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東京消防庁

引っ越しの機会に家具転対策を見直しましょう!

引っ越しの機会に家具転対策を見直しましょう!

今年(2023年)は、東京に大きな被害を及ぼした関東大震災から100年となります。

いつ起こるか分からない地震に備えて、新しい生活を始める引っ越しの機会に、「家具転対策(家具類の転倒・落下・移動防止対策)」を見直しましょう。

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◆家具類の転倒・落下・移動がもたらす『3つの危険』◆

大きな地震が発生すると、部屋の中では『3つの危険』が発生することがあります。

●「けが」の危険

大きな地震が発生すると家具などが倒れて下敷きになったり、上から落ちてきたものがぶつかったり、割れた食器やガラスでけがをすることがあります。

近年、日本で発生した大きな地震でけがをした人の原因を調べると、約30%〜50%の人が、家具類の転倒・落下・移動によるものでした(図1参照)。

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図1 家具類の転倒・落下・移動が原因のけが人の割合
図1 家具類の転倒・落下・移動が原因のけが人の割合
●「火災」の危険

過去に発生した大きな地震では、家具類の転倒・落下・移動によって火災が発生した事例がありました。地震で家具類の収容物(本棚の本など)が落下したり、家具が倒れたりすることで、ストーブの電源スイッチを押し、近くにあった燃えやすいものに火が付き火災が発生することがあります。

イメージ:火災
●「避難障害」の危険

出入口付近に家具転対策を実施していない家具を配置してしまうと、地震により転倒などした家具が扉や窓を塞ぎ、逃げられなくなることがあります。

安全・確実に避難するためには、出入口付近や避難経路に家具を置かないことや、家具を置く向きを工夫する等のレイアウトを考えることも非常に大切です。

イメージ:避難障害

◆『3つの対策』◆

● 集中収納、収納方法の工夫

まずは、納戸やクローゼット、備え付けの収納家具などに荷物を集中的に収納して、リビングや寝室などの普段過ごすことが多い場所に家具を置かないようにしましょう。また、棚などに物を収納する時は、重たいものを下に収納し、重心を低くして揺れにくくしましょう。

集中収納
集中収納
収納方法の工夫
収納方法の工夫
● レイアウトの工夫

家具を置く場合は、倒れたときのことを考えて、レイアウトを工夫しましょう。普段寝ているベッドの方に家具が倒れてこないように置いたり、家具が移動などして部屋の出入口など避難通路を塞いだりしないよう配置しましょう。

レイアウトの工夫
レイアウトの工夫
● 家具転対策器具で固定

L型金具などの器具を使用し、家具と壁をネジ留めする方法が最も効果の高い方法ですが、壁に穴を開けられない場合は、ストッパー式器具等、ネジ留めが不要な対策器具を組み合わせて固定する方法もあります。

例えば、本棚などの場合は、ポール式器具とストッパー式器具を組み合わせて設置することで、L型金具と同等の効果が得られます。

この他にも、ホームセンターなどには、穴を開けたりすることなく設置し、固定できる器具も多く販売されています。対策を行う家具や器具の形状や重さに合った器具を選び、器具の効果が十分に発揮できるよう、正しく設置することが重要です。

対策器具の効果
対策器具の効果
対策器具の例
対策器具の例

◆家具転対策についての資料や動画◆

さらに詳しい家具転対策については、東京消防庁ホームページに掲載中の「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」をご覧ください。

家具転対策ホームページでは、家具転対策ハンドブック以外にも、過去の地震の調査資料なども公開していますので、ぜひ一度ご覧ください。

▲家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブックの効果
▲家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック効果
▲家具転対策ホームページはこちらから
▲家具転対策ホームページはこちらから

また、家具転対策の必要性や方法を知ってもらうため、YouTube東京消防庁公式チャンネルにて家具転対策に関する動画を公開していますので、ぜひご覧ください。

動画はこちらから↓
【YouTube東京消防庁公式チャンネル】

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