- 大型消防救助艇「おおえど」は、従来の消防艇では行えなかった、7万トンクラスの航行不能となった大型船等を、安全な水域まで曳航したり、船首の向きを変えるといった押船が可能なタグボート型の大型消防救助艇です。
- 360度回転する旋回式プロペラを2基装備することで、その場回頭などの俊敏な船体運動が可能です。また、コルトノズルによって通常のプロペラより30〜40%推力が向上しています。
- バスケット付きの屈折式放水塔体を装備し、大型被災船へも消防隊員や資器材の投入、要救助者の救出が可能です。
- 屈折塔先端の放水銃により海上約15mの高さから毎分3,000ℓの放水が可能です。更に操舵室上部に毎分10,000ℓの放水砲2基を装備し、合計毎分23,000ℓの大量放水が可能です。
- 消火活動等を監視するため、屈折式塔体にTVカメラを搭載し、操舵室にモニターテレビを装備しています。
- 船上の傷病者をヘリコプターで救助するため、船尾甲板に緊急救助用スペースを設置しています。
「おおえど」ならではの特殊な活動
被災船の移動・回頭
タグボート特有の高効率な推進機により被災船の移動や方向転換を行います。
被災船への迅速な部隊投入
頑丈な船体を被災船に押し付けることで船体を安定させ、さらに塔体を利用して迅速に部隊を投入します。
塔体を活用した大容量放水
塔体を伸ばして大量放水することで、高所・遠距離から消火活動を行うことができます。
屈折式放水塔体(バスケット付き)
360°旋回式コルトノズル付きプロペラ
操舵室
緊急救助用スペース
大口径放水口・集合放水管
■ 船体諸元
全長・全幅・全深 |
全長37.6m 全幅9.7m 全深3.95m |
喫水下 |
約3m |
総トン数 |
198トン |
航行区域 |
平水区域(船体は沿海仕様) |
主機関定格出力 |
1471kW×2基(合計約4,000馬力) |
最大搭載人員 |
22名 |
陸岸最大曳航力 |
509kN(約51.9トン) |
巡航速力 |
約13ノット |
航続距離 |
約692海里(約1,280km) |
推進器 |
360度旋回式コルトノズル付4翼プロペラ |
■ 消防装置等
消防ポンプ |
25,000ℓ/min |
放水砲 |
10,000ℓ/min×2基 |
放水銃 |
3,000ℓ/min×1基(屈折放水塔) |
砲口 |
65mm-6口×2 150mm-2口×2 |
屈折式放水塔体 |
油圧式、起塔高さ13.75m |
揚びょう兼揚索機 |
ロープ寸法:φ65mm×200m |
船尾曳航ウインチ |
ロープ寸法:φ65mm×200m |
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