さまざまな災害に対応する消防車両の紹介
東京消防庁では都内の消防施設に様々な車両を配置し、複雑化する災害に対して迅速に出場できる体制を整えています。
普通ポンプ車
火災発生時に消火活動を行うための車両です。消火栓や防火水槽などから水をくみ上げ、毎分2,000リットル以上放水可能なポンプを搭載しています。
水槽付ポンプ車
容量2,000リットルの水槽を装備している車両です。近くに水利がない火災現場においても、すぐに消火活動を開始することができます。
化学車
通常の放水では消火が難しいガソリンなどの危険物火災に対応するための車両です。消火に必要な泡消火薬剤や発泡器具を積載しています。
指揮隊車
災害現場で指揮本部を設置し、情報収集や活動命令を下すために運用する車両です。ワンボックス型の車両に、無線機等の通信機や指揮台、拡声器などを搭載しています。
消防活動二輪車
高速道路や山岳地域の災害現場にいち早く到着するため、オフロードタイプの自動二輪車をベースにした車両です。
はしご車
主に高所での救助、消火活動を行う車両です。30メートルと40メートルの高さまで届くものや、電線等の障害物を避けるため先端部分が屈折するはしご車があります。
屈折放水塔車
屈折2塔式放水塔を装備し、最大22メートルの高さから放水が可能な車両です。泡放射も可能なことから、高所火災、危険物火災などで絶大な威力を発揮します。
先行車(EVトライク)
道路幅が狭い地域で、いち早く災害現場に到着することを目的とした電動トライクです。
空中作業車
屈折式の塔の先端に3名搭乗可能なバスケットを取付けている車両です。中層階の救助、消火活動だけではなく、河川、運河等の低所での救助を行うことができます。
照明電源車
夜間の消防活動において災害現場の照明作業を行うとともに、電力を必要とする消防機器や緊急に電力供給を必要とする施設等に給電できる車両です。
Topics
火災調査車
火災が発生した原因を現地で調査するための車両です。調査に必要な資器材や電源取得のための発動発電機を装備しているほか、車内で鑑識や事務作業を行うことができます。
救助車両
救助車
特別救助隊が災害現場で救助活動に対応するための車両です。ウインチ装置、昇降式照明装置、発電装置等を装備し、約500種類の救助資器材を積載しています。
水難救助車
水難救助隊が港湾、河川等の救助活動に対応するための車両です。スクーバ-セット収納装置、船外機収納装置、照明装置、シャワー装置等を装備しています。
山岳救助車
山岳救助隊が、山岳災害での救助活動を行う車両です。走破性に優れた四輪駆動車をベースに、バスケット担架等の資器材を積載可能なルーフキャリア、可動棚式資器材収納庫を装備しています。
特殊災害対策車
放射性物質、生物剤、危険物や毒劇物などの特殊災害に対応するための車両です。昇降式の風向風速計や車内陽圧装置(一部車両)を装備し、有毒ガスを特定する分析器、除染テント等の資器材を積載しています。
救急車両
救急車
救急救命士による高度な処置が行える資器材を積載しています。車内で処置をする際、傷病者に走行時の振動を与えないよう、緩衝装置のついた防振架台を装備しています。
特殊救急車(陰圧型)
感染症の疑いのある傷病者に対応可能な車両です。運転室と傷病者の間に隔壁を設けるとともに、汚染された内部の空気を殺菌して屋外に排出できる構造とし、車内での救急処置を可能としています。
電気救急車
日本で初めての導入となる電気救急車です。重体重の傷病者への対応力を強化するため、電動ストレッチャー等を備えています。
特殊救急車(スーパーアンビュランス)
救急車として患者搬送を行えるほか、救護所としての機能を有した車両です。ボディを左右に拡張することで、最大約40平方メートルのフラットな床面になり、最大8床のベッド数を備えることができます。
まだまだあります!東京消防庁の特殊車両
空の消防
消防ヘリコプターは、中型機4機(ちどり・かもめ・つばめ・おおたか)、大型機4機(ひばり・ゆりかもめ・こうのとり・はくちょう)の合計8機を運航し、空からの消火、救助、情報収集、救急患者の搬送等を行っています。
大型ヘリコプター
中型ヘリコプター
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※「おおたか」は総務省消防庁の機体です。
海の消防
東京消防庁には9艇の消防艇があり、日本橋消防署、臨港消防署、高輪消防署に配置されています。船舶火災の消火に加え、港や海上での火災警戒、他船への火災予防の呼び掛け、河川や海での水難救助活動を通じて、東京港の安全を守っています。
大型消防救助艇
化学消防艇
化学消防艇
指揮艇
水難救助艇
東京の消防<PDF版>