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消防隊員の体力管理等に関すること

■ 消防隊員の体力管理等
掲載年度 テーマ 概   要 PDF
昭和50年
消防科学研究所報12号
遠隔測定装置による身体変化の測定について(第1報) 消防隊員の消防活動時の負荷時における身体変化を把握するため、遠隔装置を使用しての、呼吸数、心拍数の変化の測定結果
昭和51年
消防科学研究所報13号
空気呼吸器使用時の生理変化について 東消3型空気呼吸器装着時の消防隊員に及ぼす生理的影響に関し、一定の労働条件下での面体装着有無における心拍数と呼吸数の変化の測定及び考察結果
昭和51年
消防科学研究所報13号
消防隊員の体力に関する基礎的研究について 皮脂圧、把力、背筋力、垂直飛び、サイドステップ等13項目に関し、基礎体力測定を実施し、職務別体力の傾向の分析等、消防隊員の体力の現状に関する分析結果
昭和52年
消防科学研究所報14号
「行動力基準タイム」測定についての運動生理学的考察 隊員の行動力の向上及び技術水準の維持等を目的とした、行動力基準タイム測定の策定に際し、各行動が隊員に与える生理的影響を測定し、安全管理面からの考察結果
昭和53年
消防科学研究所報15号
消防隊員に対する一酸化炭素の影響(第1報) 火災防御の際どの程度の一酸化炭素を吸っているのか、またそれがどの程度人体に影響を及ぼしているか等について、把握するために調査した分析結果
昭和53年
消防科学研究所報15号
階段昇降時における消防隊員の生理変化について 中高層建物火災活動時に、階段を昇降する速度、消防装備の重量、消費カロリー等について生理的な面からの調査分析結果
昭和54年
消防科学研究所報16号
消防隊員に対する一酸化炭素の影響(第2報) 消火活動時消防隊員がどの程度の一酸化炭素を吸っているのか、またそれがどの程度人体に影響を及ぼしているのか等について把握するためにの調査分析結果
昭和54年
消防科学研究所報16号
消防隊員の生理変化について(年代別生理変化) 職員を年代的にみたとき、生理的にどのような相違があり、また特徴を有しているのか一定の負荷をかけ、心拍数、呼吸数、血圧等の測定分析結果
昭和55年
消防科学研究所報17号
消防活動時における緊急反応の制御に関する心理・生理学的研究(第1報) 緊急事態発生時の心理的影響を調査するとともに、自律訓練法を取り入れた場合「緊急場面」での行動が、コントロールできるようになるか、その効果等についての研究結果
昭和56年
消防科学研究所報18号
消防活動時における緊急反応の制御に関する心理・生理学的研究(共同研究) 緊急事態発生時の心理的影響を調査するとともに、自律訓練法を取り入れた場合「緊急場面」での行動が、コントロールできるようになるか、その効果等についての研究結果
昭和56年
消防科学研究所報18号
消防隊員の筋力及び持久力について(第1報) 学校教養中の消防学校学生と特別救助研修生について、入校時と卒業時、さらに卒業6ヶ月後について測定し、その傾向等を把握した結果
昭和57年
消防科学研究所報19号
熱環境下における消防隊員の生理変化について 高温、高湿、濃煙などの環境のなかで活動する消防隊員の安全管理を図るための基礎資料を得るために、熱環境下で活動したときの隊員の生理変化の測定及び考察結果
昭和58年
消防科学研究所報20号
熱環境下における消防隊員の年代別生理変化の研究について 災害現場での安全管理及び労務管理を図る資料を得るために、熱環境下における隊員の年代別生理変化の測定結果
昭和58年
消防科学研究所報20号
消防隊員の熱環境における呼吸保護具使用時の生理変化について 各種呼吸保護具使用時の心拍、血圧、呼吸、体温など隊員に与える生理的変化の測定、保護具ごとの生理的使用限界等の把握結果
昭和59年
消防科学研究所報21号
中高年齢職員の持久力調査について 中高年齢職員の体力実態を把握するため持久力テストを実施し、心臓に対する負担を測定するとともに、運動歴との関連についての調査結果
昭和59年
消防科学研究所報21号
熱環境下における個人装備重量と消防隊員の生理変化について 個人装備品の重量の増加に伴う生理的負担の変化、生理的負担を急激に増大させる変曲点、個人装備品の重量の限界等の把握実験結果
昭和59年
消防科学研究所報21号
消防活動時の空気消費量等の測定について 空気呼吸器着装時における消防活動と空気消費量との関連についての測定及び考察
昭和60年
消防科学研究所報22号
消防活動と休息時間に関する研究 消防隊員が熱環境下において活動した場合、心拍数、血圧、呼吸数、発汗量等を測定し身体の生理変化を測定分析し、休息時間のあり方に関する調査結果
昭和60年
消防科学研究所報22号
消防隊員の年代別活動能力に関する調査 中高層建物火災を想定し、消防隊員が消防活動をする際の生理変化を年代別に調べ、併せてアンケート調査を行い、年代別活動能力の把握に関する研究結果
昭和61年
消防科学研究所報23号
陽圧型と東消5型空気呼吸器に関する調査・測定結果について 陽圧型空気呼吸器と東消5型空気呼吸器の使用面における比較を隊員の生理的影響と意識面から調査実施結果
昭和63年
消防科学研究所報25号
軽量ボンベ及び鋼製ボンベ使用時の隊員の生理変化について 空気呼吸器の軽量化が隊員の空気呼吸量、心拍数の変化並びに体力消耗の軽減の及ぼす効果等を明らかにするために、それぞれのボンベ使用時の隊員の生理変化を測定結果
昭和63年
消防科学研究所報25号
消防活動時の労働負担に関する調査結果について 消防活動初期の作業負荷を自転車エルゴメーターによる駆動負荷に置き換え、消防作業の合理的、かつ効率的ペース配分等についての調査結果
平成元年
消防科学研究所報26号
濃煙・熱気内で活動する消防隊員の労働負担について 消防活動を行う隊員の安全と効率化に資するため、濃煙・熱気内で人命検索行動相当の負荷を9人の隊員が実施し、そのときの労働負担についての調査結果
平成元年
消防科学研究所報26号
災害出場時の行動心理に関する研究結果について 出場時における心理的変化の実態を把握するための手法として、心拍数の変化を調査、分析し、効果的消防活動と安全管理の基礎資料とするために実施した調査結果
平成3年
消防科学研究所報28号
高温・高湿度環境下で活動する消防隊員の水分補給に関する研究結果について 毎時3kmの20分間の歩行と10分間の休息を3回繰り返す実験において、水分900cc、1500cc及び水分を補給しない場合について、それぞれの生理変化等の測定結果
平成4年
消防科学研究所報29号
高温環境下での身体冷却効果と年代別生理変化に関する研究 消防隊員を対象に高温、高熱環境下で休息を取り入れた歩行運動を行い、上半身を冷却した場合と、しない場合について行い、その時の心拍数や体温等を測定結果
平成4年
消防科学研究所報29号
出場ベル等の音が消防隊員に及ぼす心理的・生理的影響に関する研究について 出場指令音の緩和方策の基礎資料を得るため、出場ベル音、2種類の電子音、ブザー音の各音の周波数特性、これらの音を聞いた時の心理的・生理的影響の測定結果
平成6年
消防科学研究所報31号
高温・高湿度環境下における身体暴露に関する研究 火災現場での熱傷防止研究の一環として、木材を燃焼させた室内、及び熱環境室において、消防職員の高温・高湿度環境下での滞在限界環境の把握実験結果
平成7年
消防科学研究所報32号
消防職員の年代別体力調査結果 職員の体力レベルに応じて、適切な運動を処方する「体力診断プログラム」の開発の一環として、6消防署の職員を対象に、筋力、瞬発力、全身持久力などの体力測定結果
平成8年
消防科学研究所報33号
消防活動時の身体的負担に関する研究 消防活動時の隊員の消防活動における身体的負担の軽減及び安全性の向上を図るため、ホースカーえい行や階段昇り等の実施時の生理的変化の分析結果
平成8年
消防科学研究所報33号
阪神・淡路大震災に出場した職員の災害活動、疲労度に関するアンケート調査結果 阪神・淡路大震災に広域消防応援隊として出場した職員を対象に、災害活動が職員に与えた影響について、その活動内容や疲労等に関するアンケート調査結果
平成8年
消防科学研究所報33号
特異災害に出場した職員の心理ストレスに関する調査研究 平成7年に発生した特異災害について、出場した職員の災害に対する意識と災害が職員に与えた心理的影響についての調査分析結果
平成9年
消防科学研究所報34号
体力診断・運動処方プログラムの研究開発 体力の効果的な維持・向上を図るため、パーソナルコンピューターによって体力診断や運動処方を行い進行管理もできるプログラムを開発し、隊員を対象とした効果確認実験
平成10年
消防科学研究所報35号
消防活動の身体的負担に関する研究 消防活動の身体的負担を数値的に評価することを目的とし、消防隊員を対象に、火災出場時の服装に携帯用呼気ガス分析装置を着装させ、モデル火災での消防活動時の呼気ガス分析及びの体力測定結果
平成11年
消防科学研究所報36号
消防隊員の体力管理に関する研究ー消防活動に適した体力のあり方− 消防活動に適した体力を明らかにし、効率的な体力トレーニングを行うため、ポンプ隊員を対象に消防活動能力と基礎体力を測定し、消防隊員の体力のあり方の分析結果
平成12年
消防科学研究所報37号
消防活動における熱中症予防対策の研究 人工的に作成した高温環境内において、火災活動時の服装で一定付加の運動を行うことにより、熱環境が身体にあたえる影響について分析した測定結果
平成13年
消防科学研究所報38号
消防活動に適した体力トレーニングの検証的研究 体幹や下半身の筋持久力、及び全身持久力の3つの体力要素について、一定期間(約3ヶ月間)のトレーニング処方により、その効果が消防活動能力に反映される状況や加齢に伴う体力維持の状況を確認するために実施した検証結果
平成16年
消防科学研究所報41号
消防活動における身体能力に関する研究 火災現場で消防隊員が行う消防活動の分析結果から、火災現場での消防活動に限りなく類似する「消防活動モデル」を作成し、安全で効率的なトレーニング項目の設定を図ることを目的とした研究報告
平成16年
消防科学研究所報41号
消防活動モデルを用いた効率的な体力トレーニングに関する検証的研究 消防隊員の体力向上を図る目的で、「消防活動モデル」を用いた体力トレーニング方法を立案し、それを一定期間処方することによって、消防活動能力にどの程度効果があるかについて検証を行った研究報告
平成18年
消防技術安全所報43号
消防職員の体力評価基準の作成、職種別体力評価 当庁職員の新体力測定の結果を検討し、当庁独自の評価基準を作成するため、平成17年度に実施された新体力測定の結果を集計、分析した。その結果、当庁独自の新体力測定評価基準は、従来の新体力測定評価基準よりも高いものであり、消防職員向けの評価基準である。職種別の体力評価の結果、評価が高い順に、特別救助隊、はしご隊、特別消火中隊であった。
平成18年
消防技術安全所報43号
消防活動基礎体力測定の評価基準の作成 消防活動に適した体力を向上させるための、体力トレーニング種目を考案し、消防活動基礎体力測定種目を検討した。次に、消防活動基礎体力測定種目の評価基準作成のため、東京消防庁警防隊員289名を対象とし、測定種目を実施してもらい、その測定値の集計、分析を行った。その結果、消防活動基礎体力測定種目が決定し、消防活動基礎体力測定の評価基準が完成した。
平成18年
消防技術安全所報43号
消防活動時におけるマウスピースの有効性に関する研究 消防活動におけるマウスピースの有効性を検証し、消防活動に有効なマウスピースの活用方策を検討するため、マウスピースの装着によって消防活動基礎体力・消防活動専門性体力の発揮にどのような影響が見られるかの検証を行った。結果はマウスピースの有効性は個人差が大きいが、改良を加えることにより、消防活動に活用できるものと考えられる。
平成19年
消防技術安全所報44号
消防隊員の体力評価に関する検証 消防職員に求められる体力評価基準を作成するため、「消防活動専門性体力」の測定種目及び評価基準を作成した。さらに、「成人国民体力」、「消防活動基準体力」及び「消防活動専門性体力」の体力評価を一本化した、「消防活動体力」の評価基準を作成した。
平成19年
消防技術安全所報44号
消防活動能力向上のための訓練手法に関する検証 消防活動時に主に使用している筋肉群を特定し、効果的なトレーニング方法及び傷害予防対策を構築するために検証を行った。消防活動時で主に使用されている8部位の筋群を特定し「徒手による最大筋力」と「計画された一連の消防活動」実施時の筋波形を測定した。結果、消防活動は「徒手による最大筋力」より強度が強い筋群があり、筋に掛かる負担はより大きいことが判明した。この結果から、消防活動時における障害を予防するために必要なトレーニング方法を検討した。
平成20年
消防技術安全所報45号
火災室内の検索救助活動時における消防隊員の生理的・心理的変化に係る検証 熱環境下において活動する消防隊員の安全管理対策の拡充を図ることを目的として「20、50、60、65、70」℃の環境温度下で実際の検索救助活動を行い、火災室内進入時における隊員の生理的・心理的変化を検証した。
平成20年
消防技術安全所報45号
消防活動時における水分摂取が熱中症予防に及ぼす効果の検証 防火衣の性能向上に伴い、体熱放出が抑制され、消防隊員の熱中症発生の危険が高まっている。そこで、熱中症予防対策の一つとして、消防活動時におけるこまめな水分摂取が隊員の熱中症予防等に及ぼす効果を確認することを目的とした検証を行った。
平成21年
消防技術安全所報46号
消防職員用ウォーミングアップ及びクーリングダウンに係る検証 消防活動訓練時における消防作業能力の向上及び受傷事故の未然防止のため、筋活動量の多い身体部位や受傷しやすい身体部位に配慮したウォーミングアップとクーリングダウンの方法を考案した。
平成21年
消防技術安全所報46号
受傷しにくい身体づくりを図るための効果的なトレーニングに関する検証(消防インナーマッスル・エクササイズの考案) 消防活動及び訓練・演習時において、受傷事故が毎年多数発生していることから、3部制勤務の職員が受傷しにくい身体づくりを行うための一方策として、消防インナーマッスル・エクササイズを考案した。
平成22年
消防技術安全所報47号
消防活動における効果的な暑熱順化の方策に関する検証 熱中症予防対策のひとつとして、人間の身体を暑熱(高温)環境に順応させる「暑熱順化」について、消防隊員にとって効果的な方法を検証した。
平成23年
消防技術安全所報48号
消防活動における効果的な暑熱順化の方策に関する検証
(暑熱順化トレーニングの具体的方策について)
2パターンの暑熱順化トレーニング(消防活動訓練及び業務用雨外とう着装ランニング)の前後に、夏場を想定した運動負荷テストを実施し、これらトレーニングの結果を相対的に判断した。
平成23年
消防技術安全所報48号
消防隊員のための効果的な栄養摂取に関する検証について 消防隊員は、当務中の間食(3度の食事以外で摂取する食物。以下「補職」という。)を機能や効果を期待せずに漫然と摂取してしまう事が多い。本検証では交替制勤務員が摂取する補食について実態調査を実施した。
平成24年
消防技術安全所報49号
消防活動時等の効果的なエネルギー補給に関する検証 消防活動及び訓練において疲労を軽減し、また集中力を維持するための消防隊員のエネルギー補給に着目し、速効性及び簡便性の面から効果的な補給食の摂取方策について検証を実施した。
平成24年
消防技術安全所報49号
消防学校入校前の体力トレーニング 採用予定者が消防学校に入校するまでの期間、入校後の消防活動訓練に必要な体力を効果的に養うことを目的に、自主的に体力トレーニングを行うための資料を作成した。
平成25年
消防技術安全所報50号
 消防隊員が行う暑熱順化トレーニングの具体的方策に関する検証  消防隊員が実用的かつ効率的に暑熱順化を形成できるように、2パターンのトレーニングを実施し、その前後に夏場の環境を想定した運動負荷テストによりトレーニングの効果を確認した。その結果、両トレーニングは消防隊員が行う暑熱順化トレーニングとして有効であることが確認された。
  平成25年
消防技術安全所報50号
 大規模災害発生時の隊員の効果的な活動食の摂取方策に関する検証  首都直下型大震災に備えるため、中・長期の災害活動に従事する職員のコンディション維持を目的とし、理想的な非常用食糧モデルについて検証した。東日本大震災に派遣された緊急消防援助隊へのアンケート調査、陸上自衛隊等へのヒアリング調査等の結果を分析し、理想的な非常用食糧モデル(栄養素とその量、献立等)を作成した。
平成26年
消防技術安全所報51号
 当庁が備蓄している非常用食糧(職員用)に関する検証 当庁が備蓄している非常用食糧について、大規模災害時の災害現場で消防隊員が体調を維持するために摂取すべき活動食の要件に沿ったメニューを具体的に作成し、被験者に実際に摂取させ、その効果を生理的、心理的側面から確認した。検証の結果、エネルギーや栄養素を十分に含む食事は、隊員の良好な体調の維持に寄与する可能性が確認できた。
 平成26年
消防技術安全所報51号
暑熱条件下での主観的評価と客観的指標の関係性について 消防隊員の熱中症防止等の安全管理に資するため、暑熱条件下において、本人の主観的評価と測定器具を使用したバイタルサイン等の客観的指標の間にどのような関係があるのかについて検証した。その結果、主観的評価と客観的指標との間には相当のギャップがあり、自己の状態を実際の状態よりも楽に見積もる傾向が確認された。
 平成27年
消防技術安全所報52号
放水器具の違いによる放水時の身体的負荷の比較に関する検証 特別区消防団に配置されている放水器具と未配置であるガンタイプノズルを使用した際の、筒先保持者にかかる身体的負荷を測定し、比較検証を行った。
 平成27年
消防技術安全所報52号
各種防護衣を着装した消防活動時の隊員の生理的負荷に関する検証 防護衣着装時の具体的な身体的負担の程度や気温等の環境要因により生ずる差異について調査し、熱中症予防の観点から防護衣着装時の生理的変化の特徴を把握するとともに、それを基に熱中症の予防方策について提言した。
平成29年
消防技術安全所報54号
消防活動時における効果的な休息に関する検証  一定負荷の運動後の休息条件によってもたらされる生理的、主観的評価の変化から休息後の運動における身体的負担、休憩時の冷却材交換の効果について明らかにし、効果的な休息について提言をすることを目的とした検証を行った。 
平成30年
消防技術安全所報55号
効果的な身体冷却に関する検証
(第1報)
本検証では効果的な身体冷却方法を明らかにすることを目的とし、冷却ベストの冷却剤及び冷却部位を変更した際の効果を検証し、夏季における消防活動中の身体的負担の軽減及び熱中症の予防対策に質するものとした。
検証の結果、15分程度の運動には融点0℃の冷却剤が効果的であったと示唆された。また、冷却部位は上背部、両側胸部、大腿部が効果的であったと示唆された。 
平成30年
消防技術安全所報55号
夏季の屋外環境における正服等着用時の身体的負担と熱中症予防に関する検証
(検証T 恒温恒湿室での検証)
本検証では、夏季の暑熱環境下での正服着用時の身体的負担と熱中症予防効果が期待できる下着やアイテムを評価し、東京2020大会における消防職員等の警戒時の熱中症予防方策について提言することを目的とした。
検証の結果、速乾性のある下着や、冷却ベストと速乾性のある下着との併用により、暑熱ストレスを軽減する効果が期待できることが示唆された。
平成30年
消防技術安全所報55号
夏季の屋外環境における正服等着用時の身体的負担と熱中症予防に関する検証
(検証U 実地検証‐隅田川花火大会とサンバカーニバルでの検証‐)
本検証では、夏季の暑熱環境下での正服着用時の身体的負担と、熱中症予防効果が北アイできる下着や冷却ベストの効果を実地検証において評価し、東京2020大会における消防職員等の警戒時の熱中症予防方策について提言することを目的とした。
検証の結果、夏季の警戒時に着用する下着は、速乾性のある下着が好まれた。また、冷却ベストは雨天でない時には高評価であるが、夏季においても雨天の気温低下時には評価が高くないということがわかった。
令和元年
消防技術安全所報56号
効果的な身体冷却に関する検証(第2報) 本検証では毒劇物防火衣を着装した長時間運動における効果的な身体冷却方法を明らかにすることを目的とし、冷却ベストの有効性を確認するとともに、冷却剤及び冷却部位を変更した際の効果を検証し、夏季における消防活動中の身体的負担の軽減及び熱中症の予防対策に資するものとした。
検証の結果、45分程度の運動には冷却部位に関わらず融点0℃の冷却剤が効果的であったことや冷却剤の表面温度と被験者が感じている冷え感には差異があることが示唆された。
令和 4年
消防科学セーフティレポート59号
新たな暑熱順化トレーニングに関する検証

職員個々の運動能力や実施環境に応じて負荷や種目を柔軟に選択でき、安全に実施できる暑熱順化トレーニングを考案し、その効果や暑熱順化トレーニング時の着衣による身体負荷について検証し、暑熱順化トレーニングの効果的な実施方法や安全に実施するための注意点等を提言することを目的とした。運動能力別に3群に分けた被験者に、ラン、サーキット及びそれらを組み合わせたミックスの3種類のいずれかのトレーニングを実施させ、暑熱順化の効果を評価した。また、温度環境別に防火衣や雨がいとう等を着用して運動した時の身体負荷を評価した。その結果、運動能力が中程度以下の群に暑熱順化の効果が認められ、暑熱順化トレーニング時の着衣負荷は25℃を超える環境で高くなることが分かった。

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消防隊員の体力管理等に関すること

■ 勤務時の労務
掲載年度 テーマ 概   要 PDF
昭和52年
消防科学研究所報14号
システム開発室における疲労度調査について システム開発室の勤務がコンピューターの取扱いという特殊な勤務であり、また、空調機の騒音が伴うことから、これらが勤務員に与える影響の調査結果
平成12年
消防科学研究所報37号
救急隊員の疲労度に関する研究 救急隊の出場件数や出場時間及び仮眠など、当番中の活動の実態や、当番前後の疲労度を調査した結果と、その結果を踏まえて実施した仮眠再現実験の検証結果
平成15年
消防科学研究所報40号
ヒューマン・ファクターから見た消防活動と受傷危険に関する研究 平成12年中に災害現場で発生した40人の受傷事故をもとに、どのような条件下で多くの事故が発生しているのか環境面、心理面等の多方面から要因を分析した調査結果の報告
平成15年
消防科学研究所報40号
救急隊員の業務中における精神的負担に関する研究 救急活動中及び当番業務において、救急隊員が精神的に負担を感じると思われる事案や状況について分析し、救急出場件数や時間数だけでは見えてこない救急隊員の精神的負担の実態について行った調査結果報告
平成17年
消防科学研究所報42号
救急隊員の勤務時間実態に関する研究 救急隊員の当番勤務時における生活時間の経過を小隊単位で追跡することにより、当番時の生活行動や年間出場件数別に見られる特徴について分析し、救急隊員の勤務実態について検証した研究報告
平成18年
消防技術安全所報43号
指令管制業務従事職員の勤務実態に関する調査検証 指令管制業務に従事する職員の勤務実態と、業務負担によるストレスの実態を明らかにし、その改善策の確立を目的とした検証を行った。その結果、業務自体の専門性及び困難性に起因した負担が大きいこと、人間関係に関したストレスが多いこと、仮眠に関して問題を持っている職員が多く、仮眠時間として機能していない時間帯があることが明らかになった。
平成18年
消防技術安全所報43号
惨事ストレス対策の検証に関する調査検証 惨事ストレスの原因となる衝撃的な災害経験の有無と災害にともなって実施された惨事ストレス対策(デブリーフィング・デフュージング)の効果を検証することを目的とした質問紙調査及び面接調査を実施した。
平成19年
消防技術安全所報44号
有過失事故におけるヒューマンエラーを考慮した分析検証 有過失事故時のヒューマンエラーについて検証を行った。その結果、当庁の事故の6割を占める静止物との事故では、「見落とし」「注意不足」「連携不足」因子が係っていることが確認された。このたびの検証により、車両運行中は機関員任せにせず、乗車員全員で周囲を確認することが必要であることが統計的にも改めて確認された。
平成20年
消防技術安全所報45号
心理的要因及び環境・状況に関する要因からみた消防活動及び訓練・演習時における受傷事故の原因に関する検証 消防活動時等において発生した受傷事故について、平成15年5月に「心理的要因報告」が受傷事故報告書に加えられた。その後4年間蓄積された受傷事故報告書を分析することにより、受傷事故の発生傾向を分析した。
平成21年
消防技術安全所報46号
惨事ストレスケアにおけるデブリーフィングの調査検証 当庁における惨事ストレスケアは、デフュージング及びデブリーフィングというグループミーティングを中心として実施している。平成17年度の検証では、デフュージングの有効性は認められたが、デブリーフィングの有効性は認められなかった。今回は、デブリーフィングの有効性を、デブリーフィングの参加者群と未参加群とで比較検証した。
平成23年
消防技術安全所報48号
交通事故防止に有効なコミュニケーション醸成方策に関する検証 航空宇宙産業界で実施されている事故防止策等を参考に、交通事故防止に有効なコミュニケーション醸成方策について検証した。
平成24年
消防技術安全所報49号
交通事故防止に活用するCRM行動指標の作成に関する検証 航空宇宙産業界で取り入れている安全管理の手法「CRM(Crew Resource Management)」を参考に、車両内でのコミュニケーションに関する行動指標を作成し、その有効性と訓練方法について検証を実施した。
平成25年
消防技術安全所報50号
 効果的な車両誘導に関する検証  職務内の交通事故防止を目的とし、誘導員と機関員の連携を重視した効果的な車両誘導について検証した。その結果、車両特性を把握するためにも普段から主体的な意識を持って誘導を実施することが有効であり、さらに、誘導員と機関員の円滑な意思疎通のためにはコミュニケーションの醸成が有効であることが確認された。
平成29年
消防技術安全所報54号
消防職員のモチベーションを高めるコミュニケーション方法に関する検証 今までの消防人生の中で、上司や先輩等から言われて励まされたり、勇気づけられたり、やる気になった言葉やエピソードについて、性格検査と共にアンケート調査を実施した。得られたエピソードの内容を15項目に分類し回答者の性格等を比較分析した結果、エピソードごとに特徴がみられた。また、やる気を出させる声がけは相手の性格だけでなく、年齢の高低、勤務月数の長短、状況などが重要な要素であることがわかった。
平成30年
消防技術安全所報55号
惨事ストレスケアにおけるデブリーフィング及びデフュージングに関する検証  平成17年度及び平成20年度に実施された惨事ストレスケアに関する検証の再調査及びその時実施されなかったデフュージングにおけるポジティブな効果に関する検証を行った。また、惨事ストレスケアの浸透の程度等を調査するため、平成20年度に実施された結果との比較を行った。
令和元年
消防技術安全所報56号
フォロワーシップの醸成が消防組織にもたらす効果に関する検証 消防組織におけるリーダーとフォロワーの関係性や相互作用の実態を明らかにするとともに、フォロワーに焦点をあて、フォローシップが業務にどのような影響を与えているか分析した。
その結果、若手には、フォローシップを構成する「提案力」及び「貢献力」が低い「消極的フォロワー」の割合が高く、年齢や階級が上がるにつれ、「提案力」及び「貢献力」の高い「模範的フォロワー」の割合が高くなった。
令和 4年
消防科学セーフティレポート59号
消防職員の高年齢期における心理に関する検証

定年退職前後において、高年齢期職員の心理面を2年にわたり調査し分析することで、仕事へのモチベーションにどのような心理的要因が関連しているのかを検証し、定年延長後も60歳前と変わらないモチベーションの維持や、新たなモチベーション創出の一助とすることを目的として質問紙調査を実施した。

定年退職前の高年齢期職員における仕事へのモチベーションにどのような要因が関連しているかを明らかにするために、尺度間において重回帰分析を実施した。

その結果、世代間や階級間における職員同士の交流と心理尺度との間に因果関係が認められ、仕事へのモチベーションにポジティブな影響を及ぼしていた。また、定年延長後や定年退職後もモチベーションを保って勤務を継続するためには、次世代を育成することに関心を持ち、やりがいを見出すことが効果的であると考えられる。

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[お問合せ先] 安全推進部安全技術課 東京都渋谷区幡ヶ谷一丁目13番20号 <地図>
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