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課
ボタン形電池 コイン形電池を子どもにさわらせないで! リーフレット

こどもを事故から守るために

電池を保管するとき

鍵のかかる引き出しや子供の手が届かない場所でパッケージに入れたまま保管する。

電池交換するとき

子供から見えるところで電池交換をしない。

また、電池交換時に短時間放置する「ちょい置き」も絶対にしない。

商品を購入・使用するとき

電池使用製品を購入する際には、電池収納部が子供でも簡単に開けられたり、落下などの衝撃により電池が飛び出すような構造になっていないことなどを確認し、安全対策が施された商品を選択する。

(東京都の注意喚起リーフレット「コイン形電池・ボタン形電池を子供にさわらせないで!」より)

※コイン形電池等とは、コイン形リチウム電池及びその他のボタン形電池の一次電池を指す。(東京都商品等安全対策協議会「子供に対するコイン形電池等の安全対策」より)

乳幼児の窒息や誤飲を防ぐために

〇 6か月になったら、何でも口に入れるようになります。

誤飲や窒息が始まる時期を知っておく必要があります。早い子では、5か月から「物をつかむ」、つかんだら「口に入れる」行動が見られます。

乳幼児はトイレットペーパーの芯(39o)を通る大きさのものなら、口の中に入れてしまい飲み込む危険性があります。

〇 年齢に応じた大きさや形状にして食べさせる、びっくりさせない。

乳幼児は、大きな食べ物を丸飲みしたり、びっくりして飲み込んでしまい窒息することがあります。

成長段階に応じ、食べ物は適切な大きさに切る、つぶすなどして食べさせ、食事中に大きな声で呼ぶなど乳幼児をびっくりさせるようなことはやめましょう。

監修:緑園こどもクリニック院長 山中龍宏

事故防止チェックリストはこちら!

こどもの事故防止チェック 乳幼児編
乳幼児の日常生活事故防止動画はこちらからご覧になれます。(東京消防庁公式チャンネルYouTube映像)
問合せ先:防災部防災安全課生活安全係