消防科学セーフティレポート第50号(平成25年)

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防火衣の受熱に関する検証

消火活動時における消防隊員の熱傷危険及び防火衣の受熱時の状況を把握することを目的として、防火衣等の着装状況を再現したモデル試料について、通常の消火活動時に受けるとされる放射熱にばく露させる実験を行い、受熱状況の分析を実施した。

防火衣の受熱に関する検証(PDF:1.4MB)

住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その1)

本検証は、これまで把握されていた類焼建物の延焼経路とは別に、最近の住宅の構造がもたらす新たな類焼要因を調査した。特に外見上確認が困難な外壁内の通気層と換気口が類焼要因となる可能性に注目し、実験を行った。(その1)では、検証目的と実験条件について述べ、実験結果を類焼要因の種別と類焼要因が発生した時間に注目してまとめた。

住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その1)(PDF:1.7MB)

住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その2)

本検証は、これまで把握されていた類焼建物の延焼経路とは別に、最近の住宅の構造がもたらす新たな類焼要因を調査した。特に外見上確認が困難な外壁内の通気層と換気口が類焼要因となる可能性に注目し、実験を行った。(その2)では、実験条件ごとの燃焼性状を分析し、各外壁構造に共通する消火活動上の留意事項について言及した。

住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その2)(PDF:1.8MB)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その1)

太陽光発電システムは再生可能エネルギーのひとつとして近年急速に普及しており、一般住宅における導入も多く見受けられる。本検証は、今後も増加が見込まれる太陽光発電システムが設置された住宅における消防活動上の危険性について把握することを目的とした。本検証では、破壊、水濡れ、そして火炎ばく露された太陽光パネルの特性や危険性を把握することで、消防活動に伴う危険性を確認した。

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その1)(PDF:1.4MB)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その2)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その1)の結果を踏まえ、本検証では、消防隊が現有又は比較的容易に入手し得るシート等の資器材を用いて太陽光パネルを遮光し、感電危険を低減することの有効性について検証を行った。その結果、パネルを遮光することにより、電圧値の変化、電流値の変化の特性を把握し、感電による危険の低減に対する効果を確認した。

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その2)(PDF:1.8MB)

模型実験による熱環境の変化に関する検証

本検証は、小規模なビル火災を想定し延焼した屋内階段が消防隊の進入口となる場合の送風量及び噴霧放水を併用した消火方法を模型実験により検討した。模型実験は、相似則にフルード数を適用し、発熱量等の初期条件を設定し実施した。消火方法の検討は、過去に行われた実大火災実験と模型実験の温度変化が定性的に同じになることを確認した上で、実施した。

模型実験による熱環境の変化に関する検証(PDF:853KB)

消防隊員が行う暑熱順化トレーニングの具体的方策に関する検証

消防隊員が実用的かつ効率的に暑熱順化を形成できるように、2パターンのトレーニングを実施し、その前後に夏場の環境を想定した運動負荷テストによりトレーニングの効果を確認した。その結果、両トレーニングは消防隊員が行う暑熱順化トレーニングとして有効であることが確認された。

消防隊員が行う暑熱順化トレーニングの具体的方策に関する検証(PDF:1.4MB)

大規模災害発生時の隊員の効果的な活動食の摂取方策に関する検証

首都直下型大震災に備えるため、中・長期の災害活動に従事する職員のコンディション維持を目的とし、理想的な非常用食糧モデルについて検証した。東日本大震災に派遣された緊急消防援助隊へのアンケート調査、陸上自衛隊等へのヒアリング調査等の結果を分析し、理想的な非常用食糧モデル(栄養素とその量、献立等)を作成した。

大規模災害発生時の隊員の効果的な活動食の摂取方策に関する検証(PDF:1.4MB)

効果的な車両誘導に関する検証

職務内の交通事故防止を目的とし、誘導員と機関員の連携を重視した効果的な車両誘導について検証した。その結果、車両特性を把握するためにも普段から主体的な意識を持って誘導を実施することが有効であり、さらに、誘導員と機関員の円滑な意思疎通のためにはコミュニケーションの醸成が有効であることが確認された。

効果的な車両誘導に関する検証(PDF:1.3MB)

救急活動時におけるPHSハンズフリーマイクの有効性に関する検証

救急活動時にハンズフリーマイクを使用することで、注意力や作業効率の低下等が懸念されることから、その有効性について救急活動中の4つの想定で検証した。その結果、ハンズフリーマイクの使用により活動時間の短縮に繋がる場合がある一方で、様々な想定において救急活動内容または連絡内容の適正率が低下することが確認された。

救急活動時におけるPHSハンズフリーマイクの有効性に関する検証(PDF:1.1MB)

危険物流出事故等における周辺土壌のイオン分析手法に関する検証

危険物流出事故等が発生した危険物施設のタンクや金属配管等の周辺土壌を採取し、前処理方法及び分析方法を検証することにより、土壌に含まれるイオンの分析の手法を確立した。

危険物流出事故等における周辺土壌のイオン分析手法に関する検証(PDF:1.2MB)

焼損した合成樹脂等の材質を特定する手法に関する検証

様々な合成樹脂を疑似的に焼損させた多数の試料を作成し、スペクトル解析を行うことにより、焼損した各種合成樹脂及び繊維等の解析手法を確立し、一定の材質についての特定が可能となった。

焼損した合成樹脂等の材質を特定する手法に関する検証(PDF:616KB)

ストップ、ドロップアンドロールに関する検証

本検証は、着衣着火時の消火方法のひとつであるストップ、ドロップアンドロールの具体的かつ効果的な実施方法等の提言を目的として、当庁における近年の着衣着火の実態調査を行い、その分析結果を踏まえて、小児に対する指導を主眼とした消火実験等を実施した。

ストップ、ドロップアンドロールに関する検証(PDF:1.4MB)

一酸化炭素中毒事故に関する検証(第2報)

本検証は、寝たばこ火災で発生する一酸化炭素の流動、拡散状況、及び人体に対する危険性を明確にすることを目的とした。その結果、一酸化炭素は居室内を対流拡散するとともに、煙感知式住宅用火災警報器等が火災を感知し作動するよりも早い段階で、人体に影響のある濃度に達する可能性があることがわかった。

一酸化炭素中毒事故に関する検証(第2報)(PDF:1.4MB)