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災害の性状把握に関すること

■ 火災の性状把握
掲載年度 テーマ 概   要 PDF
昭和38年
消防科学研究所報1号
耐火造高層建築物の火災実験(三菱仲15号館) 木造建築物とは異なる状況を呈する高層建築物の火災性状を把握し、防火対策の資料を得るための火災実験結果
昭和38年
消防科学研究所報1号
都市ガス火災の消火実験 ガス導管が折損し漏洩ガスからの出火を想定し、漏洩ガスによる中毒障害を考慮した消火、ガスの流量、圧力、放射熱及びガス分布状況等の測定結果
昭和40年
消防科学研究所報2号
高速道路トンネル内の火災実験 消防用設備等の管理上の問題、排煙方法、消火栓の設置間隔等を把握するため火災の煙の拡散、排煙効率、路面に漏れた燃料の流動状況等の測定結果
昭和42年
消防科学研究所報4号
LPガス火災実験結果 LPガスの災害に対する対策の資料を得るため、噴出漏洩ガスの流動拡散状況、引火爆発危険の排除、爆発した際の水噴霧での火炎伝播防止方法の把握実験結果
昭和44年
消防科学研究所報5号
LPガス火災実験結果(LPガスボンベおよび貯蔵庫の火災実験) LPガスボンベ貯蔵庫周辺での火災発生時、貯蔵庫内部におよぼす影響、ボンベが受ける熱的影響、50sボンベの爆発危険把握実験結果
昭和44年
消防科学研究所報5号
自動車火災の性状について わが国の自動車産業は、戦後最もめざましい発展を遂げた産業であり、自動車の保有台数も昨年6月に1000万台を突破した。自動車火災も毎年1000件程度は発生している実情にあり、鈴鹿トンネルにおける火災など重大な被害をもたらしたものもある。
昭和52年
消防科学研究所報14号
燃焼排ガスによる室内空気の汚染について 密閉室内で燃焼器具の不完全燃焼により発生する一酸化炭素中毒事故などの過程を把握し事故防止対策樹立のため、居室を用いた燃焼実験結果
昭和53年
消防科学研究所報15号
プレキャストコンクリ−ト住宅の火災実験結果について 新技術で建てられたこの種の住宅の火災性状については、未知な点も多いことから、防火対策上の資料を得ることを目的とした火災実験結果
昭和54年
消防科学研究所報16号
建物火災における消火水量の分析調査 今後の消火活動に対する一つの参考資料として、昭和49年から52年までの約4000件の建物火災で使用された消火水量を統計的に分析した結果
昭和54年
消防科学研究所報16号
簡易輻射計による輻射熱の測定方法について 火災実験で火源に近接した箇所でも使用出来る簡易輻射計を試作し、ツウバイフォ工法住宅火災実験で使用した性能等の把握結果
昭和55年
消防科学研究所報17号
密閉室内の燃焼性状と窒息消火の実験結果について 密閉室内の燃焼限界、消火用薬剤の飛散範囲、ガラス破損による開口部拡大を把握するため、可燃物の位置等を変え二酸化炭素、粉末ABC消火器を使用しての窒息消火実験結果
昭和56年
消防科学研究所報18号
耐火造開口部からの類焼について 耐火造建築物の開口部に設けられている可燃物類が、外部からの火炎に対してどのような危険性をもつか、あるいはブラインド等の遮熱効果等に関する把握実験結果
昭和59年
消防科学研究所報21号
耐火造二階建片廊下形式建物火災実験 廊下に面し多数の居室が並んでいる構造及び特徴を生かし、廊下を流れる煙の挙動や耐火造建築物のフラッシュオーバー現象、及び上階・隣接建物への延焼危険性把握実験結果
昭和59年
消防科学研究所報21号
耐火造中層共同住宅火災実験 耐火造四階建共同住宅を使用し、火災拡大状況、上階、隣戸への延焼経路等を把握するために実施した実大火災実験結果
昭和60年
消防科学研究所報22号
密閉室内の燃焼性状に関する研究(第1報) 自然鎮火現象を把握するため、密閉室内の燃焼性状について実験的研究を行い、酸素濃度の低下に伴う燃焼速度の変化及び燃焼限界濃度の把握試験結果
昭和61年
消防科学研究所報23号
密閉室内の燃焼性状に関する研究(第2報) 密閉された室内における自然鎮火の現象を把握し、自然鎮火の可能性の有無を判断する際の基礎資料とするための、小型の燃焼室における、クリブの燃焼実験結果
昭和61年
消防科学研究所報23号
メゾネット型式住宅火災実験 火災時階段が煙突のような役割を果し、同一階にのみ居室がある住戸の火災とは異なった様相を示すといわれているメゾネット型の住宅火災実験結果
昭和63年
消防科学研究所報25号
内装材が火災初期の燃焼性状に及ぼす影響 フラッシュオーバーの、大きな要因となっている内装材が火災発生から火盛り期への遷移に及ぼす影響を把握するため、模型燃焼室を用いて実施した燃焼実験結果
昭和63年
消防科学研究所報25号
フラッシュオーバーに関する研究(その1)−実大火災実験でのフラッシュオーバー現象発生に係る考察− 近年実施した実大火災実験におけるフラッシュオーバー状況の発生状況の把握、考察結果
昭和63年
消防科学研究所報25号
フラッシュオーバーに関する研究(その2)−簡易な模型燃焼室による予備実験− 定性的にフラッシュオーバーを発生可能な燃焼室の容積の検討、及び繰り返し再現実験が可能な模型燃焼室を製作するのに必要な基礎資料を得ることを目的とした予備実験結果
平成元年
消防科学研究所報26号
紙製空調ダクトの燃焼による爆発現象について 紙製空調ダクトが出火、延焼拡大したことにより、事務室内に一酸化炭素を含む燃焼生成ガスが吹き出し、爆燃現象を発生した火災事例の検証結果
平成元年
消防科学研究所報26号
フラッシュオーバーに関する研究(その3) −模型燃焼室による燃焼実験−定性的にフラッシュオーバー現象を発生させることができ、かつ燃焼容積を大きくした繰り返し実験が可能な模型燃焼室を製作し、それを用いた燃焼実験結果
平成2年
消防科学研究所報27号
3階建住宅における木製扉の燃焼生成ガス等の拡散阻止効果について 住宅の部屋の出入口扉に防火性を有する木製扉を使用した際に、熱、煙及び燃焼生成ガス拡散状況を把握するための、「3階建て鉄鋼系プレハブ住宅実験」における検証結果
平成3年
消防科学研究所報28号
フラッシュオーバーに関する研究(その4) −模型燃焼室による燃焼実験−煙火災とよばれる状況から、急速に火炎が噴出する状況にいたる現象の再現と、火炎噴出時期予測の判断資料を得ることを目的とした模型実験結果
平成3年
消防科学研究所報28号
ホテルの客室を利用した火災実験結果 ホテルの客室で火災が発生した場合の火災室の出入口閉鎖による火勢抑制効果及び、出入口開放による廊下での煙流動性状の把握を目的とした実験結果
平成4年
消防科学研究所報29号
フラッシュオーバーに関する研究(第5報) フラッシュオーバーの性状の把握に関し、これまでの扉または掃き出し窓に相当する開口部の燃焼室から、本報告は主に開口部を普通の窓の形状での燃焼室を用いた火災実験結果
平成5年
消防科学研究所報30号
フラッシュオーバーに関する研究(第6報) 6畳間の約3分の1の縮尺の模型燃焼室を用い、可燃性ガスセンサーによるフラッシュオーバー発生予測の可能性を把握するための火災実験結果
平成5年
消防科学研究所報30号
小区画室の火災性状−実大火災実験− 取り壊し予定の消防学校学生寮の一室を使用し、フラッシュオーバー発生の前兆として煙の色の変化、開口部から噴出する煙の温度から、発生時期を把握するための火災実験結果
平成6年
消防科学研究所報31号
フラッシュオーバーに関する研究(その7) −旧病院施設を使用した実大火災実験−フラッシュオーバー発生に至るまでの、火災の進展状況及び煙・炎の噴出状況を把握するために、開口条件及び一部天井の内装を変えての実大火災実験結果
平成7年
消防科学研究所報32号
フラッシュオーバーに関する研究(その8)−共同住宅を使用した実大実験− フラッシュオーバー研究の一環として、バックドラフト発生までの火災の進展状況及び煙・火炎の噴出状況を把握するため、共同住宅の1住戸を使用しての実大火災実験結果
平成8年
消防科学研究所報33号
火災時における建物開口部から噴出する火炎について 耐火造10階建の建物を使用して、建物開口部から噴出する火炎に関する資料を得るため、4階の一室を火点として火災室周辺の外気温度、放射受熱量、放射熱量等を測定した実大火災実験結果
平成14年
消防科学研究所報39号
標準的な居室内の火災性状に関する研究 一般的な居室の燃焼性状を究明し、燃焼実験を行うには、居室内収容物の実態把握が不可欠であることから、平成13年に東京消防庁管内で共同住宅から発生した部分焼以上の火災100件について居室内収容物の大きさと種類、配置場所等について調査した結果
平成15年
消防科学研究所報40号
竪穴区画の煙流動等に関する調査研究(都営芝浦第二アパート実大火災実験) 小規模耐火建築物のもつ潜在的危険性、人為的危険性を具体的に明らかにするために行った火災実験の結果報告
平成15年
消防科学研究所報40号
業務用厨房ダクトに設置する防火ダンパーに関する研究(第2報) 温度ヒューズの作動特性をさらに分析するために行った、作動試験及び厨房火災実験について検証した結果報告
平成16年
消防科学研究所報41号
煙流動状況の把握と煙流動シミュレーションに関する調査研究(第1報)
(大規模空間における温度分布と煙流動の変化について)
火災シミュレーションソフト(FDS:Fire Dynamics Simulator)を用いて求めた火災時の温度分布や煙濃度の変化と、実大火災実験の測定データとを比較検討した研究報告
平成17年
消防科学研究所報42号
煙流動状況の把握と煙流動シミュレーションに関する調査研究(第2報)
(CFDによる実火災における適用結果について)
実際に発生した建物火災と火災シミュレーションを適応させることを試み、また火災シミュレーションから求めた温度変化等を、隊員の証言、火災原因調査等とも併せて比較・検証した研究報告
平成17年
消防科学研究所報42号
微小熱量の蓄積による発火機構に関する調査研究(第2報)
(等温微小熱量計を用いた測定手法について)
金属粉の粒径の差による発熱量の変化と、油脂における発熱量の計測及び、活性炭に吸着した物質の酸化発熱量を直接計測することで、火災への移行を解明する新しい計測手法を確立した事例についての報告
平成18年
消防技術安全所報43号
煙流動状況の把握と煙流動シミュレーションに関する調査検証(第3報) シミュレーション上でより複雑な条件の火災を再現することの可否を確認することを目的として、燃焼パターンと開口部の開閉条件の変化を竪穴区画について、実大火災実験で得られた温度変化、煙流動変化等の結果を実地の結果と比較検討を行った。
平成18年
消防技術安全所報43号
微小熱量の蓄積による発火機構に関する調査検証(第3報) 油脂や金属が酸化する際などに発生する微少な熱量を計測することにより、従来は判別することが不可能であった自然発火について、発熱量を直接測定することにより検証することが可能となった。
平成19年
消防技術安全所報44号
火災室開口部への放水による水幕形成又は強制給気を行った時の火災性状変化の検証 平成18年度に実施した実験結果から、火災区画に対し送風及び放水による水幕を形成した時の消防活動環境への影響について報告する。
平成20年
消防技術安全所報45号
自然発火機構に対する湿度の影響に関する検証(第2報) 油脂の発熱による自然発火危険性を評価する一手法として、油脂の自然発火性に対する温度と湿度の影響を検証した。その結果、不飽和脂肪酸含浸セルロース粉の酸化発熱は、温度20℃〜60℃、湿度25%〜100%の範囲では、最大発熱速度は温度よりも湿度の影響を強く受ける傾向にあることが明らかとなった。
平成21年
消防技術安全所報46号
金属粉に関連する火災の消火方法に関する検証 家電製品の部材には、マグネシウム合金等の金属部品が多用されている。その部品の切削加工時に、発生した火花によって周囲に飛散していた金属粉に着火する火災事例がある。本検証では、マグネシウム合金の主成分であるマグネシウム粉について、その燃焼性状及び乾燥砂や市販されている金属粉火災用消火剤散布器を用いた場合の消火効果等を検証した。
平成23年
消防技術安全所報48号
最適な排煙手法の検証(その2)
(数値シミュレーションによる区画火災実験との比較)
開口部のある区画火災において、効果的な排煙手法の確立を主眼とした区画開口部と送風機の位置の関係について前検証の燃焼実験に対応する数値シミュレーションを行った。実験検証との比較考察を行った結果、前検証で課題の一つであった火災室内部の可視化を行い、さらに排煙手法ごとに煙と熱の分布等の詳細な知見を得た。/td>
平成24年
消防技術安全所報49号
ドア開放がもたらす区画内火災性状の変化に関する検証 この検証では、ある程度の高温を維持した酸欠燃焼時の火災室について、開口部解放後の燃焼性状の変化を調査した。
平成25年
消防技術安全所報50号
 住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その1)  本検証は、これまで把握されていた類焼建物の延焼経路とは別に、最近の住宅の構造がもたらす新たな類焼要因を調査した。特に外見上確認が困難な外壁内の通気層と換気口が類焼要因となる可能性に注目し、実験を行った。(その1)では、検証目的と実験条件について述べ、実験結果を類焼要因の種別と類焼要因が発生した時間に注目してまとめた。
平成25年
消防技術安全所報50号
 住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その2)  本検証は、これまで把握されていた類焼建物の延焼経路とは別に、最近の住宅の構造がもたらす新たな類焼要因を調査した。特に外見上確認が困難な外壁内の通気層と換気口が類焼要因となる可能性に注目し、実験を行った。(その2)では、実験条件ごとの燃焼性状を分析し、各外壁構造に共通する消火活動上の留意事項について言及した。
平成25年
消防技術安全所報50号
 太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その1)  太陽光発電システムは再生可能エネルギーのひとつとして近年急速に普及しており、一般住宅における導入も多く見受けられる。本検証は、今後も増加が見込まれる太陽光発電システムが設置された住宅における消防活動上の危険性について把握することを目的とした。本検証では、破壊、水濡れ、そして火炎ばく露された太陽光パネルの特性や危険性を把握することで、消防活動に伴う危険性を確認した。
平成25年
消防技術安全所報50号 
 太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その2)  太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その1)の結果を踏まえ、本検証では、消防隊が現有又は比較的容易に入手し得るシート等の資器材を用いて太陽光パネルを遮光し、感電危険を低減することの有効性について検証を行った。その結果、パネルを遮光することにより、電圧値の変化、電流値の変化の特性を把握し、感電による危険の低減に対する効果を確認した。
平成25年
消防技術安全所報50号
 模型実験による熱環境の変化に関する検証  本検証は、小規模なビル火災を想定し延焼した屋内階段が消防隊の進入口となる場合の送風量及び噴霧放水を併用した消火方法を模型実験により検討した。模型実験は、相似則にフルード数を適用し、発熱量等の初期条件を設定し実施した。消火方法の検討は、過去に行われた実大火災実験と模型実験の温度変化が定性的に同じになることを確認した上で、実施した。
平成26年
消防技術安全所報51号
定量的な再現性を有する火災シミュレーションの構築に関する検証(その1火災シミュレーションを利用した教養資料の試作)  火災性状を直観的なイメージで捉えられる教養資料として、火災シミュレーションソフトを活用し、火災統計に基づく典型的延焼シナリオについて、外観と内部の状況比較等を3次元で可視化できる火災アニメーションを試作した。  
平成26年
消防技術安全所報51号
 放水による消火活動が困難な閉鎖空間における効果的な消火方法の検証 本検証は、NBC関連施設等、開放し続けて消火することが困難な区画火災に対する、効果的な消火方法を確認するため、カリ化合物の 消火薬剤等を使用し、木材及び油を火源とする火災に対する消火実験を実施した。その結果、効果的な消火方法に関する基礎データを、得ることができた。  
平成26年
消防技術安全所報51号
太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その3) 本検証は、津波等で変形、浸水した太陽光発電システムにおけるパネルからの出火危険等を検証した。その結果、破壊された太陽光パネルでも発電を継続し、出火危険があることがわかった。
平成27年
消防技術安全所報52号
定量的な再現性を有する火災シミュレーションの構築に関する検証

(その2)

本報では、定量的な火災シミュレーションの構築において、火源条件を合理的に決定する重要性や、火災室内の観測温度を用いた合理的かつ容易な火源発熱速度の推定手法の提案及び、定量的な火災シミュレーションの有用性を例示し、工学的に有用なツールであることを示した。
平成28年
消防技術安全所報53号
火災室内の温度と収容物の熱的変化の関係に関する検証 本報では、定量的な火災シミュレーションの構築において、火源条件を合理的に決定する重要性や、火災室内の観測温度を用いた合理的かつ容易な火源発熱速度の推定手法の提案及び、定量的な火災シミュレーションの有用性を例示し、工学的に有用なツールであることを示した。
平成29年
消防技術安全所報54号 
実験と火災シミュレーションによる実火災体験型訓練施設の熱環境可視化に関する検証  実火災体験型訓練施設の燃焼を火災シミュレーションで詳細に再現し、実験の測定温度と火災シミュレーションの計算温度を用いて、統計的検定にて火災シミュレーションの火源条件を最適化し、施設の熱環境を可視化することにより、熱環境の特徴を把握した結果、施設内の熱環境の特徴の一つとして、高さ約1mを境にその上部で約150℃以上、下部で約40℃と大きく変化することがわかった。
令和 4年
消防科学セーフティレポート59号
熱画像装置による階層間の延焼拡大の危険察知に関する検証

本検証では、熱画像装置を活用した木造住宅の天井裏や2階部分の床下など(以下、「階層間」という)の延焼拡大の察知及び検索時の踏み抜け危険のある温度について実験を行い検証した。実験は、階層間を模した1畳程度の大きさの試験体をバーナーで加熱し、その表面を熱画像装置により撮影することで行った。

その結果、床面を映した場合、フローリングの床は床下の延焼拡大を察知することができる可能性が高いことがわかった。天井面を映した場合、標準的な仕様の天井は床面を映した場合よりも明確に天井裏の延焼拡大を察知できた。また、床材の厚さによらず床表面の温度が100℃以上で踏み抜き危険の高い状態とする指標を提案した。

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災害の性状把握に関すること

 
■ 煙及びガスの性状把握
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昭和48年
消防科学研究所報10号
高層建築物の送気排煙効果について 避難時あるいは消防活動時、濃煙、熱気に対する有効な対策の確立のため、地下1階地上11階の建物を使用し、火災実験を行い送気排煙効果の把握結果
昭和49年
消防科学研究所報11号
高層建築物の送気排煙効果について(第2報) 消防学校訓練塔及び旧米軍王子キャンプ内建物を利用した火災実験で、送気排煙効果の観測及び測定を実施し、送風量に関する解析結果
昭和51年
消防科学研究所報13号
避難路加圧排煙実験結果について 火災階廊下に新鮮空気を導入して加圧することにより、火災室からの煙の流入を防止し、避難路の確保の確認と遮煙限界送風量を究明する実験結果
昭和51年
消防科学研究所報13号
煙およびガスの流動拡散を制御する研究 建物内を流動、拡散する煙を制御して、火災活動並びに避難路の確保を目的として火災実験を行い、発生する煙及び熱気流の流動性状の把握結果
昭和52年
消防科学研究所報14号
給気加圧時における建物内静圧測定実験結果について 建物の空調設備を利用して避難路の煙制御の可否に関する調査、遮煙限界送風量の理論計算値が実火災で適応するかを把握するための実火災実験結果
昭和53年
消防科学研究所報15号
燃焼排ガスによる室内空気の汚染について(第2報) 不完全燃焼による事故の発生過程を究明するため、通気性のよくない室内での火気設備使用時の一酸化炭素の発生状況及び一酸化炭素濃度と酸素濃度との関係の把握実験結果
昭和54年
消防科学研究所報16号
燃焼排ガスによる室内空気の汚染について(第3報) 不完全燃焼による中毒事故の諸要因に関する研究を続けてきたが、今回は換気の悪い室内でガス器具を使用することによる酸欠状態での燃焼特性を究明するための実験結果
昭和55年
消防科学研究所報17号
燃焼排ガスによる室内空気の汚染について(第4報) 練炭等の家庭用固体燃料の燃焼特性に関する実験、建物構造が自然換気量に及ぼす影響を把握するため、新旧木造住宅の換気量に関す実験結果
昭和57年
消防科学研究所報19号
煙・ガス流動性状に関する研究について トレーサーガスとして広く使用されている六フッ化硫黄(SF6)をヘリウムと混合させたガスを用い建物内における火災時の煙の流動状況の把握実験結果
昭和58年
消防科学研究所報20号
煙、ガス流動性状に関する研究について(第2報) 火災時の煙の流動性状に関し、六フッ化硫黄とヘリウムの混合ガスを追跡用ガスとして用い、煙の垂直方向における基本的な流動性状の把握実験結果
昭和59年
消防科学研究所報21号
耐火造二階建片廊下形式建物火災実験 廊下に面し多数の居室が並んでいる構造及び特徴を生かし、廊下を流れる煙の挙動や耐火造建築物のフラッシュオーバー現象、及び上階・隣接建物への延焼危険性把握実験結果
昭和62年
消防科学研究所報24号
ふすまによる熱・ガス・煙の遮断効果について 重層長屋住宅の一住戸を使用し、下階での火災発生時の出火階及び上階居室への煙・ガスの発生、拡散状況及び延焼拡大状況、ふすまによる熱・ガス・煙の遮断効果の把握実験
平成元年
消防科学研究所報26号
火災現場における燃焼生成ガスの採取・分析について 燃焼生成ガスの発生状況を調査し、その毒性、危険の実態解明と安全対策作成の資料収集を目的として、実際の火災現場から燃焼生成ガスの採取、分析した結果
平成2年
消防科学研究所報27号
3階建住宅における木製扉の燃焼生成ガス等の拡散阻止効果について 住宅の部屋の出入口扉に防火性を有する木製扉を使用した際に、熱、煙及び燃焼生成ガス拡散状況を把握するための「3階建て鉄鋼系プレハブ住宅実験」での検証結果
平成3年
消防科学研究所報28号
ホテルの客室を利用した火災実験結果 ホテルの客室で火災が発生した場合の火災室の出入口閉鎖による火勢抑制効果及び、出入口開放による廊下での煙流動性状の把握を目的とした実験結果
平成4年
消防科学研究所報29号
煙対策に関する研究 煙対策に関する研究の一環として、地下施設火災における当該施設内の煙等の流動状況を把握するため、模型火災実験を行い、燃焼生成ガス中の一酸化炭素濃度の測定結果
平成5年
消防科学研究所報30号
地下施設火災における煙対策に関する研究 特別避難階段が2系統存在する地下施設で火災発生時の煙等の流動状況を把握するため、半導体式一酸化炭素センサを用いて燃焼生成ガス中の濃度測定した模型火災実験結果
平成6年
消防科学研究所報31号
地下施設火災における煙対策に関する研究(その2) 実大建物の火災荷重および換気量等、燃焼継続時間、開口部寸法等について調査し、この結果にもとづき、模型実験を実施する際の条件設定の考察結果
平成7年
消防科学研究所報32号
地下施設火災における煙対策に関する研究(その3) 地下施設内で火災時、地上から階段室を通じて風の流入時の煙の流動状況及び、消防活動を想定し、地下居室等から階段室へ通じる扉を開閉した時の煙の状況の把握検討結果
平成8年
消防科学研究所報33号
地下施設火災における煙対策に関する研究(その4) 密閉性の高い地下施設火災で煙の流動拡散に起因する危険性を把握するため、地下1階を火点として、地下階の廊下及び地下階から最上階(10階)の屋上まで通じる階段での煙の流動速度、煙濃度、温度、一酸化炭素濃度等の測定結果
平成10年
消防科学研究所報35号
洞道等の地下構造物の煙流動に関する研究(第2報) 洞道の敷設形態や洞道内の形状等が異なる場合の排煙・排熱効果を確認するため、洞道が屈折や傾斜した模型を使用して換気時の給・排気口の開口条件、換気条件等を変えて行った煙流動実験結果
平成11年
消防科学研究所報36号
洞道等の地下構造物の煙流動に関する研究(第3報) 洞道等の地下構造物内での火災時、消防活動上の障害要因となる濃煙・熱気等を効率的に排除して消防活動環境を改善するための方策に関する実大規模での実験結果
平成17年
消防科学研究所報42号
煙流動状況の把握と煙流動シミュレーションに関する調査研究(第2報)
(CFDによる実火災における適用結果について)
実際に発生した建物火災と火災シミュレーションを適応させることを試み、また火災シミュレーションから求めた温度変化等を、隊員の証言、火災原因調査等とも併せて比較・検証した研究報告
平成20年
消防技術安全所報45号
火災調査現場において採取する微量ガス成分の分析による助燃剤検出方法の確立 低濃度の気体成分から助燃剤を特定する手法として、火災調査現場における新たな試料採取方法及び分析方法を開発した。これは、火災調査現場の大気中に拡散している助燃剤成分を特殊な容器に採取し、分析阻害成分を除去した後に質量分析計で測定するという方法である。
平成20年
消防技術安全所報45号
地中等に漏えいした危険物の特定方法の確立 漏えい危険物を特定する今までの手法は、多量の試料採取を行った後、抽出や分離といった前処理が必要であった。加熱脱着装置付きガスクロマトグラフ質量分析装置を用いた新たな手法について検証を行った結果、採取する試料が微量でも早期に危険物を特定できることが可能となった。
平成20年
消防技術安全所報45号
最適な排煙手法の検証 開口部2箇所の高さや位置関係を変化させた区画モデル4種に対し、各開口部からの給気排煙、排気排煙及び自然排煙について考慮した計16種類に検証種類をモデル化し、それぞれの区画内における煙濃度を比較検証した。
平成22年
消防技術安全所報47号
火災現場周辺にある有毒ガスを測定する方策に関する検証 消防隊員及び住民の有毒ガスへの安全対策に資することを目的として火災現場の周辺に存在する有毒ガスを連続的に把握できる測定器の性能について検証した。
検証には、携帯式で、複数のガス種を測定でき、各種のセンサーに交換可能な測定器を用い、実際の災害現場において耐久性及び操作性を検証するとともにガス測定を行った。
平成24年
消防技術安全所報49号
各種ガス測定におけるガス測定機器の測定値への影響に関する検証 本検証では、HCHOで校正したセンサを使用し、同型のセンサで測定可能なガスについて測定を行い、HCHOの測定値への影響を検証した。その結果、HCHOの測定値は、同型式のセンサで測定可能なガスが存在するとHCHOが存在しない雰囲気下でも測定値を示すことがわかった。
平成28年
消防技術安全所報53号
各種可燃性ガスの着火性状に関する検証 エアゾール缶及び簡易型ガスこんろの燃料として用いられるボンベのような可燃性ガスに着火する際における着火源の判断要素を提示するため、着火源として、高温体である電熱線及び微小火源であるたばこの火を使用し、着火性状を確認した。
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災害の性状把握に関すること

 
■ 特異災害
掲載年度 テーマ 概   要 PDF
昭和38年
消防科学研究所報1号
潜函内の雰囲気成分について 潜函内の空気成分について潜函内シャフト上部より真空ポンプで吸引、ゴム製採気袋に入れて採取し、分析測定した結果
昭和42年
消防科学研究所報4号
金属火災用消火剤の研究 金属ナトリウム等の金属火災は消火が困難なことから、乾燥砂、強化液、TEC、ガラス粉末等22種類の消火剤を使用しての消火実験結果
 平成27年
消防技術安全所報52号
 災害廃棄物の発熱及び出火危険性に関する検証 震災等により発生し、大量に堆積された災害廃棄物の火災予防対策に活用するため、モデル試料(木材及び畳等)を使用し、各種分析装置により熱特性及び出火危険性を検証した。
平成28年
消防技術安全所報53号
油脂含有物に対する酸化防止剤等の熱的影響に関する検証 平成27年度に「災害廃棄物の発熱及び出火危険性に関する検証」を行った。その結果をもとに平成28年度は、出火危険性が高かった木くず等や自然発火事例のある芝草等の油脂含有物に酸化防止剤等を添加し、各種分析装置を用いて酸化発熱の抑制効果について検証した。
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災害の性状把握に関すること

■ 危険物火災の性状把握
掲載年度 テーマ 概   要 PDF
昭和40年
消防科学研究所報2号
広水面上における油火災実験 タンカー等からの流出油の火災を想定し、灯油6500リットルとA重油7200リットルを燃焼させ、燃え広がりの速度、輻射熱等を測定した実験結果
昭和42年
消防科学研究所報4号
液体燃料の消火実験 液体燃料(主としてガソリン)を種々の条件のもとに燃焼させ、燃焼速度、火炎の高さ、輻射熱等を測定し、他の各種の実験値と比較した検討結果
昭和45年
消防科学研究所報7号
油面(ガソリン)火災の消火実験結果 100u及び300uの油どめを作り、これに淡水あるいは海水を入れ、その上にガソリンを100uに対し2000リットル、300uに対し6000リットルを注入し、油面火災に対する各種泡消火ノズルを使用した消火性能比較実験結果
昭和56年
消防科学研究所報18号
メチルエチルケトンパーオキサイドの燃焼性状について メチルエチルケトンパーオキサイドの危険性、燃焼性状の把握実験、他の薬品との混合による危険性についての把握実験結果
昭和57年
消防科学研究所報19号
メチルエチルケトンパーオキサイドの燃焼性状について(第2報) 有機過酸化物火災発生時の有効な消防活動基準の確立と安全管理の徹底のため、どのような熱的条件下で爆発、また他の薬品との混触発火危険の把握実験結果
平成3年
消防科学研究所報28号
過酸化ベンゾイルの性質 消防法の危険物第5類の有機過酸化物に相当する過酸化ベンゾイルの基本的性質及び燃焼性状等についての把握実験結果
平成18年
消防技術安全所報43号
軽油と重油の識別に関する検証 従来は軽油と重油の識別を行うことは不可能であったが、新たな分析機器の活用方法を確立し、軽油と重油を簡易に識別することを可能とした。
平成18年
消防技術安全所報43号
金属火災に関する検証 消防法に規定する危険物に該当しない金属粉末であっても、酸化は進行しており、発生する微少熱量を計測することにより、新たな危険性の評価を行うことが可能となることを検証した。
平成18年
消防技術安全所報43号
10%エタノール含有ガソリンにおける消火性状の検証 自動車の燃料等としての使用が想定されているエタノール含有ガソリンが燃焼した際に現有の泡消火薬剤での消火が可能かを確認するため、アルコールの含有割合が泡消火薬剤によりどのような影響を与えるかモデル実験で確認した。
平成19年
消防技術安全所報44号
アルコール含有ガソリンの消火に関する検証 近い将来普及が予想されるエタノール含有ガソリンを燃料とした車両の火災を想定し、実際にポンプ隊に配置されている発泡器具を使用して、実大規模の実験を行った。その結果、現有の泡消火薬剤、発泡器具でも実大規模の火災に対応可能であることを確認した。
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災害の性状把握に関すること

  
■ 消防活動の安全化・効率化
掲載年度 テーマ 概   要 PDF
昭和39年
消防科学研究所報1号
風速と放水射程に関する実験 放水射程が風速によって影響を受けることは、経験上から明らかであるが、これらについて明記されたものは、いままでにほとんどないのが現状である、このため、風速と放水射程の関係を求めようと実験を行った。
昭和40年
消防科学研究所報2号
噴霧粒子の大きさについて 水を微細粒子として消火に使用することが、顕著な消火効果を示す。当庁で使用している二股切換式・21型噴霧ノズルについて、圧力と水粒子分布、等の研究を進めた。
昭和42年
消防科学研究所報4号
水噴霧による間接消火方法について 噴霧消火法は、少量の水を活用し水損の少ない消火方法と言われている。ロイド・レイマン氏は、屋内火災の消火戦術として、水噴霧による間接攻撃法を説いている。間接攻撃法の成立しうる条件を見出すべく実験を試みたので、その結果を報告する。
昭和42年
消防科学研究所報4号
LPガス火災実験結果 LPガスの災害に対する対策の資料を得るため、噴出漏洩ガスの流動拡散状況、引火爆発危険の排除、爆発した際の水噴霧での火炎伝播防止方法の把握実験結果
昭和44年
消防科学研究所報5号
LPガス火災実験結果(第2報)(LPガスボンベおよび貯蔵庫の火災実験) LPガスボンベ貯蔵庫周辺での火災発生時、貯蔵庫内部におよぼす影響、ボンベが受ける熱的影響、50sボンベの爆発危険把握実験結果
昭和45年
消防科学研究所報7号
感電危険のある火災防御の研究(第2報) 高膨張泡の電気伝導性試験密閉あるいは半密閉建物火災に室内を高膨張泡により充泡する消火法に関し、泡を介しての感電危険の把握実験
昭和46年
消防科学研究所報8号
感電危険のある火災防ぎょの研究(第3報) 高膨張泡を利用しての電気室火災防ぎょの安全性に関する基礎的研究ならびに東消式簡易発泡器による電気火災防ぎょの安全性に関する実験結果
昭和48年
消防科学研究所報10号
煙およびガスの拡散と避難上の安全距離に関する研究 現場における危険範囲の決定、住民の避難誘導及び消防隊員による防ぎょ線設定条件の資料を得る目的で、熱気流の拡散状況等をとらえるため、模擬市街地火災の実験結果
昭和48年
消防科学研究所報10号
高層建築物の送気排煙効果について 避難時あるいは消防活動時、濃煙、熱気に対する有効な対策の確立のため、地下1階地上11階の建物を使用し、火災実験を行い送気排煙効果の把握結果
昭和55年
消防科学研究所報17号
窓ガラスの熱破壊等に関する研究(第1報) 火災時窓ガラスが破壊され消防隊員等が受傷したり、外部から室内へ延焼する場合があるので、消防活動上の資料を得るため、熱による窓ガラスの破壊実験の結果
昭和60年
消防科学研究所報22号
放水流による壁体の破壊実験結果 大規模な簡易耐火造建物の火災では、壁面を破壊し作業を行うボーリング放水塔車等があるが、何れも壁面に接して作業を行う必要がある。そこで壁面から離れた大型化学車の放水砲による壁面の破壊実験を行った
昭和63年
消防科学研究所報25号
フラッシュオーバーに関する研究(その1)−実大火災実験でのフラッシュオーバー現象発生に係る考察− 近年実施した実大火災実験におけるフラッシュオーバー状況の発生状況の把握、考察結果
昭和63年
消防科学研究所報25号
フラッシュオーバーに関する研究(その2)−簡易な模型燃焼室による予備実験− 定性的にフラッシュオーバーを発生可能な燃焼室の容積の検討、及び繰り返し再現実験が可能な模型燃焼室を製作するのに必要な基礎試料を得ることを目的とした予備実験結果
昭和63年
消防科学研究所報25号
緩降機支持金具の開発について 高層建物から、消防隊の救助器具として積載されている緩降機を有効に使用するため、窓等に容易に設置できる軽量小型の支持金具を開発した
平成元年
消防科学研究所報26号
発煙筒の燃焼時の生成ガスについて 訓練で使用されている数種類の発煙筒を小空間で発煙させ生成ガス等についての分析や着火時の危険性についての把握実験結果
平成元年
消防科学研究所報26号
フラッシュオーバーに関する研究(その3) ー模型燃焼室による燃焼実験ー定性的にフラッシュオーバー現象を発生させることができ、かつ燃焼容積を大きくした繰り返し実験が可能な模型燃焼室を製作し、それを用いた燃焼実験結果
平成3年
消防科学研究所報28号
フラッシュオーバーに関する研究(その4) ー模型燃焼室による燃焼実験ー煙火災とよばれる状況から、急速に火炎が噴出する状況にいたる現象の再現と、火炎噴出時期予測の判断資料を得ることを目的とした模型実験結果
平成4年
消防科学研究所報29号
フラッシュオ−バ−に関する研究(第5報) フラッシュオ−バ−の性状を把握に関し、これまでの扉または掃き出し窓に相当する開口部の燃焼室から、本報告は主に開口部を普通の窓の形状での燃焼室を用いた火災実験結果
平成4年
消防科学研究所報29号
煙対策に関する研究 煙対策に関する研究の一環として、地下施設火災における当該施設内の煙等の流動状況を把握するため、模型火災実験を行い、燃焼生成ガス中の一酸化炭素濃度の測定結果
平成5年
消防科学研究所報30号
フラッシュオーバーに関する研究(第6報) 6畳間の約3分の1の縮尺の模型燃焼室を用い、可燃性ガスセンサーによるフラッシュオーバー発生予測の可能性を把握するための火災実験結果
平成5年
消防科学研究所報30号
小区画室の火災性状ー実大火災実験ー 取り壊し予定の消防学校学生寮の一室を使用し、フラッシュオーバー発生の前兆として煙の色の変化、開口部から噴出する煙の温度から、発生時期を把握する火災実験結果
平成5年
消防科学研究所報30号
地下施設火災における煙対策に関する研究 特別避難階段が2系統存在する地下施設で火災発生時の煙等の流動状況を把握するため、半導体式一酸化炭素センサを用いて燃焼生成ガス中の濃度測定した模型火災実験結果
平成6年
消防科学研究所報31号
地下施設火災における煙対策に関する研究(その2) 実大建物の火災荷重および換気量等、燃焼継続時間および実験における開口部寸法等について調査し、この結果にもとづき、模型実験を実施する際の条件設定の考察結果
平成6年
消防科学研究所報31号
フラッシュオーバーに関する研究(その7) ー旧病院施設を使用した実大火災実験ーフラッシュオーバー発生に至るまでの、火災の進展状況及び煙・炎の噴出状況を把握するために、開口条件及び一部天井の内装を変えての実大火災実験結果
平成7年
消防科学研究所報32号
フラッシュオーバーに関する研究(その8)ー共同住宅を使用した実大実験ー フラッシュオーバー研究の一環として、バックドラフト発生までの火災の進展状況及び煙・火炎の噴出状況を把握するため、共同住宅の1住戸を使用しての実大火災実験結果
平成7年
消防科学研究所報32号
地下施設火災における煙対策に関する研究(その3) 地下施設内で火災時、地上から階段室を通じて風の流入時の煙の流動状況及び、消防活動を想定し、地下居室等から階段室へ通じる扉を開閉した時の煙の状況の把握検討結果
平成8年
消防科学研究所報33号
地下施設火災における煙対策に関する研究(その4) 密閉性の高い地下施設火災で煙の流動拡散に起因する危険性を把握するため、地下1階を火点として、地下階の廊下及び地下階から最上階(10階)の屋上まで通じる階段での煙の流動速度、煙濃度、温度、一酸化炭素濃度等の測定結果
平成9年
消防科学研究所報34号
洞道等の地下構造物の煙流動に関する研究(第1報) 洞道のような閉鎖空間内の火災時、消防活動上の障害要因である濃煙、熱気等を効率的に排除するため、模型火災実験での換気方式の相違による排煙効果等の比較実験結果
平成10年
消防科学研究所報35号
洞道等の地下構造物の煙流動に関する研究(第2報) 洞道の敷設形態や洞道内の形状等が異なる場合の排煙・排熱効果を確認するため、洞道が屈折や傾斜した模型を使用して換気時の給・排気口の開口条件、換気条件等を変えて行った煙流動実験結果
平成11年
消防科学研究所報36号
洞道等の地下構造物の煙流動に関する研究(第3報) 洞道等の地下構造物内での火災時、消防活動上の障害要因となる濃煙・熱気等を効率的に排除して消防活動環境を改善するための方策に関する実大規模での実験結果
平成12年
消防科学研究所報37号
消防活動における熱中症予防対策の研究 人工的に作成した高温環境内において、火災活動時の服装で一定付加の運動を行うことにより、熱環境が身体にあたえる影響について分析した測定結果
平成13年
消防科学研究所報38号
消火活動における消火剤の有効性に関する研究(その1 基礎消火実験1) 基礎消火実験及び実大建物火災消火実験を通じて普通(建物)火災における消火剤の消火効果、消火剤の性状、保存性及び安全性に関する実験結果
平成13年
消防科学研究所報38号
消火活動における消火剤の有効性に関する研究(その2 基礎消火実験2) 同研究、その1に引き続き、本来泡消火剤として使用される油脂火災用界面活性剤系の消火剤について、普通火災用として販売されている界面活性剤系消火剤と同一濃度(0.3%)を用いて室内火災に対する消火効果に関する基礎実験結果
平成13年
消防科学研究所報38号
消火活動における消火剤の有効性に関する研究(その3 実大建物火災消火実験1) 同研究、その1で報告した基礎消火実験の結果を踏まえて実火災の場合の消火効果を検証するため取壊し予定の実大建物を使用しての火災消火実験の結果
平成13年
消防科学研究所報38号
消火活動における消火剤の有効性に関する研究(その4 実大建物火災消火実験2) 同研究、その1、その3の結果を踏まえ、取壊し予定の共同住宅においてその3実験時の面積2倍の燃焼室における普通火災用界面活性剤系消火剤の火災消火実験の結果
平成13年
消防科学研究所報38号
消火活動における消火剤の有効性に関する研究(その5 各種消火剤の物性及び安全性) 消火剤が普通(建物)火災に一般的に広く使用されることを念頭に、使い易さの目安となる諸性質、人や環境に関する影響(安全性)について調査・実験を行った結果
平成13年
消防科学研究所報38号
消火活動における消火剤の有効性に関する研究(その6 界面活性剤系消火剤の消火原理とその保存性) 一般火災用界面活性剤系消火剤について、湿潤・浸透性、保存性等の調査・実験を行った結果
平成14年
消防科学研究所報39号
屋内天井に反射させた場合の散水分布について 消火活動時の効果的な注水要領確立のための基礎データを得ることを目的として、消防隊が使用する代表的な放水ノズルの散水分布特性について測定した結果
平成15年
消防科学研究所報40号
隣棟建物への延焼阻止に関する調査研究 延焼拡大に影響が大きいと思われる様々な要因をデータベース化したものと、消防隊の活動効果を評価する簡易的な指標をもとに、その有効性の検証と因果関係を解明するために実施した調査研究
平成15年
消防科学研究所報40号
赤外線センサを用いて火源を効果的に検出する研究 濃煙中の火源の位置把握のため、サーモパイルを用いた回路を試作し、実験した結果報告
平成15年
消防科学研究所報40号
ガラスの破壊に関する研究(第1報) 防犯性能の向上に伴い、窓ガラスが壊されにくくなる傾向にあることから、消防隊によるガラス破壊時の安全化、効率化について検証した結果報告
平成16年
消防科学研究所報41号
消防活動時における輻射熱と温度に関する調査研究 消防隊員が着装する防火衣内への熱の伝わり方や熱の溜まり方など、消防活動時における安全性の向上を目的として調査した研究報告
平成16年
消防科学研究所報41号
濃煙熱気内における消防隊員の行動と心理的影響に関する研究 濃煙熱気内では危険性が高く、重大な事故に繋がることから、濃煙熱気内で発生しうるヒヤリ・ハットに着目し、その危険性についての印象評定と本人の属性や遭遇頻度等との関連性について分析した研究報告
平成17年
消防科学研究所報42号
破壊器具等の性能検証に関する研究(第1報) 消防活動で使用されている破壊器具(エンジンカッター等)と市販されている工作機械、工具を使用し、一般的な部材(鋼管、木材等)を切断、溶断することでそれぞれの性能と特徴を調べ、消防活動に安全で効率の良い破壊器具について考察した研究報告
平成18年
消防技術安全所報43号
破壊器具等の性能検証(第2報) 第1報で使用した破壊器具等に、セーバーソー及び多用途の切断に使用できるブレードを取り付けたエンジンカッターを加えて、鉄筋(異形棒鋼)を切断、溶断しその切断時間と使い易さについて消防活動を目的とした破壊器具としての比較評価を行った。
平成19年
消防技術安全所報44号
放水活動時の消防隊員が受ける反動力についての流体力学的考察 放水時にノズル及びホースに作用する力を流体力学の観点から導出し反動力の発生機構を解明した。
平成20年
消防技術安全所報45号
圧縮空気泡消火システムの消火効果の検証 消火活動における圧縮空気泡消火システムによる泡放射の有効性について、実際の建物を使用した消火実験を行った。
平成20年
消防技術安全所報45号
CAFSによる延焼阻止効果の検証 圧縮空気泡消火システムによるドライ泡の常温時や受熱時の付着性及び耐熱性について、合成界面活性剤泡消火薬剤(クラスB)を使用して検証を行った。
平成21年
消防技術安全所報46号
残火処理活動現場等に存在する粉塵等の検証と防護方策 残火処理活動現場及び火災原因調査現場などの消防に特有の作業環境においては、健康を害する粉塵や有毒ガスが存在するかどうか充分に明らかとなっていない。このことから、前記各現場における粉塵及び有毒ガスの濃度を測定するとともに、防塵マスクの粉塵捕集効果を検証した。
平成21年
消防技術安全所報46号
放水技能の実態把握と有効な訓練手法の検証 警防経験年数の異なる消防隊員10名を被験者として、放水技能の実態把握を行った。8畳程度の火災実験室を模擬火災室に見立て、実際にクリブ等を燃焼させ、被験者が筒先担当員として消火活動を行った際の使用水量、燃焼物体の温度変化等の測定並びに状況判断に関する聞き取り調査を行った。
平成22年
消防技術安全所報47号
援護放水による隊員の安全性に関する検証 突発的な熱気流にさらされた消防隊員に対する援護放水の効果の確認実験を行った。実験は、通常の消防活動で使用しているガンタイプノズルと21型改ノズルの2種類を使用し、ガンタイプノズルは4種類の流量切替ダイヤル値に設定して実験を行った。
その結果、ノズル種別及び放水流量に関わらず、援護放水により進入隊員への熱的影響が抑制されることを確認した。
平成22年
消防技術安全所報47号
はしご車のてい上放水等による開口部からの噴出熱気流等に関する検証 放水時における熱気噴出の機構を解明するために模型実験を行い、その支配的要因が放水に伴う巻き込み空気であることを確認した。さらに実大規模の火災実験で放水前後の開口部周囲の受熱量分布等を測定し、放水が及ぼす火災抑制作用と放水に起因する噴出火炎、熱気流がもたらす危険性との関係について明らかにした。
平成22年
消防技術安全所報47号
消防職員による火災シュミレータの使用を支援するシステムに係る検証 消防職員による火災シュミレータの使用を支援するシステムを提案する。支援システムは次の2部から構成される。(パラメータ入力支援インターフェース、カラーヒストグラムを用いた類似画像検索)の有効性を評価するため、消防職員による使用実験を実施した。
平成23年
消防技術安全所報48号
残火処理活動現場等に存在する粉塵等の検証と防護方策(その2) 災害現場で活動する消防隊員や消防団員の安全を確保するため、平成20年度の検証に引き続き居住用途以外の部分が延焼した火災現場において、粉塵及び有毒ガスの分析測定をするとともに、防塵マスクの捕集効率効果を検証した。
平成23年
消防技術安全所報48号
実火災体験型訓練施設の熱環境の測定 当庁の実火災体験型訓練施設における訓練時の安全管理に資することを目的に、訓練中の熱環境を測定した。その結果、折り膝姿勢の活動隊員のほぼ頭部の位置となる床から高さ1.14m付近の最高温度は300℃であった。また、コンテナ訓練施設設置の温度計は、設置個所の影響により本検証での測定温度よりも低い値を示した。
平成24年
消防技術安全所報49号
中高層階の要救助者に対する援護放水の有効性に関する検証 建物の中高層階における要救助者に対する援護注水の有効性及び有効な放水要領について検証したもの。まず地上から中高層階のベランダに向けて放水し、散水分布を測定した。この結果から放水条件を決定し、火災初期を再現した実験室でベランダへの火炎噴出の抑制及び遮熱効果を確認した。
平成24年
消防技術安全所報49号
火災現場及び調査現場に浮遊する粉じん中のアスベスト検出手法の検証 本検証では、火災現場や調査現場に飛散する粉じん中のアスベストの有無を現場で迅速に判断する手法を確立する一環として、各種文献調査によりアスベストの分析手法を整理するとともに、新しい分析手法についても調査した。また、アスベストが使用されている都内の建築物についても文献調査し、使用実態を把握した。
 平成27年
消防技術安全所報52号
延焼する室内に対する効果的な放水方法の検証

-間接消火の放水方法-

本検証は、開口部から直に放水できない位置に燃焼物を配置した火災室を設定し、霧状の水を放水した場合の火災室内の温度変化等について、放水条件を変えてそれぞれ測定した。
平成28年
消防技術安全所報53号
延焼する室内に対する効果的な放水方法の検証     

-中性帯が発生している場合の放水方法-

中性帯発生時の屋内進入の安全性向上を目的とし、放水による火災室内の状況変化を確認するため、放水条件を変えて消火実験を行った。その結果、放水による空気の流入が多い霧状90°で連続放水した場合、一旦は発熱速度が上昇し、燃焼物付近の視認は困難となるが早く改善され、火災室内の冷却効果も大きいことが分かった。
平成29年
消防技術安全所報54号
延焼する室内に対する効果的な放水方法の検証
(吹き返しを抑制する放水方法) 
放水時の安全性向上を目的とし、高温に熱せられた火災室を用いて、放水と吹き返しの関係を確認するため、放水条件を変えて消火実験を行った。 
 平成30年
消防技術安全所報55号
大型ヘリコプターがホバリング時に発生させるダウンウォッシュの風速測定に関する検証 本検証は、4種類の消防ヘリコプターに対し、4種類の対地高度でホバリングさせたときに発生するダウンウォッシュの風向と風速の多点計測を行った。
その結果、消防ヘリコプター がホバリング中に発生させるダウンウォッシュは、人が点灯し、建物の屋根や壁の一部が破壊する危険性がある20m/s以上の瞬間水平風速が観測された。また、大型機は、ローターの中心から水平距離が40m離れていても人や物に影響が発生する10m/s以上の瞬間水平風速が観測された。
  平成30年
消防技術安全所報55号
 延焼する室内に対する効果的な放水方法の検証
(フラッシュオーバーを抑制する放水方法)
本検証では、放水時の安全性向上を目的とし、フラッシュオーバーが発生した火災室へ放水した際の火災室内及び放水位置の附室の熱環境について、放水展開角度ごとに確認した。
その結果、火災室内の温度下降については、霧状30°、霧状60°、棒状、霧状90°の順で顕著となった。附室内の温度下降については、 霧状60°、霧状90°が顕著であり、附室内の受熱量降下については、霧状90°が顕著であった。これより、水幕を形成し熱を遮断する放水方法が有効であると考えられる。
令和 4年
消防科学セーフティレポート59号
アイトラッキング技術を用いた消防技術の向上に関する検証(消防車両等の安全運転技術)

当庁の有過失交通事故の低減に向けた安全運転技術の向上を図るため、アイトラッキング(視線計測)技術を用いて、機関員の視線動作を定量的に把握し、防衛運転に求められる視線動作を明らかにすることを目的とし検証した。

被験者にアイトラッカーを装着して公道上を一般走行し、熟練者と非熟練者の二者間で視線データを比較した結果、熟練者は右左折時及び直進時の周囲の安全確認を非熟練者よりよく実施していることが分かった。特にカーブミラー確認、電柱確認、左右ミラーによるリアオーバーハング確認、左右後方目視による巻き込み確認について注視回数の差が顕著であった。

また、非熟練者にアイトラッキング技術を用いた振り返り訓練を実施した結果、従来のドライブレコーダーを用いた振り返り訓練に比べ、短期間で熟練者の視線動作を意識できるようになり、より危険を考慮した防衛運転が出来るようになった。

  
令和 4年
消防科学セーフティレポート59号
アイトラッキング技術を用いた消防技術の向上に関する検証(中隊長の指揮技術)

本検証では、消防活動時における中隊長の視線動作を明らかにし、人材育成に関する基礎資料の作成を目的として検証を実施した。住宅火災により逃げ遅れた要救助者を救出する訓練想定において、中隊長にアイトラッカーを装着し、訓練中の視線動作の計測、分析を実施した。

その結果、要救助者や登てい中の隊員など、明らかな危険箇所を重点的に注視する傾向のある者、現場を広く注視し、広範囲な危険個所を探る傾向のある者といった、注視傾向の差異を確認することができた。

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[お問合せ先] 安全推進部安全技術課 東京都渋谷区幡ヶ谷一丁目13番20号 <地図>
TEL:03-3466-1515