4 要因別出火危険度
火気器具からの出火危険度(町丁目単位)

概要
地震時の出火要因のうち、石油ストーブや石油温風暖房機、ガスコンロなどの火気器具からの出火が全体の約3割を占める結果となりました。揺れやすく、事業所や世帯数が多い台東区、中央区、港区などで出火危険度が高い結果となりました。また、住宅の密集する荒川区、墨田区などの地域や、中高層建築物の共同住宅が多く存在する大田区、江東区などの地域でも出火危険度が高い傾向が見られました。
電気関係からの出火危険度(町丁目単位)

概要
電気関係からの出火要因としては、電気ストーブや熱帯魚用ヒーターなどの電熱器具などのほか、屋内配線が激しい揺れなどで損傷することによる出火があります。これらの電気関係からの出火は全体の約6割を占める結果となりました。電気関係からの出火は、地盤の影響により地震動が大きく、電気関係機器を多く保有するオフィス街や繁華街を有する千代田区、中央区、港区、台東区などの地域や、中高層建築物の共同住宅が多く存在する江東区、大田区などの一部の地域で出火危険度が高くなっています。
化学薬品からの出火危険度(町丁目単位)

概要
化学薬品からの出火は地震の揺れによる棚などからの薬品の落下や薬品棚の転倒による薬品の引火等によるものが考えられます。化学薬品を扱う大学や研究機関などが存在する地域で発生し、品川区、港区、荒川区、新宿区、目黒区、大田区などの特定の地域に分散しています。
工業炉からの出火危険度(町丁目単位)

概要
工業炉は都内の特定の地域に分散して存在しており、特別区では、墨田区、大田区、足立区、葛飾区、江東区などで、多摩地域では、昭島市などで出火危険度の高い地域が存在しています。
危険物施設からの出火危険度(町丁目単位)

概要
危険物施設からの出火危険度は、消防法上の危険物施設及び東京都火災予防条例の少量危険物施設の出火危険性について評価したものです。少量危険物施設は危険物施設に比べ施設数が多いことから、少量危険物施設の分布が出火危険度に大きく影響しています。特別区では、千代田区、中央区、台東区、大田区などに出火危険度の高い地域が見られ、多摩地域では、青梅市、日野市、瑞穂町で出火危険度の高い地域が点在しています。
その他要因(LPガス、高圧ガス施設)からの出火危険度(町丁目単位)

概要
その他の要因からの出火は、LPガスボンベ及び高圧ガス施設の出火危険性について測定しました。他の出火要因と比べると、LPガスが広く使用されている多摩地域で相対的に高い傾向にあり、特に羽村市、武蔵村山市、特別区では足立区、葛飾区、江戸川区で出火危険度の高い地域が見られました。
問合せ先
- 東京消防庁震災対策課
- 03-3212-2111(代表)