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東京消防庁

火災から尊い生命を守ろう

火災から尊い生命を守ろう

≪令和5年秋の火災予防運動≫

令和4年度東京消防庁防火標語 もう一度 確認 安心 火の用心 作者 菅野 珠加さん(江戸川区在住) 

1 火災予防運動の目的

都民の皆様に防火防災に関する意識や防災行動力を高めていただくことにより、火災の発生を防ぎ、万が一発生した場合にも被害を最小限にとどめ、火災から尊い命と貴重な財産を守ることを目的としています。

2 実施期間

令和5年日(水)から日(火)まで

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令和5年春の火災予防運動ポスター

≪令和4年中の火災発生状況(東京消防庁管内)≫

1 火災件数

令和4年中に東京消防庁管内で発生した火災は3,950件(前年比11件増加)でした。

火災種別ごとにみると、建物火災は2,850件(同38件増加)、車両火災は187件(同28件減少)、船舶火災は3件(同2件増加)、林野火災は3件(同3件減少)、航空機火災は0件(増減なし)、その他の火災は906件(同5件増加)、治外法権での火災は1件(同3件減少)、管外からの延焼火災は0件(増減なし)でした。

火災による死者は91人(うち、自損14人)で、前年と比べ5人増加しています。

2 住宅火災の発生状況及び出火原因

令和4年中、火災件数は増加していますが、住宅火災は1,611件で、前年に比べ6件減少しています。住宅火災の割合は、建物から出火した火災件数2782件のうち57.9%を占めています(図1)。

住宅火災を用途別でみると、住宅587件(36.4%)、共同住宅1,024件(63.6%)となっています(図2)。

また、令和4年中、住宅火災の出火原因は、「こんろ」が318件(19.7%)(うち、ガステーブル240件)と最も多く、次いで「たばこ」が230件(14.3%)、「ストーブ」が98件(6.1%)となっています(図3)。 ※「放火」を除く。

※ 令和4年中の数値は速報値

※ 総火災件数には治外法権を含む

※ 建物から出火した火災とは、火元の用途が建物の火災

図1 最近10年間の住宅火災件数等の推移
図2 令和4年中 建物から出火した火災の内訳
図3 令和4年中 住宅火災の出火原因

3 住宅火災による死者の発生状況

令和4年中の住宅火災による死者は72人(自損を除く。)で、前年に比べ3人増加しています。

このうち、65歳以上の高齢者(以下「高齢者」という。)は、52人と全体の約7割を占めています(図4)。

死者が発生した住宅火災を出火原因別でみると、「たばこ」が16人(22.2%)と最も多く、次いで「ストーブ」が9人(12.5%)となっています(図5)。※放火を除く

図4 過去5年間の年代別死者数
図5 令和4年中の住宅火災による出火原因別死者数

≪住宅火災の主な出火原因と防ぐポイント≫

◆ STOP!たばこ火災

死者が発生した住宅火災のうち、出火原因で一番多い「たばこ」による火災の発生状況をみると、寝たばこ等により火源が落下することで発生する火災が5割以上を占めており、喫煙者がたばこの扱いに注意していれば防げたと思われる火災が数多くあります。

布団等に落ちた火源は、一見着火していないように見えても、しばらく無炎燃焼(炎を出さずに燃え広がること)を続け、室内に一酸化炭素等の有毒ガスが充満することで、気づいた時には避難行動がとれず命を落とす危険があります。たばこ火災から大切な命を守るため、次のことを心掛けましょう。

〜たばこ火災を防ぐポイント〜

  • ■ 寝たばこは絶対にしない。
  • ■ 飲酒しながら喫煙し、うたた寝をしないようにする。
  • ■ 吸殻を灰皿やごみ箱にためないようにする。
  • ■ 吸殻を捨てるときは、必ず水をかけ完全に消火する。
  • ■ 火種を落とさないよう安全な場所で喫煙する。
  • ■ くわえたばこをしながらの作業等はしないようにする。
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◆ STOP!ストーブ火災

ストーブ(電気ストーブ、石油ストーブ、ガスストーブ等)」による住宅火災は毎年多く発生しており、死者が発生した住宅火災の出火原因の上位にあります。秋から冬にかけて多い傾向にありますが、まだ肌寒い春先もストーブによる火災が多く発生しており、注意が必要です。

特に「電気ストーブ」からの出火が多くを占めており、ストーブの上で干した洗濯物が落下したり、ストーブの周囲に置かれた可燃物が接触するほか、就寝中にストーブを使用していたことにより布団等が接触することで多く発生しています。

ストーブ火災を防ぐため、次のことに注意しましょう!

〜ストーブ火災を防ぐポイント〜

  • ■ 外出時や就寝時は必ず消す。
  • ■ 周囲に燃えやすいものを置かない。
  • ■ 布団やカーテン等を近くに置かない。
  • ■ ストーブの上や近くで洗濯物を乾かさない。
  • ■ 給油は必ず消してから行う。
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◆ STOP!こんろ火災 STOP!着衣着火

住宅火災の出火原因で最も多いのは「こんろ」による火災です。発生状況では、こんろ使用中であることを忘れて他のことをしてしまう、寝てしまう、外出する等により出火する事案が多くみられます。

また、死傷者が発生した住宅火災では、調理中のこんろの火が、着ている服の袖口やすそに燃え移るなどの着衣着火による火災も多く発生しています。高齢の方は、着衣に火がついたとき、素早い消火をすることができずに被害が大きくなるケースが多くあり、特に注意が必要です。

〜こんろ火災を防ぐポイント〜

  • ■ 調理中にこんろから離れない。
  • ■ こんろの周りに燃えやすいものを置かない。
  • ■ 換気扇や魚グリル等は定期的に掃除する。
  • ■ こんろの上や奥にあるものを取るときは、火を消す。
  • ■ 防炎品のエプロンやアームカバーを使用する。
  • ■ 火が鍋底からはみ出さないように調節する。
  • ■ 安全機能付きのこんろ※を使用する。
  • ※ 現在製造されている家庭用ガスこんろは全て全口に調理油過熱防止装置、立ち消え安全装置、こんろ・グリル消し忘れ消火機能を有する Siセンサーこんろです。

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〜着衣着火を防ぐポイント〜

  • ■ 調理中は、マフラー・ストールなどは外し、すそや袖が広がっている服を着ている時は、特に炎に接しないように注意する。
  • ■ こんろのまわりに物を置かない。こんろのまわりの物を取る時に、着衣に燃え移る事例が多数発生しているので注意する。
  • ■ 鍋等の底から炎がはみ出さないよう、適切な火力に調節する。
  • ■ カセットこんろ等は取り扱い説明書をよく読んで正しく使用する。
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防炎品を使用しましょう
  • 防炎品とは、火がついても容易に着火せず、着火しても延焼拡大を停止する自己消火性を備えた素材で作られた品物のことをいいます。
  • 着衣着火を防ぐため、こんろなどの火気を使用する際はエプロンやアームカバーなどは 防炎品を身につけましょう。
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◆ STOP!電気火災

電気火災とは、電気や電気製品にかかわる火災のことをいいます。

電気火災は電線の短絡・トラッキング・半断線等によって発生しており、火を使用している意識がないため、火災に気付きにくい特徴があります。

〜電気火災を防ぐポイント〜

電線の短絡(ショート)・半断線を防ぐには

  • ■ 電気コードを家具の下敷きにしない。
  • ■ 束ねて使用しない。
  • ■ 折れ曲がりに注意する。
  • ■ すでに被覆がはがれているコードは使用しない。
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金属の接触部の加熱を防ぐには

  • ■ プラグはコンセントにしっかり差し込む。
  • ■ プラグ・コンセント等は変形等がないか定期的に点検する。
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トラッキングを防ぐには

  • ■ コンセント周りは定期的に点検・清掃する。
  • ■ 使用しないプラグは抜いておく。
  • ■ 家具や大型家電製品の裏など、見えにくい場所のコンセントには特に注意する。
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過多の電流を防ぐには

  • ■ 電源タップは決められた容量内で使用する。


住宅用火災警報器で早期発見
  • ■ 住宅用火災警報器(以下、住警器という)は火災の煙や熱を感知し、音声や警報音で火災の発生を知らせ、住宅火災の早期発見、被害の軽減に役立っています
  • ■ 住警器は火災予防条例により、全ての居室・台所・階段の天井又は壁への設置が義務付けられています。
  • ■ 定期的に(少なくとも半年に1回以上)点検しましょう。
設置後10年で本体交換!
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設置後10年を経過した住警器は電子部品の劣化や電池切れなどにより火災を感知しなくなるおそれがあります

設置から10年を経過している場合は本体を交換しましょう。

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