バイスタンダー応急手当救命実例

~助けてくれてありがとう Part3~

尊い命を救うためには、「救命の連鎖」(心停止の予防・早い119番通報・早い心肺蘇生と除細動・救急隊、病院での処置)がとても重要です。
ここでは、バイスタンダー(救急現場に居合わせた人)として応急手当をしてくださった方の活躍の一部をご紹介します。
バイスタンダーの勇気と情熱ある救護活動に対し、深く感謝申し上げます。

応急手当を行う上での注意点

1 心肺蘇生を行う場合、次の項目に該当した時は、人工呼吸を省略し、胸骨圧迫だけを実施してください。

  1. 口対口の人工呼吸がためらわれる場合
  2. 血液や吐物などがある場合
  3. 人工呼吸用マウスピース等の準備に時間が掛かったりする場合
画像:人工呼吸用マウスピース (一方向弁付き人工呼吸用具)
人工呼吸用マウスピース
(一方向弁付き人工呼吸用具)

2 倒れている人の感染症の有無が不明な場合は、血液や吐物等には、直接触れないでください。

止血実施時は、ビニール手袋やビニール袋を使用します。

写真:ビニール手袋使用
写真:ビニール袋使用

応急手当を行ったあとは、流水による手洗いやうがいを必ず行ってください。

事例1

体育の授業中に心肺停止となった生徒に、同校教諭が応急手当を行い救命した事例です。

高等学校の体育の授業でマラソンをしていた男子高校生が路上で心肺停止となりました。同校教諭が心肺蘇生を行い、救急隊に引き継ぎました。男子高校生は病院到着までに呼吸と脈拍が回復しました。

事例2

停車中のタクシー内で心肺停止となった女性に、近くの百貨店従業員が応急手当を行い救命した事例です。

百貨店前の路上に停車中のタクシー内で、女性が心肺停止となりました。ベンチに移動後、百貨店従業員が心肺蘇生とAEDによる除細動を行い、救急隊に引き継ぎました。女性は病院到着までに脈拍が回復しました。

事例3

乗用車運転中に心肺停止となった男性に、医師とホテル従業員が応急手当を行い救命した事例です。

乗用車運転中の男性が心肺停止となり、トラックに衝突しました。後続車両の医師が異変に気づき、事故車内で胸骨圧迫を行いました。近くのホテル従業員がAEDを搬送し、医師が除細動を行い、救急隊に引き継ぎました。男性は病院到着までに呼吸と脈拍が回復しました。

事例4

区立体育館で心肺停止となった男性に、体育館館長と競技者が応急手当を行い救命した事例です。

区立体育館でバトミントンの試合中の男性が心肺停止となりました。体育館館長と競技者2名が心肺蘇生とAEDによる除細動を行い、救急隊に引き継ぎました。男性は病院到着までに呼吸と脈拍が回復しました。

事例5

中学校で心肺停止となった女子生徒に、同校教諭が応急手当を行い救命した事例です。

中学校の教室で女子生徒が心肺停止となりました。同校教諭が心肺蘇生を行い、AEDを装着しました。(除細動メッセージはありませんでした。)救急隊に引き継ぎ、女子生徒は病院到着までに意識、呼吸、脈拍が回復しました。

事例6

市民体育館で心肺停止となった男性に、居合わせた看護師が応急手当を行い救命した事例です。

市民体育館で男性がテニスの試合終了後に心肺停止となりました。競技者として居合わせた看護師が心肺蘇生とAEDによる除細動を行い、救急隊に引き継ぎました。男性は病院到着までに意識、呼吸、脈拍が回復しました。

事例7

都運動施設で心肺停止となった男性に、大学生、看護師、医師が応急手当を行い救命した事例です。

都運動施設で試合観戦中の男性が心肺停止となりました。居合わせた大学生がAEDを搬送し、看護師と医師が胸骨圧迫と除細動を行い、救急隊に引き継ぎました。男性は病院到着までに呼吸と脈拍が回復しました。

事例8

路上で心肺停止となった女性に、警察官が応急手当を行い救命した事例です。

交通事故処理中の警察官が、事故現場から少し離れた植え込みで心肺停止となっていた女性を偶然発見しました。気道確保と胸骨圧迫を行い、救急隊に引き継ぎました。女性は病院到着までに呼吸と脈拍が回復しました。

事例9

駅で心肺停止となった男性に、駅員と大学生が応急手当を行い救命した事例です。

駅ホームで男性が心肺停止となりました。駅員と大学生が胸骨圧迫とAEDによる除細動を行い、救急隊に引き継ぎました。男性は病院到着までに呼吸と脈拍が回復しました。

事例10

事務室で心肺停止となった男性に、同社従業員と付近防災センター警備員が応急手当を行い救命した事例です。

会社事務室で仕事中の男性が心肺停止となりました。居合わせた従業員が心肺蘇生を行い、防災センター警備員がAEDによる除細動を行い、救急隊に引き継ぎました。男性は病院到着までに意識、呼吸、脈拍が回復しました。

除細動とは・・・

心臓がケイレンしたように細かくふるえて血液が拍出できない致死的不整脈(心室細動)を電気ショックにかけることにより、そのふるえを取り除く処置。

いざというとき、自信をもって応急手当ができるよう
救命講習を受けましょう!!
また、救命講習を受けた後は、3年以内に再講習を受けましょう!!
心肺蘇生をするキュータのイラスト
以前ご紹介した事例についてはこちらをご覧下さい。 また、関連ページもご覧下さい。

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  • 救急指導課