東京消防庁管内1)で、平成30年から令和4年2)までの5年間に、 5歳以下の子ども70人が、住宅等の窓やベランダ3)からの墜落により医療機関に救急搬送されています。
高所からの墜落は、生命に危険を及ぼす可能性が高く、十分注意が必要です。

- 1)東京都のうち、稲城市、島しょ地区を除く地域
- 2)令和4年中の数値は速報値
- 3)1階からの墜落を除く
こんな事故が起きています
- 【事例1】
- ベランダに出ているのを家族が確認していたが、目を離した隙に地上に墜落した。
(4歳 重篤) - 【事例2】
- 窓際に置かれたソファの上で遊んでいたところ、物音がしたので家族が確認すると窓が開いており、地上に墜落していた。
(1歳 中等症) - 【事例3】
- 自宅2階の窓の網戸に寄りかかって遊んでいた際、網戸が外れて地上に墜落した。
(5歳 中等症)
住宅等の窓やベランダからの墜落を防ぐために
窓際やベランダには、子どもが上れるようなものを置かないようにしましょう。
- 窓やベランダの手すり付近には、足場になるようなものを置かないようにしましょう(椅子、テーブル、ソファーなどの家具、プランター、室外機など)。
- ベランダの出入口や窓には、子どもの手の届かない場所に補助鍵を設置しましょう。
- 窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりさせないようにしましょう。
- 窓を開けた部屋やベランダでは、子どもだけで遊ばせないようにしましょう。
天窓・ガラス屋根からの墜落にも注意しましょう。
- 天窓・ガラス屋根のある建物の管理者等は、子どもが天窓・ガラス屋根に至る足場となりそうなものを取り除く、天窓の周囲に柵を設けるなど、容易に天窓・ガラス屋根に近づくことができない環境を作りましょう。
- 保護者は、天窓やガラス屋根に乗ると、ガラスが破損し、墜落する危険があることを子どもに十分理解させましょう。
1 年別救急搬送人員(0歳から5歳)
平成30年から令和4年までの5年間で、墜落事故により70人が救急搬送されています(図1)。

2 月別救急搬送人員
月別では、5月が最も多く、次いで10月に多く発生しています(図2)。

3 年齢別救急搬送人員
年齢別では、1歳、3歳、4歳が多く救急搬送されています。また、全体の8割以上は窓からの墜落となっています(図3)。

4 初診時程度別救急搬送人員
初診時程度別では、入院が必要とされる中等症以上の割合が約9割を占めており、生命の危険が強いとされる重症以上も2割以上を占めています(図4)。

- 重 篤:
- 生命の危険が切迫しているもの
- 重 症:
- 生命の危険が強いと認められたもの
- 中等症:
- 生命の危険はないが入院を要するもの
- 軽 症:
- 軽易で入院を要しないもの
5 発生階別初診時程度
子どもが墜落した事故の発生階を見てみると、2階からの墜落でも43人が入院が必要とされる中等症以上と診断されています(表参照)。



こちらでも対策が紹介されています
東京くらしWEB「STOP!子供のベランダ転落事故〜事故防止のポイントを動画で呼びかけ〜」(外部リンク) 問合せ先:防災部防災安全課生活安全係