火災の性状把握 その2

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火災室開口部への放水による水幕形成又は強制給気を行った時の火災性状変化の検証

平成18年度に実施した実験結果から、火災区画に対し送風及び放水による水幕を形成した時の消防活動環境への影響について報告する。

(平成19年消防技術安全所報44号掲載)

火災室開口部への放水による水幕形成又は強制給気を行った時の火災性状変化の検証(PDF:486KB)

自然発火機構に対する湿度の影響に関する検証

油脂の発熱による自然発火危険性を評価する一手法として、油脂の自然発火性に対する温度と湿度の影響を検証した。その結果、不飽和脂肪酸含浸セルロース粉の酸化発熱は、温度20℃~60℃、湿度25%~100%の範囲では、最大発熱速度は温度よりも湿度の影響を強く受ける傾向にあることが明らかとなった。

(平成20年消防技術安全所報45号掲載)

自然発火機構に対する湿度の影響に関する検証(PDF:426KB)

金属粉に関連する火災の消火方法に関する検証

家電製品の部材には、マグネシウム合金等の金属部品が多用されている。その部品の切削加工時に、発生した火花によって周囲に飛散していた金属粉に着火する火災事例がある。本検証では、マグネシウム合金の主成分であるマグネシウム粉について、その燃焼性状及び乾燥砂や市販されている金属粉火災用消火剤散布器を用いた場合の消火効果等を検証した。

(平成21年消防技術安全所報46号掲載)

金属粉に関連する火災の消火方法に関する検証(PDF:491KB)

最適な排煙手法の検証(その2)
(数値シミュレーションによる区画火災実験との比較)

開口部のある区画火災において、効果的な排煙手法の確立を主眼とした区画開口部と送風機の位置の関係について前検証の燃焼実験に対応する数値シミュレーションを行った。実験検証との比較考察を行った結果、前検証で課題の一つであった火災室内部の可視化を行い、さらに排煙手法ごとに煙と熱の分布等の詳細な知見を得た。

(平成23年消防技術安全所報48号掲載)

最適な排煙手法の検証(その2)
(数値シミュレーションによる区画火災実験との比較)(PDF:737KB)

ドア開放がもたらす区画内火災性状の変化に関する検証

この検証では、ある程度の高温を維持した酸欠燃焼時の火災室について、開口部解放後の燃焼性状の変化を調査した。

(平成24年消防技術安全所報49号掲載)

ドア開放がもたらす区画内火災性状の変化に関する検証(PDF:958KB)

住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その1)

本検証は、これまで把握されていた類焼建物の延焼経路とは別に、最近の住宅の構造がもたらす新たな類焼要因を調査した。特に外見上確認が困難な外壁内の通気層と換気口が類焼要因となる可能性に注目し、実験を行った。(その1)では、検証目的と実験条件について述べ、実験結果を類焼要因の種別と類焼要因が発生した時間に注目してまとめた。

(平成25年消防技術安全所報50号掲載)

住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その1)(PDF:1.7MB)

住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その2)

本検証は、これまで把握されていた類焼建物の延焼経路とは別に、最近の住宅の構造がもたらす新たな類焼要因を調査した。特に外見上確認が困難な外壁内の通気層と換気口が類焼要因となる可能性に注目し、実験を行った。(その2)では、実験条件ごとの燃焼性状を分析し、各外壁構造に共通する消火活動上の留意事項について言及した。

(平成25年消防技術安全所報50号掲載)

住宅の外壁構造と小屋裏延焼の関係に関する検証(その2)(PDF:1.8MB)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その1)

太陽光発電システムは再生可能エネルギーのひとつとして近年急速に普及しており、一般住宅における導入も多く見受けられる。本検証は、今後も増加が見込まれる太陽光発電システムが設置された住宅における消防活動上の危険性について把握することを目的とした。本検証では、破壊、水濡れ、そして火炎ばく露された太陽光パネルの特性や危険性を把握することで、消防活動に伴う危険性を確認した。

(平成25年消防技術安全所報50号掲載)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その1)(PDF:1.4MB)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その2)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その1)の結果を踏まえ、本検証では、消防隊が現有又は比較的容易に入手し得るシート等の資器材を用いて太陽光パネルを遮光し、感電危険を低減することの有効性について検証を行った。その結果、パネルを遮光することにより、電圧値の変化、電流値の変化の特性を把握し、感電による危険の低減に対する効果を確認した。

(平成25年消防技術安全所報50号掲載)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(その2)(PDF:1.8MB)

模型実験による熱環境の変化に関する検証

本検証は、小規模なビル火災を想定し延焼した屋内階段が消防隊の進入口となる場合の送風量及び噴霧放水を併用した消火方法を模型実験により検討した。模型実験は、相似則にフルード数を適用し、発熱量等の初期条件を設定し実施した。消火方法の検討は、過去に行われた実大火災実験と模型実験の温度変化が定性的に同じになることを確認した上で、実施した。

(平成25年消防技術安全所報50号掲載)

模型実験による熱環境の変化に関する検証(PDF:853KB)

定量的な再現性を有する火災シミュレーションの構築に関する検証(その1火災シミュレーションを利用した教養資料の試作)

火災性状を直観的なイメージで捉えられる教養資料として、火災シミュレーションソフトを活用し、火災統計に基づく典型的延焼シナリオについて、外観と内部の状況比較等を3次元で可視化できる火災アニメーションを試作した。

(平成26年消防技術安全所報51号掲載)

定量的な再現性を有する火災シミュレーションの構築に関する検証(その1火災シミュレーションを利用した教養資料の試作)(PDF:616KB)

放水による消火活動が困難な閉鎖空間における効果的な消火方法の検証

本検証は、NBC関連施設等、開放し続けて消火することが困難な区画火災に対する、効果的な消火方法を確認するため、カリ化合物の 消火薬剤等を使用し、木材及び油を火源とする火災に対する消火実験を実施した。その結果、効果的な消火方法に関する基礎データを、得ることができた。

(平成26年消防技術安全所報51号掲載)

放水による消火活動が困難な閉鎖空間における効果的な消火方法の検証(PDF:718KB)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証

本検証は、津波等で変形、浸水した太陽光発電システムにおけるパネルからの出火危険等を検証した。その結果、破壊された太陽光パネルでも発電を継続し、出火危険があることがわかった。

(平成26年消防技術安全所報51号掲載)

太陽光発電システムの消防活動時の危険性に関する検証(PDF:509KB)

定量的な再現性を有する火災シミュレーションの構築に関する検証(その2)

本報では、定量的な火災シミュレーションの構築において、火源条件を合理的に決定する重要性や、火災室内の観測温度を用いた合理的かつ容易な火源発熱速度の推定手法の提案及び、定量的な火災シミュレーションの有用性を例示し、工学的に有用なツールであることを示した。

(平成27年消防技術安全所報52号掲載)

定量的な再現性を有する火災シミュレーションの構築に関する検証(その2)(PDF:2.4MB)

火災室内の温度と収容物の熱的変化の関係に関する検証

本報では、定量的な火災シミュレーションの構築において、火源条件を合理的に決定する重要性や、火災室内の観測温度を用いた合理的かつ容易な火源発熱速度の推定手法の提案及び、定量的な火災シミュレーションの有用性を例示し、工学的に有用なツールであることを示した。

(平成28年消防技術安全所報53号掲載)

火災室内の温度と収容物の熱的変化の関係に関する検証(PDF:4.3MB)

実験と火災シミュレーションによる実火災体験型訓練施設の熱環境可視化に関する検証

実火災体験型訓練施設の燃焼を火災シミュレーションで詳細に再現し、実験の測定温度と火災シミュレーションの計算温度を用いて、統計的検定にて火災シミュレーションの火源条件を最適化し、施設の熱環境を可視化することにより、熱環境の特徴を把握した結果、施設内の熱環境の特徴の一つとして、高さ約1mを境にその上部で約150℃以上、下部で約40℃と大きく変化することがわかった。

(平成29年消防技術安全所報54号掲載)

実験と火災シミュレーションによる実火災体験型訓練施設の熱環境可視化に関する検証(PDF:1.4MB)

熱画像装置による階層間の延焼拡大の危険察知に関する検証

本検証では、熱画像装置を活用した木造住宅の天井裏や2階部分の床下など(以下、「階層間」という)の延焼拡大の察知及び検索時の踏み抜け危険のある温度について実験を行い検証した。実験は、階層間を模した1畳程度の大きさの試験体をバーナーで加熱し、その表面を熱画像装置により撮影することで行った。

その結果、床面を映した場合、フローリングの床は床下の延焼拡大を察知することができる可能性が高いことがわかった。天井面を映した場合、標準的な仕様の天井は床面を映した場合よりも明確に天井裏の延焼拡大を察知できた。また、床材の厚さによらず床表面の温度が100℃以上で踏み抜き危険の高い状態とする指標を提案した。

(令和4年消防科学セーフティレポート59号掲載)

熱画像装置による階層間の延焼拡大の危険察知に関する検証(PDF:1.9MB)