消防団のPRや募集活動を実施し、広く都民に消防団を紹介していくため、毎年4月と1月を「消防団員募集強化月間」としています。
生活の節目にあたる4月には、新入学生や新社会人をターゲットとした募集活動を実施します。
消防団の生い立ちは、江戸時代の町火消にさかのぼります。
特別区内の消防団は、江戸町火消「いろは48組」、「本所・深川16組」に起源を置く、住民による消防組織です。
現在の消防団員は、仕事等を営みながら、「自分たちの街は自分たちで守る」という強い使命感のもと、火災や水災等の災害が発生した時には消防職員とともに災害活動を行うほか、地域のお祭りなどにおいての警戒活動、地域の防災力を高めるための防火防災指導や応急救護指導を行うなど、日夜、都民の皆さんの安全・安心を守っています。
【新板子供遊いろは組学】
(消防博物館所蔵)
1840年代(天保14〜弘化4年ごろ)に描かれた錦絵です。
東京都内には、現在98消防団(特別区58団、多摩地区30団、島しょ地区10団)が組織され、約26,600名(定員)の消防団員と約2,300台の消防ポンプ車両等で都民の安全を守っています(表1)。
消防団員は、団長、副団長、分団長、副分団長、部長、班長及び団員の7階級で構成されています。(特別区)
消 防 団 数 | 定 員〔名〕 | 現 員〔名〕 | ||
特別区 | 58 | 16,000 | 13,516 | 【2,761】 |
多摩地区 | 30 | 9,066 | 7,585 | 【233】 |
島しょ地区 | 10 | 1,587 | 1,053 | 【26】 |
計 | 98 | 26,653 | 22,154 | 【3,020】 |
※ 【 】内は女性消防団員数(内数)
消防団は、火災や地震・洪水などの災害発生時に、地域の防災リーダーとして大きな活躍が期待されています。
表2及び表3は、特別区(23区)消防団の主な活動内容を表しています。
災害時の活動 | 火災時 |
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水災時 |
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震災時 |
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災害時以外の活動 |
防火防災指導 応急救護指導 |
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予防警戒 |
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教育訓練 |
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機械器具の整備 | 可搬ポンプ等、消防団保有資機材の点検整備 |
実施月 | 行 事 内 容 | 実施月 | 行 事 内 容 |
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1月 | 東京消防出初式への参加 | 9・10月 | 総合防災訓練 |
消防団始式 | 消防団点検 | ||
2月 | 消防団員意見発表会 | 11月 | 東京都消防操法大会 |
5月 | 水防訓練 | 震災訓練 | |
5・6月 | 消防操法大会 | 12月 | 年末消防特別警戒 |
7・8月 | 祭礼、花火等の警戒 |
※ 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、行事予定が変更となる可能性があります。
詳細は、特別区消防団ホームページ又はお近くの消防署にご確認ください。
災害活動 | 火災等の災害時に、消防署隊と連携した消火活動や避難誘導、逃げ遅れた方等に関する情報収集や警戒活動等を行っています。 写真は、2階建ての複合用途の建物が半焼した火災です。この火災に消防団員14名が出場しました。消防団員は消防署隊と連携して、ホースを延長し、消火活動及び延焼阻止活動を実施しました。 |
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警戒活動 | 年末年始や祭礼、各種催物などの開催に伴う警戒を実施し、災害の発生を未然に防止しています。 なお、災害等が発生した場合は、初期消火及び応急手当を実施します。 写真は、地元で開催された花火大会において、警戒を実施する消防団員の様子です。多数の人出により混雑する中、災害の未然防止に努めました。 |
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救出救助訓練 | 災害対応力の向上を目的として、日々の訓練を通じ、知識・技術の向上を図っています。 写真は、廃棄車両を使用した救出救助訓練を実施している様子です。 資機材の準備及び選定を消防団員自らが行い、携帯型油圧救助器具により車両ドアを開放し、内部に閉じ込められた要救助者を救助しました。 |
消防団員は、特別職の地方公務員として処遇されます。
学生消防団員の活動の功績を消防総監が認証することで就職活動を支援し、学生団員の士気の高揚を図るとともに、学生の入団を促進することを目的とする制度です。
特別区学生消防団活動認証制度についての情報は、特別区消防団ホームページ「トップ」→「特別区学生消防団活動認証制度について」に掲載されています。
特別区の消防団協力事業所表示制度は、複数の従業員が消防団に入団している事業所や、特別区の消防団の訓練場所、分団施設用地を提供している事業所など、特別区内の消防団に積極的に協力している事業所等に対して、消防団協力事業所表示証を交付しています。(令和4年1月1日現在、349事業所)
特別区の消防団協力事業所表示制度についての情報は、特別区消防団ホームページ「トップ」→「特別区の消防団事業所表示制度について」に掲載されています。
特別区の消防団では、消防団員募集用ポスターやリーフレットを制作するとともに、平成30年11月1日から特別区消防団ホームページを開設し、消防団の活動紹介を行うなど、消防団員の入団促進を図っています。
広告媒体(Yahoo!、Google、LINE)において、ポスター原画を基調としたバナー広告を掲出し、若年層をターゲットとした消防団広報の展開を予定しています。
消防団員募集動画広告
『This is Tokyo syobodan/消防団に入ろう。』(30秒)を特別区消防団ホームページにて配信しています。
なお、令和4年8月〜令和5年2月までの期間内に広告媒体(YouTube)において、30秒動画及び6秒バンパー広告を配信する予定です。
消防団の活動には、女性が活躍できる場がたくさんあり、働く女性や主婦の方なども入団しています。地域防災力の充実強化のため、女性向けリーフレットを作成し、地域の安全・安心に貢献したいという女性の入団促進を図っています。
消防団は火災などの災害活動をはじめ、応急救護の普及活動や災害を未然に防ぐための啓発活動など、幅広い活動を行っています。会社員や自営業、学生や主婦など様々な職業や年齢層の方々が、「自分たちの町は自分たちで守る」という精神のもと、地域に密着した活動を行っています。特別区の消防団では、町会・自治会のみなさまの協力を得て、地域のイベントなどの機会に広く消防団員を募集しています。