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誤ったごみの分別により火災が発生!

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収集したごみ袋(可燃ごみ)から煙発生。 ごみ袋内には捨ててはいけないポータブル電源が廃棄されていた。

火災発生状況

誤ったごみの分別により、ごみ収集車やごみ処理関連施設から出火する火災が発生しています。不用品を処分する際は、各区市町村が指定するごみの分別ルールを確認しましょう。

ごみ収集車の火災

ごみ収集車から出火した火災状況(最近5年間)は、図1のとおりです。そのうち令和4年中の火災の原因となった発火源の主な内訳は、表1のとおりです。

図1 ごみ収集車の火災状況(最近5年間)
注 屋外でごみ収集中のごみ収集車から出火した火災件数になります。
表1 令和4年中の火災の発火源の内訳
主な内訳 件数
合計 49
リチウムイオン電池関連 22
エアゾール缶等 10
その他 ライター 4
たばこ 1
その他 4
不明 8

令和4年におけるごみ収集車の火災は49件発生しました。特に、リチウムイオン電池を含む製品が発火源となる火災が増加傾向にあります。令和4年は発火源がリチウムイオン電池関連の火災が最も多く22件発生し、次いでエアゾール缶等の火災が10件発生しています。

ごみ処理関連施設の火災

収集したごみを処理するごみ処理関連施設から出火した火災状況(最近5年間)は、図2のとおりです。そのうち令和4年中の火災件数の火災の原因となった発火源の主な内訳は、表2のとおりです。

図2 ごみ処理関連施設の火災状況(最近5年間)
注 ごみ処理関連施設とは、一般廃棄物処理業及び産業廃棄物処理業から出火した火災です。
表2 令和4年中の火災の発火源の内訳
主な内訳 件数
合計 30
リチウムイオン電池関連 12
エアゾール缶等 1
その他 粉砕機 1
たばこ 1
その他 3
不明 12

令和4年におけるごみ処理関連施設の火災は30件発生しました。このうち、発火源がリチウムイオン電池関連の火災が最も多く12件発生しています。

火災のメカニズム

リチウムイオン電池関連火災

リチウムイオン電池は、繰り返し充電、放電できる電池のことで、二次電池の一つです。この電池は、主に小型で大量の電力を必要とする製品(スマートフォン、コードレス掃除機、ノートパソコンや電動工具など)に使用され、他の二次電池と比べて高容量、高出力、軽量という特徴があります。

リチウムイオン電池は、電解液として可燃性の有機溶剤を使用しているため、衝撃により内部の正極板と負極板が短絡し、急激に加熱後、揮発した有機溶剤に着火して出火することがあります。

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エアゾール缶等の火災

殺虫剤、消臭スプレーやヘアスプレー等のエアゾール缶には、噴射剤としてLPG(液化石油ガス)及びDME(ジメチルエーテル)等の可燃性ガスが使用されているものがあります。これらのスプレー缶がごみ収集車の回転盤で押し潰されると、可燃性ガスが漏洩し、ごみの圧縮時に発生した火花等により引火して出火することがあります。

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火災事例

可燃ごみとして収集されたモバイルバッテリから出火

ごみ収集車が可燃ごみを回収中、ごみに混ざって廃棄されたモバイルバッテリーがごみ収集車内で押しつぶされた際に短絡し、出火したものです。

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ごみ収集車の状況
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焼損したモバイルバッテリー

不燃ごみとして回収されてスプレー缶から出火

不燃ごみを回収作業中の作業員が、収集したごみを入れて回転板を操作したところ、ごみの中にあったスプレー缶が押し潰され、残留していた可燃性ガスが漏洩し、ごみの圧縮時に発生した火花等に引火し出火したものです。

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荷箱内のごみを出した状況
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焼損したスプレー缶

ごみ処理施設において不燃ごみに混入していたモバイルバッテリから出火

ごみ処理施設の作業場で、不燃ごみに混ざって廃棄されたリチウムイオン電池が何らかの要因で短絡し、出火したものです。

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焼損した不燃ごみの状況
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焼損したリチウムイオン電池

火災を防ぐために

  1. リチウムイオン電池を含む製品を処分する際は、製品の取扱説明書をよく確認しましょう。
  2. スプレー缶をやむを得ず使い切らずに捨てる時には、火気のない通気性の良い屋外で残存ガスがなくなるまで噴射してから廃棄しましょう。
  3. 不用品を処分する際は、地域のごみ回収方法をよく確認してその方法に従って処分しましょう。

小型充電式電池のリサイクル

小型充電式電池とは?

充電して繰り返し使える小型充電式電池は、小型充電式電池製造メーカーや小型充電式電池を使用する機器メーカー、それらの輸入業者などに回収、再資源化が義務付けられています。回収の対象、自治体ごとの捨て方等は、東京都環境局のホームページにリチウムイオン電池などの小型充電式電池のリサイクルについて記載されていますので、ご参照ください。

東京都環境局ホームページ:「小型充電式電池のリサイクル」
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/recycle/battery.html

QRコード

令和5年10月1日現在

【リチウムイオン電池の排出ルール(捨て方)注意喚起ポスター】

どこで回収しているの?

使わなくなった小型充電式電池は、以下の場所で回収しています。

  1. @モバイル・リサイクル・ネットワークに参加する携帯電話会社等のショップ
    (回収対象:携帯電話本体、充電器、二次電池)
  2. A家電量販店、ホームセンター等の一般社団法人JBRCリサイクル協力店
    (回収対象:リチウムイオン電池、ニカド電池、ニッケル水素電池)
    ※回収対象外のものもありますので、詳しくは下記のホームページをご参照ください。

@モバイル・リサイクル・ネットワーク
http://www.tca.or.jp/mobile-recycle/
(一般社団法人電気通信事業者協会)

QRコード

令和5年10月1日現在

A一般社団法人JBRCホームページ
https://www.jbrc.com/

回収対象リサイクルマーク

回収対象リサイクルマーク
QRコード

令和5年10月1日現在



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