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東京消防庁奥多摩消防署山岳救助日原地区周辺令和3年

令和3年 山岳事故等の詳細【日原地区周辺】

登山者が滑落、他の登山者により応急処置

令和3年2月下旬、日原から鷹ノ巣山へ向けて稲村岩尾根登山道を単独で登山中の男性が、稲村岩付近で約8m滑落し動けなくなっているのを別の登山者が発見し、奥多摩消防署へ通報しました。

山岳救助隊は東日原駐車場に集結し、約20分入山した地点で男性と接触しました。その際、通報した登山者により、受傷した右足にストックによる固定と、エマージェンシーシートによる保温の応急処置が実施されていました。

男性をバスケット担架に収容し、現場付近でヘリコプターによる救出を試みましたが、気流が安定しなかったことから断念し、徒手搬送により登山道約800mを約1時間40分かけて日原街道まで搬送しました。搬送途上、斜面を約70mロワーダウン(ロープを使って降下)し、滑落危険箇所にフィックス線(手がかりとなるロープ)を4本設定して搬送を実施しました。

この事故では、現場に居合わせた登山者による通報に加え、応急処置が実施されていました。街中とは異なり、医療機関到着まで長時間となる山岳事故では、現場に居合わせた方の協力と応急処置が負傷者の予後に大きく影響することがあります。
 もし登山中に事故を発見したら、ためらわず通報していただき、自身の感染防止を図った上で、できる限り応急処置を実施していただくようお願いします。





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