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東京消防庁

生活に欠かせない危険物の取扱いについて知ろう

生活に欠かせない危険物の取扱いについて知ろう

令和4年度危険物安全週間

私たちの生活に欠かせない物の中には、危険物を含む製品がたくさんあります。危険物の適正な取扱い方法や保管方法を理解しないと、火災や事故が発生することがあります。

火災や事故を未然に防ぐためにも、危険物を含む製品を取り扱う場合は、表示や取扱説明書等をよく確認し、正しく使用することが大切です。

1 身近な危険物について

危険物は、工場等で使用される以外にも身近なものに使用されています。

代表的なものとしては、自動車の燃料となるガソリン軽油、そして、ストーブの燃料として使用される灯油があります。その他にも、消毒用アルコールや化粧品、制汗スプレーの中にも消防法の危険物として規制を受けるものがあります。

危険物は、発火や引火しやすい等の性質をもっており、火災危険の高い物質です。危険物の流出や火災等の事故が発生すると周囲に甚大被害を与える場合があり、取扱いには注意が必要です。

消毒用アルコールなどの危険物から発生する蒸気は、火気により引火しやすく、また、空気より重く低所に滞留しやすい特性があります。必ず、製品の取扱い時の注意事項し、安全な方法で取り扱いましょう。

<危険物に該当する可能性のある物>

危険物に該当する可能性のある物

<実験映像>

危険物に関する実験映像を、YouTube東京消防庁公式チャンネルにて公開しています。

◆消毒用アルコールによる火災の危険性
◆ガソリンの引火の危険性
◆高性能消火器による危険物火災の消火
◆エアゾール缶の危険性

危険物の安全な取扱いのポイント

私たちの生活に欠かせない物品の中には危険物に該当するものがあり、取扱い方法を誤ると、火災等を引き起こすおそれがあります。

ここでは、消毒用アルコールや化粧品などの身近な危険物の安全な取扱いのポイントをご紹介します。

★火気の近くでは使用しないようにしましょう 

消毒用アルコールなどは、蒸発しやすく、可燃性であるため、使用する際、喫煙やコンロ等を使用した調理など、近くに火源があると引火するおそれがあります。

危険物となる物品を使用する付近では、火気の使用はやめましょう。

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★詰替えを行う場所では換気を行いましょう

詰替えを行うときに可燃性蒸気が発生するおそれがあります。この可燃性蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすい性質があります。

危険物の詰替えを行う場合は、風通しの良い場所で、換気を行うなど、可燃性蒸気を滞留させないようにしましょう。

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★直射日光が当たる場所に保管することはやめましょう

危険物は、直射日光に熱せられることで可燃性蒸気が発生します。

保管場所は、直射日光が当たる場所を避けましょう。

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★正しい方法で廃棄しましょう

廃棄の方法を誤ると火災が発生する危険があります。

お住まいの自治体の分別排出ルールや指示に従って、正しい方法で廃棄しましょう。

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2 ガソリンの詰め替え販売におけるルールについて

ガソリンを燃料とする機器を使用するために、給油取扱所(ガソリンスタンド)で、容器に小分けして購入する場合には、火災等の災害を予防するために様々なルールがあります。

(1) 本人確認等について

ガソリンを容器に詰め替えて購入する場合、店舗側により、本人確認書類の提示依頼及び使用目的の確認が行われます。

これは、店舗側には、ガソリンを容器に詰め替えて販売する場合、販売記録を作成することが義務付けられているからです。

そのため、本人確認等を拒否した場合は、ガソリンを容器に詰め替えて購入することはできません。

※次の場合は、本人確認が省略される場合があります。

・ガソリンスタンドの会員証等で本人確認ができる場合

・既に本人確認を行った場合

・継続的な取引がある場合

(2) セルフサービスのガソリンスタンドでの詰め替え

セルフサービスのガソリンスタンドは、顧客が自ら自動車に給油する施設ですが、顧客が自らガソリンを容器に詰め替えることはできません。セルフサービスのガソリンスタンドで、ガソリンを容器に詰め替える場合は、従業員に依頼し、本人確認等を受けた後に、従業員が容器に詰め替える必要があります。

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(3) 詰め替える容器について

ガソリンを収納するための容器には、様々な基準が法令で定められており、法令に適合した容器を使用する必要があります。法令に適合した容器である一つの判断基準として、KHKマーク、UNマークという適合している旨を示すマークがあります。

使用する容器を選ぶ場合は、このマークを参考にするとガソリンを安全に容器に収納できます。

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また、危険物を収納した容器には表示が義務付けられています。

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3 セルフのガソリンスタンドを安全に利用するために

セルフスタンドでは、給油が安全に行われるようにいろいろな安全装置付きの機器が設けられるとともに、危険物取扱者の資格を持った従業員が給油を見守っています。

令和3年中に発生したガソリンスタンドの事故74件のうち、41件(55.4%)が車両の運転操作ミスが原因となるもので、そのうち35件(85.4%)がセルフスタンドで発生しています。

当庁管内のガソリンスタンドは、3割以上がセルフスタンドとなっており、利用者自らがガソリンを自動車等に給油する機会が増えています。次のポイントに注意してセルフスタンドを安全に利用しましょう。

ガソリンスタンドでの事故発生状況(令和3年)
ガソリンスタンドでの事故発生状況(令和3年)
セルフスタンドで安全に給油するためのポイント

その1

スタンド内は安全運転!急発進、急ハンドルは危険

スタンド内は、様々な機器や他の車もあり、運転には十分な注意が必要です。急発進、急ハンドルは避けましょう。

その2

案内標示に従いながら駐車!<エンジンOFF>

矢印などの誘導に従い、白線などで示された場所に停車し、必ずエンジンを停止しましょう。

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その3

静電気除去シートにタッチ

給油キャップを開ける前に、静電気除去シートに触れ、静電気を除去してから給油を始めましょう。

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その4

正しい操作で給油

給油口の奥まで差し込み、レバーを確実に握って給油をしましょう。

その5

注ぎ足し給油をしない

満タンになると、給油は自動的に停止します。吹きこぼれをしないよう注ぎ足しはやめましょう。

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その6

給油キャップの置き忘れ注意

給油口からガソリン等の燃料やその可燃性蒸気が漏れないよう給油キャップは忘れずに締めましょう。

その7

自分で容器にガソリンを入れない

セルフスタンドでは、顧客自らガソリン携行缶にガソリンを入れる行為は禁止されています。容器へは、ガソリンスタンドの従業員が行う必要があります。

なお、ガソリン携行缶に入れて購入する時には、従業員による本人確認(運転免許証の掲示など)、ガソリンの使用目的の確認が行われます。

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