消防科学セーフティレポート第15号（昭和53年）

不完全燃焼による事故の発生過程を究明するため、通気性のよくない室内での火気設備使用時の一酸化炭素の発生状況及び一酸化炭素濃度と酸素濃度との関係の把握実験結果

新潟地震の教訓から、タンクと配管接続部付近に緩衝装置の設置が定められているが、特に少量危険物貯蔵取扱所を対象とした配管系の振動実験結果

水の有効利用という観点から、消火薬剤の開発を行ってきたところである。今回は試作消火器（所報13号参照）による消火実験を主とし、その結果から改良型消火器を制作するとともに、有効薬剤を決定した

二液を反応させ増粘効果による消火効果をはかる反応型消火薬剤は、トリポリリン酸ナトリウム、塩化カルシウムの混合物が最良なことから、二液を同時に出す消火器の試作

新技術で建てられたこの種の住宅の火災性状については、未知な点も多いことから、防火対策上の資料を得ることを目的とした火災実験結果

震災時、住民の避難誘導の情報源としての活用をはかるため、赤外線映像装置をヘリコプタ－に搭載し、振動等の影響、電送に関する実験結果

ホース延長時、高所送水時等の条件下においても、水の粘度制御による有効な消火活動ができる水ゲル補助剤圧入装置を試作し、水ゲルの放射実験結果

スプリンクラー設備が作動した場合に火災室の温度、水蒸気、ガス等の火災雰囲気について把握するための実験結果

所報12号に掲載した自動首振り型水幕置並びに新たに開発した固定水幕装置を用いて実大規模の木造建物火災における熱遮断実験結果

米国製のライフル型救命索発射銃を用いて、射程、命中率のほか、発射体が飛び出す瞬間の肩部にかかる反動力等の測定を行う性能実験結果

建物の壁体に孔を開けることができかつ壁体貫通と同時に建物内にノズルを進入させ、放水または薬剤を放射して消火するボーリングノズルの開発、試作実験結果

高さ1m、幅50㎝、全長5.6mの模型廊下を使用し、天井付近に消煙装置を設けこれを垂れ壁とし、廊下を流動する煙を垂れ壁部分で消煙する実験結果

耐火建物火災での消防活動は熱気が大きな障害となっていることから、防火衣内に冷水を通し冷却する防火衣を試作、高温室内での使用実験を実施した結果

携帯無線機（5P、6P型）は、必ず片手を使用しなければならないが、手を全く使用せずに無線交信が可能な耳栓型送受話装置の試作し性能試験結果

濃煙内の検索活動やずい道内等の消防活動において、外部との連絡手段としてロープ内に電線を通した通話装置付検索ロープの試作結果

耐熱服の表地について4種類、裏地に6種類を用い、それぞれ組み合わせを変えて耐熱性、熱透過、熱反射試験の実施結果

防火衣や救助服等に使用されている服地に、直接炎に触れた場合の接炎試験の実施結果

火災防御の際どの程度の一酸化炭素を吸っているのか、またそれがどの程度人体に影響を及ぼしているか等について、把握するために調査した分析結果

中高層建物火災活動時に、階段を昇降する速度、消防装備の重量、消費カロリー等について生理的な面からの調査分析結果