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東京消防庁

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熱中症に注意


過去の熱中症による救急搬送事例


室内で熱中症になった事例

夕方からベッド上で動けなくなり一晩様子を見ていたが、朝方、家族が起床し、声をかけるも嘔吐し反応が鈍いため救急要請したもの。
【6月 70代 熱中症(中等症) 気温26.3℃ 湿度85%】

エアコンをつけずに就寝し、起床後、身支度行為中にめまいを感じた後に意識を失ったもの。同僚が訪れ、床上に倒れている傷病者を見つけ救急要請したもの。
【8月 20代 熱中症(中等症) 気温27.6℃ 湿度87%】

<予防のポイント>

気温が高くなくても湿度が高いと、熱中症になることがあります。

水分補給を計画的、かつ、こまめにしましょう。

窓を開け風通しを良くしたり、エアコンや扇風機等を活用して、室内温度を調整するなど、熱気を溜めないようにしましょう。

睡眠不足は、熱中症のリスクを高くする可能性があります。日中の環境や行動だけでなく、夜間の睡眠環境を整え、しっかりと眠ることが大切です。


乳幼児が車の中で熱中症になった事例

親が自家用車後部座席のチャイルドシートに座らせドアを閉めたところ、オートロックが作動し内部に閉じこめられてしまったため救急要請したもの。
【9月 0〜4歳代 熱中症(軽症)28.3℃ 湿度75%】

熱中症イメージイラスト2
<予防のポイント>

夏場の車内の温度は、短時間で高温になります。

少しの間でも子供を車内に残さないようにしましょう。

子供が、自分で内鍵をかけたり、車の鍵で遊んでいて誤って、ロックボタンを押してしまい閉じ込められる事故が発生しています。車を降りる際は、鍵を持って降りましょう。


屋外で作業中等に熱中症になった事例

夕方頃、屋外で作業中に胃痛、悪寒、脱力、筋肉痛、手足の痺れを発症。水分補給するも吐いてしまうため、救急要請したもの。
【7月 20代 熱中症(中等症) 気温27.4℃ 湿度69%】

屋外で警備業務をしていた傷病者は、昼から食欲がなく、昼食を摂らず水分のみで仕事をしていたところ、15時頃から立っていられなくなった。様子を見ていたが、嘔気などの訴えが続いたことから、救急要請した。
【8月 70代 熱中症(中等症) 気温34.4℃ 湿度59%】

運動中に熱中症になった事例

学校で水泳の授業をしていた。その後、下肢の脱力が出現。担架で保健室に運ばれ休憩していたが、徐々に反応が鈍くなっていったため、救急要請したもの。
【7月 10代 熱中症疑い(中等症) 気温26.8℃ 湿度82%】

屋外でテニスをしていた傷病者は、運動後に施設で入浴し、脱衣所に出てきたところで全身が攣り始め、休憩室に移動し様子をみていたが症状が改善しないため、救急要請したもの。
【7月 50代 熱中症(軽症) 気温31.5℃ 湿度60%】

複数の熱中症患者が発生した事例

体育祭中に複数の生徒が頭痛や嘔吐を発症したため、救急要請したもの。
【6月 10代 熱中症(軽症)5名 気温25.2℃ 湿度43%】

学校の体育の授業でシャトルランを実施したところ両手足のしびれ、嘔気を発症したため、救急要請したもの。
【6月 10代 熱中症(軽症)2名 気温35.6℃ 湿度50%】

熱中症イメージイラスト3
<予防のポイント>

クラブ活動等では、複数の生徒が熱中症で救急搬送されています。指導者等は、無理のない活動に配意しましょう。

水分補給を計画的、かつ、こまめにしましょう。

屋外では帽子を使用しましょう。

襟元を緩めたり、ゆったりした服を着るなど服装を工夫しましょう。

指導者等が積極的、計画的に休憩をさせたり、体調の変化を見逃さないようにしましょう。

実施者は自分自身で体調管理を行い、体調不良の時は無理をせず休憩しましょう。

参考文献:熱中症 環境保健マニュアル2022(環境省)より