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東京消防庁

年末年始の救急事故をなくそう

年末年始の救急事故をなくそう

≪救急車の適正利用にご協力を!≫

1 増え続ける救急出場

令和元年中の東京消防庁救急隊の出場件数は825,929件で、救急業務を開始した昭和11年以来、過去最多となっています。これは1日あたり約2,263件、約38秒に1回の出場があったことになります(図1)。救急出場件数の増加は、超高齢社会の伸展により、これからもしばらくの間、増加し続けるものと考えられています。

増え続ける救急出場 イラスト
図1 年間出場件数等(平成27年〜令和元年)
図1 年間出場件数等(平成27年〜令和元年)
冬期は救急出場件数が増加 イラスト

2 冬期は救急出場件数が増加します

月別の救急出場件数をみると、12月と1月は出場件数が増加する傾向にあります(図2)。

冬期に救急要請が増加する原因としては、インフルエンザ等の感染症の流行が考えられます。また、この時期行われる忘年会や新年会等の大人数での会食は、感染のリスクが高まると言われています。今冬は、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症が同時に流行する可能性があることから、感染予防には十分に気を付けてください。短期間に感染の拡大が起こると救急体制や医療機関への影響も懸念されます。

また、この時期に増加する特有の事故として、忘年会や新年会における急性アルコール中毒積雪や路面凍結による転倒餅を喉につまらせたことによる窒息事故等があり、こちらも注意が必要です。

図2 月別出場件数(令和元年)
図2 月別出場件数(令和元年)

3 救急車の現場到着時間と救命率

東京消防庁では、119番通報で救急車の要請を受けると、対応可能な最も近くの救急車を出場させています。近くの救急車が全て出場中となると、遠くから救急車が出場することとなり、到着までの時間が長くなります。

また、救急要請が集中すればするほど、到着までの時間が長くなる傾向があります。

令和元年中の救急車が出場してから現場に到着するまでの時間は6分35秒ですが、救命曲線をみると、時間経過が短いほど命が助かる可能性は高いため、心臓と呼吸が止まるような、一刻を争う救急現場に救急車が早く到着できるようにする必要があります(図3)。救急車の適正利用にご協力ください。

図3 救命曲線 図3 救命曲線

4 救急車の要請理由

救急車が搬送した方のうち、入院を必要としない軽症の方の割合は50%以上を占めています(図4)。アンケート調査の結果では、救急車を要請した理由として、「生命の危険があると思った」など緊急性がある理由が多い反面、「交通手段がなかった」「救急車で病院に行った方が優先的に診てくれると思った」など緊急ではない理由も見受けられました。

図4 初診時の程度 図4 初診時の程度

※ 「救急車で病院に行った方が優先的に診てくれると思った」について

安心して適切な救急医療が受けられるように定められた「救急医療の東京ルール」の一つに、「トリアージの実施」というものがあり、救急車で搬送された方についても、症状の緊急性等に応じた診療の優先順位を、医療機関で判断しています。

5 救急車の適正な利用のお願い

救急車の出場件数は毎年増え続けていま すが、出動できる救急車の数には限りがあります。もし、緊急性のない救急車の利用が増えると、本来近くから駆け付けるはずの救急車がいなくなってしまいます。本当に救急車でなければならない人のもとへ、一秒でも早く到着できるよう、ご協力をお願いいたします。

右の一覧は救急車を呼ぶべき救急事故の一例です。参考にしてください。

救急車はこんなときに

6 救急搬送トリアージについて

「救急医療の東京ルール」におけるトリアージの一つとして、救急隊による「救急搬送トリアージ」を実施しています。これは救急隊が傷病者に緊急性が認められないと判断した場合に、同意を得て自己受診をお願いするものです。

救急隊が緊急性の高い傷病者に対して迅速かつ的確に対応していくため、ご理解とご協力をお願いします。

救急搬送トリアージの対象となる可能性

7 若い人たちへ伝えたい、救急車の適正利用と#7119

救急車の適正利用の必要性と#7119東京消防庁救急相談センター(4P参照)を若い世代の方にも知っていただくために、漫画を使用した広報動画を制作しました。この動画は、東京消防庁ホームページ、YouTube東京消防庁公式チャンネル、東京消防庁公式Twitter、東京消防庁公式Facebookなどでご覧いただけます。

また、令和2年10月5日から10月11日までの間、JR東日本の7駅(東京駅、品川駅、渋谷駅、新宿駅、池袋駅、秋葉原駅及び吉祥寺駅)のデジタルサイネージでも放映しましたが、反響に応え11月30日から12月6日までの間も放映予定です。この期間にお立ち寄りの際は、是非ご覧ください。

  • 漫画を使用した広報動画 イメージ1
  • 漫画を使用した広報動画 イメージ2
  • 漫画を使用した広報動画 イメージ3

≪病院へ行く? 救急車を呼ぶ? 迷ったら…「#7119」

病院へ行く? 救急車を呼ぶ? 迷ったら…「#7119」

知ろう 使おう #7119 (作者 古川 康平さん 府中市在勤)

1 「 #7119」東京消防庁救急相談センター

東京消防庁では、急な病気やケガで「今すぐ病院に行ったほうがいいのかな?」、「救急車を呼んだほうがいいのかな?」など迷った際の相談窓口として、東京消防庁救急相談センターを開設しております。

救急相談医療チーム(医師、看護師、救急隊経験者等の職員)が、医療機関案内と救急相談に24時間・年中無休で対応しています。

受付番号#7119は携帯電話、PHS、プッシュ回線からご利用いただけます。

その他の電話、または繋がらない場合、23区は03(3212)2323、多摩地区は042(521)2323からご利用ください。

救急相談センターの業務内容

2 東京版 救急受診ガイド(日本語・ウェブ版、冊子版)について

急な病気やケガをした際に、「今すぐ病院に行くべきか」「救急車を呼ぶべきか」迷った時に自ら緊急性の判断ができる「東京版救急受診ガイド」を東京消防庁ホームページ上で提供しており、パソコン、スマートフォン、携帯電話から利用することができます。

「東京版救急受診ガイド」は、59の症状から該当する症状について、利用者自らが質問に答えることで、ご自身の症状の緊急性や受診科目、受診する時期などを確認できます。

なお、インターネット環境を持たない都民向けに冊子版も提供しています。「東京版救急受診ガイド」をいつでも利用できるように、下記のQRコードを携帯電話またはスマートフォンで読み取り、登録しましょう。

ウェブ版の利用方法・サービス内容

スマートフォン・携帯電話やパソコンから東京消防庁ホームページにアクセスして『東京版救急受診ガイド』をご利用ください。

<3つのアドバイスを提供>
  • ●けがや病気の緊急性
  • ●受診する時期
  • ●受診する科目

※リンクから受診可能な病院検索もできます。

※緊急性があると思われる場合は、ためらわず救急車(119番)をお呼びください。

東京版救急受診ガイド 緊急度概要
  • スマートフォンは
    こちらから

    スマートフォンはこちらから QRコード
  • 携帯電話は
    こちらから

    携帯電話はこちらから QRコード

3 東京版 救急受診ガイド(英語・ウェブ版)について

都内で外国の方が急な病気やケガをした際に安全・安心を提供するツールとして、東京版救急受診ガイド(英語・ウェブ版)を東京消防庁ホームページで提供しています。

東京版救急受診ガイド(日本語・ウェブ版)と同様に、59の症状について、利用者自らが質問に答えることで、ご自身の症状の緊急性や受診科目、受診する時期などを確認できます。

  • 東京版 救急受診ガイド(英語・ウェブ版)QRコード
  • 東京版 救急受診ガイド(英語・ウェブ版)イメージ

≪餅などによる窒息事故に注意≫

東京消防庁管内1)では、毎年12月から1月にかけて餅など2)による窒息事故が発生しています。

年末年始には、餅などを食べる機会が増えるので、注意が必要です。

1)東京都のうち、稲城市、島しょ地区を除く地域
2)団子等も含みます。

餅などによる窒息事故 イラスト

餅による事故を防ぐポイント

キュータ君 イラスト
  • @ 餅は小さく切って、食べやすい大きさにしましょう。
  • A 急いで飲み込まず、ゆっくりと噛んでから飲み込みましょう。
  • B 乳幼児や高齢者と一緒に食事をする際は、食事の様子を見守るなど注意を払いましょう。
  • C 餅を食べる前に、先にお茶や汁物を飲んで喉を潤しておきましょう。
  • D いざという時に備え、応急手当の方法をよく理解しておきましょう。

1 年別の救急搬送人員

過去5年間で餅などをのどに詰まらせて救急搬送された方は463人おり、約9割の方が65歳以上の高齢者です(図5)。

図5 年別の救急搬送人員(平成27年から令和元年中)
図5 年別の救急搬送人員(平成27年から令和元年中)

2 月別の救急搬送人員

過去5年間で月別にみると、最も多いのは1月で177人、次いで12月が63人となっており、冬場に多くなっています(図6)。

図6 月別の救急搬送人員(平成27年から令和元年中)
図6 月別の救急搬送人員(平成27年から令和元年中)

3 年齢層別の救急搬送人員

過去5年間に救急搬送された人の年齢層(5歳単位)をみると、65歳以上から増加し、80歳代に最も多く発生していることが分かります(図7)。

図7 年齢層別の救急搬送人員(平成27年から令和元年中)
図7 年齢層別の救急搬送人員(平成27年から令和元年中)

4 救急搬送時の初診時程度別搬送人員

過去5年間の餅などによる事故では、救急搬送人員の約7割が中等症以上と診断されています(図8)。

救急搬送時の初診時程度別割合
【凡例】
死 亡: 初診時に死亡が確認されたもの
重 篤: 生命の危険が切迫しているもの
重 症: 生命の危険が強いと認められたもの
中等症: 生命の危険はないが入院を要するもの
軽 症: 入院を要しないもの
図3 救急搬送時の初診時程度別の救急搬送人員(令和元年6月〜9月)

5 事故事例

事例1

団子を慌てて食べたところ、むせ込んでしまい、そのまま意識を失った。
(80代・重篤)

事例2

雑煮を食べたところ、餅を喉に詰まらせてしまい、苦しそうにした後、倒れて意識を失った。
(80代・重篤)

応急手当の方法

チョークサイン

窒息を起こし、呼吸ができなくなったことを他の人に知らせる世界共通のサイン。

チョークサインを出しているとき、声を出せないとき、顔色が急に真っ青になったときなどは、食べ物などにより気道が塞がれていることが疑われます。そのようなときは大きな声で助けを呼び、119番通報とAEDの搬送を依頼し、直ちに気道異物除去を始めます。

呼びかけて反応があれば・・・

  1. まず咳をすることが可能であれば、できる限り咳をさせます。
  2. 咳もできずに窒息しているときは、背部叩打法(はいぶこうだほう)を行いましょう。

【背部叩打法の実施手順】

  1. 胸もしくは下あごを支えて突き出し、あごを反らせます。
    傷病者が倒れている場合は、傷病者を手前に引き起こして横向きに寝かせ、自分の足で傷病者を支えます。片手で傷病者の顔を支えます。
  2. もう片方の手のひらの付け根で、傷病者の肩甲骨と肩甲骨の間を強く4〜5回、迅速に叩きます。
  3. 回数にとらわれず、異物が取れるか、反応がなくなるまで続けます。
  • 成人・小児の例
    • 成人・小児の例 イメージ1
    • 成人・小児の例 イメージ1
  • 成人・小児の例 成人・小児の例 イメージ2

呼びかけに反応がない場合又は、反応がなくなった場合は・・・

ただちに心肺蘇生を開始してください。

応急手当の方法を説明した動画を令和2年12月下旬より東京消防庁ホームページに掲載します。


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