消防科学セーフティレポート第51号(平成26年)

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アルミ合金製動力消防ポンプの性能、耐久性等の検証

従来の砲金製からアルミ合金製に変更されたポンプ装置に対し、当庁ポンプ車の耐用年数における諸性能等の変化について検証した。

その結果当庁ポンプ車の耐用年数中において、アルミ合金製ポンプ装置は、A-2級のポンプ性能を維持し、放水性能の変化、主要部分の劣化及び消火剤等による腐食は確認できなかった。

アルミ合金製動力消防ポンプの性能、耐久性等の検証(PDF:998KB)

圧縮酸素形循環式酸素呼吸器に関する検証

圧縮酸素形循環式酸素呼吸器を地下空間、トンネル等における災害で活用する場合の有効性について確認するため、当該呼吸器を装着した被験者に、使用時間として示されている240分間、消防活動に相当する強度の動作等を実施させることにより検証を行った。

圧縮酸素形循環式酸素呼吸器に関する検証(PDF:831KB)

定量的な再現性を有する火災シミュレーションの構築に関する検証
(その1 火災シミュレーションを利用した教養資料の試作)

火災性状を直観的なイメージで捉えられる教養資料として、火災シミュレーションソフトを活用し、火災統計に基づく典型的延焼シナリオについて、外観と内部の状況比較等を3次元で可視化できる火災アニメーションを試作した。

定量的な再現性を有する火災シミュレーションの構築に関する検証
(その1 火災シミュレーションを利用した教養資料の試作)(PDF:616KB)

放水による消火活動が困難な閉鎖空間における効果的な消火方法の検証

本検証は、NBC関連施設等、開放し続けて消火することが困難な区画火災に対する効果的な消火方法を確認するため、カリ化合物の消火薬剤等を使用し、木材及び油を火源とする火災に対する消火実験を実施した。その結果、効果的な消火方法に関する基礎データを、得ることができた。

放水による消火活動が困難な閉鎖空間における効果的な消火方法の検証(PDF:718KB)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その3)

本検証は、津波等で変形、浸水した太陽光発電システムにおけるパネルからの出火危険等を検証した。その結果、破壊された太陽光パネルでも発電を継続し、出火危険があることがわかった。

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その3)(PDF:509KB)

当庁が備蓄している非常用食糧(職員用)に関する検証

当庁が備蓄している非常用食糧について、大規模災害時の災害現場で消防隊員が体調を維持するために摂取すべき活動食の要件に沿ったメニューを具体的に作成し、被験者に実際に摂取させ、その効果を生理的、心理的側面から確認した。検証の結果、エネルギーや栄養素を十分に含む食事は、隊員の良好な体調の維持に寄与する可能性が確認できた

当庁が備蓄している非常用食糧(職員用)に関する検証(PDF:799KB)

暑熱条件下での主観的評価と客観的指標の関係性について

消防隊員の熱中症防止等の安全管理に資するため、暑熱条件下において、本人の主観的評価と測定器具を使用したバイタルサイン等の客観的指標の間にどのような関係があるのかについて検証した。その結果、主観的評価と客観的指標との間には相当のギャップがあり、自己の状態を実際の状態よりも楽に見積もる傾向が確認された。

暑熱条件下での主観的評価と客観的指標の関係性について(PDF:608KB)

救急活動における身体的負荷モデルに関する検証

救急活動に係わる検証に活用できるCPR実施事案の実動モデルを作成すると共に、実動モデルの身体的負荷を測定し、基準となる運動モデルを作成した。本検証の結果から、これら2つの身体的負荷モデルは、今後、さまざまな検証で活用していく上で、有効性のある標準的なモデルであることが確認された。

救急活動における身体的負荷モデルに関する検証(PDF:957KB)

劣化した油脂等の酸化発熱に関する検証

劣化した油脂の発熱の危険性が懸念されており、詳細な検証が望まれている。そこで、油脂を熱や紫外線で劣化させ、測定器による劣化の評価や熱分析装置による発熱開始温度等の測定を行い、劣化した油脂の火災危険性について検証した。

劣化した油脂等の酸化発熱に関する検証(PDF:491KB)

金属酸化物の識別に関する検証

電気火災の鑑定では、配線等に含まれる金属元素単体を識別することは可能だが、金属酸化物の識別は容易ではない。そこで、火災鑑定の精度をより向上させるため、保有する分析装置を用いた金属酸化物(亜酸化銅、酸化銅等)の最適な分析手法について検討を行った。

金属酸化物の識別に関する検証(PDF:633KB)

回転釜からの出火に対する危険性と消火限界に関する検証

学校給食室等の厨房で使用される回転釜から出火した火災は、一旦発生すると、多数の傷者と避難者が発生し、多大な損害を生じることが多い。このことから、当該火災の初期消火時の危険性等について知見を得ることを目的として、回転釜に調理油を入れ、加熱・発火させた時の燃焼性状、消火器による消火効果等について確認した。

回転釜からの出火に対する危険性と消火限界に関する検証(PDF:982KB)

各種詰物素材別によるふとん火災の燃焼性状に関する検証

近年、詰物素材別にみたふとんの販売割合の構成比は大きく変化している。このことから、本検証ではボンブカロリーメータ及びコーンカロリーメータを活用して、詰物素材別に発熱速度等の基礎燃焼データを得た。また、ふとんを部分的に切り出した試験体による無炎燃焼実験により、発生ガスの測定等を行った。

各種詰物素材別によるふとん火災の燃焼性状に関する検証(PDF:733KB)