都民の皆様に防火防災に関する意識や防災行動力を高めていただくことにより、火災の発生を防ぎ、万が一発生した場合にも被害を最小限にとどめ、火災から尊い命と貴重な財産を守ることを目的としています。
令和5年3月1日(水)から3月7日(火)まで
令和4年中に東京消防庁管内で発生した火災は3,950件(前年比11件増加)でした。
火災種別ごとにみると、建物火災は2,850件(同38件増加)、車両火災は187件(同28件減少)、船舶火災は3件(同2件増加)、林野火災は3件(同3件減少)、航空機火災は0件(増減なし)、その他の火災は906件(同5件増加)、治外法権での火災は1件(同3件減少)、管外からの延焼火災は0件(増減なし)でした。
火災による死者は91人(うち、自損14人)で、前年と比べ5人増加しています。
令和4年中、火災件数は増加していますが、住宅火災は1,611件で、前年に比べ6件減少しています。住宅火災の割合は、建物から出火した火災件数2782件のうち57.9%を占めています(図1)。
住宅火災を用途別でみると、住宅587件(36.4%)、共同住宅1,024件(63.6%)となっています(図2)。
また、令和4年中、住宅火災の出火原因は、「こんろ」が318件(19.7%)(うち、ガステーブル240件)と最も多く、次いで「たばこ」が230件(14.3%)、「ストーブ」が98件(6.1%)となっています(図3)。 ※「放火」を除く。
※ 令和4年中の数値は速報値
※ 総火災件数には治外法権を含む
※ 建物から出火した火災とは、火元の用途が建物の火災
令和4年中の住宅火災による死者は72人(自損を除く。)で、前年に比べ3人増加しています。
このうち、65歳以上の高齢者(以下「高齢者」という。)は、52人と全体の約7割を占めています(図4)。
死者が発生した住宅火災を出火原因別でみると、「たばこ」が16人(22.2%)と最も多く、次いで「ストーブ」が9人(12.5%)となっています(図5)。※放火を除く
死者が発生した住宅火災のうち、出火原因で一番多い「たばこ」による火災の発生状況をみると、寝たばこ等により火源が落下することで発生する火災が5割以上を占めており、喫煙者がたばこの扱いに注意していれば防げたと思われる火災が数多くあります。
布団等に落ちた火源は、一見着火していないように見えても、しばらく無炎燃焼(炎を出さずに燃え広がること)を続け、室内に一酸化炭素等の有毒ガスが充満することで、気づいた時には避難行動がとれず命を落とす危険があります。たばこ火災から大切な命を守るため、次のことを心掛けましょう。
「ストーブ(電気ストーブ、石油ストーブ、ガスストーブ等)」による住宅火災は毎年多く発生しており、死者が発生した住宅火災の出火原因の上位にあります。秋から冬にかけて多い傾向にありますが、まだ肌寒い春先もストーブによる火災が多く発生しており、注意が必要です。
特に「電気ストーブ」からの出火が多くを占めており、ストーブの上で干した洗濯物が落下したり、ストーブの周囲に置かれた可燃物が接触するほか、就寝中にストーブを使用していたことにより布団等が接触することで多く発生しています。
ストーブ火災を防ぐため、次のことに注意しましょう!
住宅火災の出火原因で最も多いのは「こんろ」による火災です。発生状況では、こんろ使用中であることを忘れて他のことをしてしまう、寝てしまう、外出する等により出火する事案が多くみられます。
また、死傷者が発生した住宅火災では、調理中のこんろの火が、着ている服の袖口やすそに燃え移るなどの着衣着火による火災も多く発生しています。高齢の方は、着衣に火がついたとき、素早い消火をすることができずに被害が大きくなるケースが多くあり、特に注意が必要です。
※ 現在製造されている家庭用ガスこんろは全て全口に調理油過熱防止装置、立ち消え安全装置、こんろ・グリル消し忘れ消火機能を有する Siセンサーこんろです。
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電気火災とは、電気や電気製品にかかわる火災のことをいいます。
電気火災は電線の短絡・トラッキング・半断線等によって発生しており、火を使用している意識がないため、火災に気付きにくい特徴があります。
電線の短絡(ショート)・半断線を防ぐには
金属の接触部の加熱を防ぐには
トラッキングを防ぐには
過多の電流を防ぐには
設置後10年で本体交換! |
![]() 設置後10年を経過した住警器は電子部品の劣化や電池切れなどにより火災を感知しなくなるおそれがあります 設置から10年を経過している場合は本体を交換しましょう。 |