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バイスタンダー応急手当救命実例

イラスト

〜助けてくれてありがとう〜


 尊い命を救うためには、「救命の連鎖」(心停止の予防・早い119番通報・早い心肺蘇生と除細動・救急隊、病院での処置」がとても重要です。
 ここでは、バイスタンダー(救急現場に居合わせた人)として応急手当をしてくださった方の活躍の一部をご紹介します。
 バイスタンダーの勇気と情熱ある救護活動に対し、深く感謝申し上げます。

★事例1
小児に対し心肺蘇生を行い救命した事例です。

 父親が自宅の浴室で子供が沈んでいるのを発見し、母親がすぐに心肺蘇生(人工呼吸と胸骨圧迫)を行いました。
 救急隊が出場中に救急車内からPHSを使って傷病者宅に電話したところ、子供の泣き声が確認できました。救急隊到着前にご両親の応急手当によって救命できました。

★事例2
地下鉄駅の構内を歩行中、突然倒れた方に駅員が応急手当を行い救命した事例です。

  救急隊が到着時、駅員2名により心肺蘇生が行われていました。その後救急隊は除細動(※)(いわゆる電気ショック)を実施し、病院到着前に傷病者の呼吸・脈が回復したものです。
 バイスタンダー(駅員)の応急手当により、救急隊到着までの空白の時間の救命の鎖がつながったものです。駅員の方は、救命講習を受講していました。

★事例3
電車内で倒れた方を駅員4名で協力して応急手当を行い救命した事例です。

 傷病者の方は駅員2名(うち1名は救命講習修了者)によりホームに移動され、1名が119番通報をしている間もう1名が胸骨圧迫を実施しました。その後、駆けつけた2名と協力し4名で駅事務室へ移動し、救急隊到着まで心肺蘇生を実施し続けました。
 救急隊が到着時には呼吸が回復し、救急隊が病院へと向かって搬送中、脈拍も回復しました。

★事例4
バス車内で倒れた乗客の方を、バスの運転手と乗客の2人で応急手当を行い救命した事例です。

 運転手が観察したところ、呼吸も脈もなかったため乗客の1名と協力し心肺蘇生を行いました。その後到着した救急隊により除細動が実施され、病院搬送途上、呼吸と脈拍が回復しました。

★事例5
空港ターミナルビル内で倒れた方に警備員と医師が応急手当を行い救命した事例です。

 倒れた方を目撃した警備員(救命講習修了者)と、通行中の医師が心肺蘇生を行いました。救急隊が到着した時には呼吸が回復しており、その後、病院へ搬送途上に脈拍も回復しました。

★事例6
電車内で倒れた方に他の乗客が応急手当を行い救命した事例です。

 電車内で倒れたのを目撃した同じ電車内の乗客3名(医師2名、看護師1名)が心肺蘇生を行いました。その後、救急隊が除細動を行い、呼吸・脈拍ともに回復しました。さらに病院へ搬送途上、意識も回復し救急隊が病院を引き揚げる時には、話せるまでに回復しました。

★事例7
自宅で倒れた方を友人が応急手当を行い救命した事例です。

 自宅で倒れた傷病者を家族が発見し、たまたま遊びにきていた友人2名(うち1名は看護師)が心肺蘇生を行いました。到着した救急隊により除細動が実施され、4分後には呼吸・脈拍とも回復しました。さらに病院へ搬送途上、意識も回復し、病院到着時には話せるようになりました。

★事例8
路上で倒れた方に、お店の店員と買い物に来た方が応急手当を行い救命した事例です。

 ケーキ店で買い物をしていた方が、「外で人が倒れた」と騒いでいるのを聞きつけ、ケーキ店の店員と2人で協力して心肺蘇生を行いました。救急隊が到着したときには、すでに呼吸も脈拍も回復していたものです。さらに、倒れた時にできた頭部の怪我にハンカチで圧迫止血をするなど、外傷の応急手当を行いました。

★事例9
川遊び中に溺れた方を発見した方が応急手当を行い救命した事例です。

 溺れた方を同僚2名が中州に引き揚げ、事故に気づいた別グループの5名(うち1名は看護師)が協力して心肺蘇生を行いました。救急隊が到着した時には、呼吸・脈拍ともに回復していました。

★事例10
交通事故で発生した怪我人の方に高校生が応急手当を行った事例です。

 オートバイ同士の交通事故で左腕を骨折した方を、塾帰りの高校生が自分のマフラーと木材を使って固定処置を行いました。この高校生は元消防少年団員で、応急救護講習を修了していました。

※ 除細動とは・・・

 心臓がケイレンしたように細かくふるえて血液が拍出できない致死的不整脈(心室細動)を電気ショックにかけることにより、そのふるえを取り除く処置。


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