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東京消防庁ライブラリー消防雑学辞典

このページは、新 消防雑学事典 二訂版(平成13年2月28日(財)東京連合防火協会発行)を引用しています。
最新の情報ではありませんので、あらかじめご了承ください。


消防雑学事典
消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)の誕生

  平成7年1月17日午前5時46分ごろ、兵庫県淡路 島北部を震源とするマグニチュード7.2、最大震度7 の地震が阪神・淡路地区を直撃し甚大な被害をもたらし、 日本全国に改めて地震の恐ろしさを見せた、いわゆる「阪 神・淡路大震災」が発生しました。

 

消防救助機動部隊
消防救助機動部隊

 平成8年12月17日東京消防庁では、この阪神・淡 路大震災の教訓から都市機能がマヒするほどの甚大な震 災や複雑・特異な災害発生時に通常の消防力では対応が 困難な災害に迅速に対処するため、特殊な技術・能力を 備え今まで以上の機動力を持った新しい部隊「消防救助 機動部隊」を創設しました。
この消防救助機動部隊は、平成7年9月の災害対策基 本法の一部改正に基づきブルドーザーなどの道路啓開用 重機による活動とともにパワーショベルなどの救助用重 機、震災対策用救助車、市街地大火に対処するため遠距 離大量送水装備、大型水槽車などを配備するとともに、 震災時以外の化学災害・航空機災害など大規模・特殊災 害に対応する車両も配備し、救助・消火・救急活動を同 時に行える部隊として発足したものです。
 また、消防組織法に基づき、国内の大規模災害発生時 における消防の広域応援を行う「緊急消防援助隊」とし て運用するとともに、航空機等に積載できる震災対策用 救助車も配備した部隊です。

 

訓練中の消防救助機動部隊
訓練中の消防救助機動部隊

 現在では、特別区と多摩地区の災害に迅速に対応する ため第二消防方面本部の「第二消防方面本部消防救助機 動部隊」と第八消防方面本部の「第八消防方面本部消防 救助機動部隊」の二隊を配備しました。

 なお、消防救助機動部隊は、大災害だけでなく高層ビ ル・地下街の災害、航空機災害、船舶災害、土砂崩れ、 水害などへの対応として、消防署所の消防部隊と連携し て、重機等をはじめ高度救助資器材を活用した消防活動 はもちろんヘリコプターと連携した探索・救助・救命の 一連の消防活動も行っています。



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