平成28年熊本地震における室内被害状況
1.家具転対策の進め方
家具転対策は、下のフロー図に沿って実施しましょう。
家具を固定するなどの対策を行う前に、生活空間の家具を減らす集中収納や、レイアウトを見直す必要があります。
ウォークインクローゼットや、備え付けの家具に集中収納することで、生活空間にある家具を減らしましょう。
家具類の配置を、負傷や避難障害を発生させにくいレイアウトにします。
その上で、家具を固定するなどの対策を行います。
概ね10階以上にお住まいの方は、長周期地震動に備え、移動防止対策も必ず実施しましょう。
詳しくは、家具転対策ハンドブック「地震に対する家具類への対策」をご覧ください。
2.集中収納で生活空間の家具を減らそう
家具転対策に最も有効な方法が、生活空間にある家具を出来る限り減らすことです。
納戸やクローゼット、据え付け収納家具などに、集中収納することで居住スペースと収納スペースを分けるようにしましょう!
3.レイアウトを工夫しよう
- できるだけ生活空間の家具類を減らしたら、続いて家具類のレイアウトを見直しましょう。
- 「寝る場所」や「座る場所」にはなるべく家具を置かないようにしましょう。
- 置く場合は、背の低い家具にするか、家具の置き方を工夫しましょう。
避難通路や、出入り口付近には、転倒、移動しやすい家具類を置かないようにしましょう。
詳しくは家具転対策ハンドブック「安全な家具の配置」をご覧ください。
4.家具類それぞれに固定などの対策をしよう
生活空間にある家具を減らし、レイアウトを見直したら、家具や家電を固定するなどの器具を使った対策を行い、地震に備えましょう。
家庭用家具類の対策
最も効果の高い家具転対策器具はネジで固定するもの(L型金具等)です。できるだけ、ネジで固定することを心がけましょう。
しかし、賃貸住宅や大切な家具にキズをつけたくない方には、穴を開けなくて済む器具を、2つ以上組合わせて行う方法がオススメです。
例えば、ストッパー式器具(もしくは粘着マット式)とポール式器具を2つ組み合わせることで、一番効果の高いL型金具と同等の効果を発揮します。※下記参照
また、食器などの収容物が散乱してケガをする場合もあるので、扉開放防止器具や、ガラス飛散防止フィルムを貼るなどの対策も必要です。
家具別の詳しい対策方法は、家具転対策ハンドブック「家庭用家具類の転倒・落下・移動防止対策」をご覧ください。動画でご覧になりたい方は、「家具転対策プロモーションビデオ(取付指導編)」や「講習ビデオ(実技編)」でご覧いただけます。
※ 地震動に対する対策器具の効果
転倒防止器具は、震度6強の揺れを再現した実験で、その効果を測定しました。
家電製品の対策
※ 各家電製品は取り扱い説明書に従い固定してください。
テレビの対策
ストラップや粘着マット、ヒートンを使って連結・固定する場合は、テレビ本体の形状・重量や壁の強度に応じた対策が重要です。テレビは重心が高く、テレビ台ごと転倒することがあります。テレビ台も壁や床などに固定しましょう。
冷蔵庫の対策
脚の部分のロックを行うとともに、冷蔵庫の上部をベルトなどで背面の壁と連結することが有効ですが、壁側にネジ止めをする器具の場合は、壁の強度のある部分で行う必要があります。
電子レンジの対策
電子レンジは、ストラップ式器具やマット式器具などで固定します。
また、電子レンジ本体をレンジ台や壁に固定するだけでなく、レンジ台についても固定することが大切です。
詳しくは、家具転対策ハンドブック「家庭用家具類の転倒・落下・移動防止対策をご覧ください。動画でご覧になりたい方は、「家具転対策プロモーションビデオ(取付指導編)」や「講習ビデオ(実技編)」でご覧いただけます。